投資に馴染みのない人が「不動産投資」と聞いてまず思い浮かべるのが
『そんな膨大なお金がどこから出てきたの?』といった疑問ではないでしょうか?
人気エリアの好立地に建物を所有しているなどと聞かされた時には、手品でも見せられているように感じ、その種明かしをしてほしいと思う方もいるでしょう。
それらの疑問に対する答えはすべて「不動産投資ローン」にあります。
簡潔に言えば皆さん「借金」をして不動産投資をしているのです。
『そんな危ないこと』と驚く方もいるかも知れませんが、その仕組みを知り賢く運用すれば大きな武器になってくれるのです。
今回は不動産投資でローンを組むメリットとデメリット、さらには住宅ローンとの違いを考え、効果的な活用方法について考えてみましょう。
目次
1. 不動産投資ローンを組むメリットとは?
不動産投資に臨む際には、お金が潤沢にあった方が良いに決まっています。
単純に高価な物件が買えますし、運用上必要となる支出にも対応できるからです。
そのことから不動産投資を行う多くの人にとり、金融機関が取り扱う不動産投資ローンを利用するのは当たり前になっています。
それにより自己資金だけだと到底手の届かなかったものも視野に入ってくるようになり、より大きく利益を上げられる可能性が。
そのような夢を現実のものとすべく、不動産投資ローンを組むことのメリットを考えてみましょう。
少ない資金であっても高い不動産投資物件が購入できる
不動産投資での資産形成を思い立ちいざ物件を買うのに掛かるお金は、いくら安価なものにせよ結構な金額になるはずです。
そのため、銀行などの金融機関が取り扱いをしている融資の利用が一般的だといえるでしょう。
少額な自身のお金を元手にし、金融機関の審査にさえ通れば融資が受けられます。
それにより、高額な物件を入手できるのです。
投資資金が集まる前に不動産投資を開始することができる
仮に平均年収のサラリーマンが不動産投資をするに思い至ったとしましょう。
購入費用は5,000万円掛かるとします。
そのお金をすべて自分で用意するには、何年もの期間に渡って貯蓄せねばならないことは明白でしょう。
これが金融機関から購入に掛かる資金の融資を受けられるとなれば、すぐにでも不動産投資が始められるのです。
レバレッジを効かせることができる
例として自己資金1,000万円で利回り5%の建物を購入したとします。
年間の収益は50万円となることから、費やした元手を回収できるのに20年。
対して自己資金1,000万円を頭金にして4,000万円を借入し、5,000万円で利回り5%の建物を購入。ローンの金利は2.5%だとします。
その結果、年間収益は利回りから得られる収益250万円から、ローン返済の100万円を差し引いて150万円となり、元手の回収は6年8か月にまで短縮。
このように『少ない自己資金+融資』で大きな額の投資を行い、収益の倍率を高める方法をてこの原理を意味する「レバレッジ」と言い、不動産投資の醍醐味だと言えるのです。
不動産投資ローンは比較低金利でローンが組める
使い道が限定された不動産投資ローンの金利は、一般的に1.0~3.0%となっています。
それとは目的を異にするローンを組む時に比べて、比較的低金利でローンを組めるのが大きな特長といえるでしょう。
不動産投資は家賃によって収益を上げるので、金利が低いと毎月のローンに充てる額が少なくなり、それだけ手残りのキャッシュフローが多くなるのです。
2. 不動産投資ローンを組むデメリットとは?
これまで不動産投資ローンのメリットを述べてきました。
しかし、メリットだけに惹かれて無謀なローンを組んでしまわないためにも、デメリットも知っておく必要があります。
賢く金融機関からの融資を利用するべく考えうる限りのデメリットを挙げ、その危険性を詳細に伝えてみたいと思います。
空室で家賃収入が減り、ローンの返済が出来なくなる
不動産投資はあくまでも投資なので、
例えば自然災害によって保有中の建物が損傷を受けいきなり多額の修繕費を要求されるなど、いくつかのリスクが存在します。
その中の一つとして「空室リスク」が挙げられるでしょう。
これは入手した建物に入居者が付かず、想定通りに家賃収入が得られなくなるリスクです。
家賃収入が得られないにも関わらず、毎月のローンは返さなくてはならないため非常に苦しい状態に追い込まれることに。
不動産を買うに当たってターゲットを明確にすると同時に、そのターゲットの需要があるエリアを選べば回避できますが、ローンを申し込む際はこのリスクの存在を知っておきましょう。
不動産を売却するタイミングを間違えると残債が残る場合がある
安定的に家賃収入を確保できる建物の場合、その保有期間を長くすれば資産の総計はドンドン増えていきます。
ところが何かしらの理由により売却に迫られるのもあり得ない話ではありません。
売却のタイミングにもよりますが保有期間が短期の場合、売却で得たお金がローンの残債金額を下回る場合も。
その時に残債を自己資金でまかなえるのならば良いのですが、できない場合は金融機関の抵当権が外せなくなり、買い手がいても不動産を売ることができなくなってしまいます。
返済が出来ず自己破産した場合、クレジットカードの作成や他のローンが組めなくなる
順調に資産運用ができていた物件に万が一のリスクが発生して、資金のやり繰りに苦労するようになったとしましょう。
それでも毎月返さなくはならないのですが、ジリ貧になってしまうと返済が滞る可能性も出てきます。
そのような場合、自己破産をして債務整理を行うことになってしまう可能性も。
そうするとクレジットカードを作成したり、他のローンが組めなくなってしまいます。
なるべく自己破産は選択肢から外しつつ、他の解決策を見つけるようにしましょう。
ローンの返済ができない場合、不動産を手放す必要がある
不動産投資ローンというのは、入手した物件を担保にしてお金を借りるシステムといえるでしょう。
そのため返済が滞ってしまうと担保である物件が差し押さえられ、競売にかけられることに。
これはつまり大切なお金を投入して手に入れた不動産を失ってしまうことを意味します。
返済の負担が出てくる
不動産投資ローンはあくまでも“借金”な訳ですから、毎月の家賃収入から一定の額を返していかなくてはなりません。
この「一定の額」は返済比率と言い換えができますが、この値が50%だとして月に10万円の収入があった場合、5万円が返済に充てられることになるでしょう。
仮に今あげた例以上のリターンがあったとしても、この比率が高ければそれだけ返済に持っていかれる訳ですから、キャッシュフローが少ない状態になるでしょう。
そのため融資を受ける際には、収支計画をしっかりと立てる必要があることを覚えておかなければなりません。
3. 不動産投資ローンと住宅ローンの違いとは?
住宅ローンというのはよく耳にする言葉ですが、不動産投資を経験したことのない人の多くは、不動産投資ローンとの違いが分からないでしょう。
それでは、具体的に住宅ローンと不動産投資ローンはどのような面で違っているのでしょうか?
それを知るためには不動産投資ローンについて知らなくてはなりません。
不動産投資ローンって何?
不動産投資ローンは、投資用の物件を入手するために必要な資金融資のこと。
アパートでもマンションでも、または一戸建てでも、それを投資目的で入手するに際に適用されるため入手した物件が担保となります。
不動産投資は毎月の家賃で収益を上げると同時にローンを返しますから、収益性の高い不動産を選ぶことが大切です。
不動産投資ローンと住宅ローンでは何が違うのか?
不動産投資ローンは「マンション・アパート投資などといった事業」に対する融資です。
それに対し住宅ローンは個人的に住むための住居を手に入れるための貸付と言えるでしょう。
これら2つのローンは目的が違うために審査基準が異なってきます。
住宅ローンは自身の年収などの返済能力に重きを置き、不動産ローンは採算の取れる事業であるかが重視されます。
不動産投資は空室状況に陥ったり修繕の必要性が出てくることもあるため、住宅ローンより不安要素が多いのです。
そのため審査基準は厳しくなっています。
また住宅ローンの金利はとても低く設定されているのが特徴。
不動産投資ローンもまたその他と比べれば低めの設定と言えますが、住宅ローンよりは高めの設定になります。
不動産投資ローンにも種類がある
不動産投資ローンには何通りかの種類に分かれます。
自己資産や属性によっては融資が下りない場合もあるのですが、別種の審査には通る可能性があったりもします。
属性というのは職業・年収・収益実績などを指しますが、融資を受ける際にはこのような点も踏まえて審査を受ける点を覚えておきましょう。
それではどのような融資の方法があるのか、以下に挙げてみたいと思います。
投資資金の一部だけを借りるローンとは
一般的に物件を手に入れる際には自己資金を1~3割ほど投入し、残りの部分を融資で補うパターンが多いです。
つまり、自己資産1,000万円で何かしらの物件を手に入れたいと考えた場合、2,300~9,000万円の範囲で融資を受けられることになります。
フルローンとは
それに比べてフルローンとは、自己資金を一切用いずに物件の購入費用すべてを融資でまかなう方法です。
ただし「資金が無いからフルローンで」という考え方は間違っています。
自己資金は支出が必要な時に備えて温存するようにしましょう。
不動産投資ローンを組むメリットやデメリットを知った上で投資しよう!
以上、不動産投資ローンを様々な角度から捉えることで、そのメリット・デメリットについて述べてきました。
少ない自己資金だけでは収益の伸びに限界があります。それに比べて不動産投資ローンを用いれば、レバレッジ効果で大きなリターンが得られることも夢ではありません。
ただし、ここで強調したい点が1つ。
それは不動産投資ローンはあくまでも物件を担保に貸しだされる「借金」だということです。
借金である以上、月々の家賃から一定の割合で返していかなくてはなりません。
収支のバランスを見極め自身の条件に合ったローンを組むようにすれば、安定した資産運用ができるでしょう。
なお不動産投資にあたっては、MIRAIMO無料オンライン相談「LINE@」をご利用ください。