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不動産投資での利回りの最低ラインとは?|利益を出すためにしておくべきことを紹介

現在は、インターネットで不動産投資の物件を探す人が少なくありません。様々な物件広告を簡単に確認することができるからです。

その広告のなかで、どの項目が気になりますか?

価格・構造・間取などチェックする項目は色々あります。

特に、利回りは「どの程度稼げるか」が概算で分かる数字なので不動産投資をする人には欠かせない項目です。

利回りとは不動産投資額に対する家賃収入の割合を示しています。

利回りが高いほど投資した資金を早く回収することができるのです。

 

物件を選択する時の利回りの最低ラインを押さえておかないと購入するかどうかの判断ができないでしょう。

そこで、今回は不動産投資における利回りの最低ラインについて説明します。

合わせて黒字経営にするためのポイントも紹介しますので参考にしてください。

1. 不動産投資での利回りの最低ラインは物件によって変化する

物件の広告に目を通していると「利回り」が掲載されています。

不動産投資では、物件購入の目安として大切な情報ですが、利回りが高いという理由だけで購入するのは考え物です。

利回りの最低ラインは、物件の立地・築年数・構造など様々な要件により異なります。

したがって、一概に「利回りの最低ラインが何%以上の物件を購入しなければならない」という考え方では物件選択を誤るかもしれません。

2. 不動産投資での最低利回りを確認する方法

利回りの最低ラインを確認するには「どのような不動産投資がしたいか」がポイントになります。

なぜなら、投資方法により最低利回りが異なるからです。

最低利回りは投資手法によって変化する

利回りの最低ラインとは、不動産投資にどのような方針を定めるかにより異なります。

したがって、方針を決めるよりも先に最低利回りを設定することはできません。

最低利回りは、選択する不動産投資の方向性により異なるのです。

 

たとえば、都内での運用か地方での運用かによって異なることもあれば、新築か中古かでも異なります。

また、RC構造か木造かなど様々な条件で判断する必要があるのです。

最低利回りを決めて投資をすることは失敗の可能性が高まる

不動産投資で利回りの最低ラインばかりに着目すると、空室率のチェックなど不動産投資のポイントがおろそかになりかねません。

利回りとは満室を想定して計算した数字なので、いくら利回りが高くても空室になれば家賃収入は0になります。

立地などによる賃貸需要のポイントを無視して最低利回りを決めたとしても、不動産投資の実践では何の役にも立たないのです。

3. 不動産投資物件の最低利回りの相場

不動産投資の利回りの最低ラインは、投資物件の立地や構造により異なります。

そこで、それぞれの相場の考え方をご紹介しましょう。

最低利回りは地域によって異なる

利回りの最低ラインは物件の地域などで異なるのです。

たとえば、都内に比べると地方の利回りは高くなります。

なぜなら、広告などに掲載される利回りは「年間家賃収入÷物件価格×100」で計算されるので、物件自体が安価な地方の利回りが高くなるからです。

しかし、利回りが高いという理由で地方の物件を選んだとしても賃貸需要がなければ空室リスクを負うでしょう。

利回りとは満室が前提の計算なので、空室になれば意味を持ちません。

投資物件の構造によっても利回りは異なる

物件の構造によっても利回りの最低ラインは違ってきます。

なぜなら、構造により建築コストが異なるからです。

建築コストが高くなると物件価格も上昇するので「年間家賃収入÷物件価格×100」にあてはめると利回りが低くなります。

相場としては、一般的にマンションであれば都内で5%程度、地方で7%程度でしょう。

アパートであれば都内で6%程度、地方で8%程度が目安です。

木造物件

木造物件は低コストで建築でき、さらにメンテナンス費用や固定資産税などのランニングコストも安くなるのが一般的です。

したがって、物件価格が安くなるので利回りが高くなります。

木造はアパートなどに多い構造です。

RC造物件

RC造物件とは鉄筋コンクリートのことで、木造に比べて耐震性や耐火性で優れており、マンションなど大規模な建築物に利用されます。

建築コストやランニングコストが高くなるので物件価格も上昇し利回りが低くなるのです。

鉄骨造物件

鉄骨造物件は、建築コストやランニングコストが木造とRC増の間にあたる構造です。

したがって、物件価格や利回りも木造とRCの中間程度になります。

4. 不動産投資物件の利回りを決める前に確認しておくこと

不動産投資物件の選択で失敗しないためには、利回りを決める前に確認しなければならないポイントがあります。

金融機関での借入金の利率

購入した物件が高利回りであっても、融資を受けたローンの金利が高ければ月々の返済金額は負担になるでしょう。

投資利回りから借入金利を差し引いた「イールドギャップ※」が1.8%以上になることが目安です。

※イールドギャップ・・・利回りからローンの金利を引いた差のこと

また、借入期間が短ければ、イールドギャップを維持しても赤字経営になるかもしれません。

月々の返済額によっては、頭金を多く設定したり繰上げ返済を利用したりする必要があるでしょう。

物件の表面利回り

物件の広告に表示されている利回りは「表面利回り」です。

しかし、実際には家賃を得るために様々な経費を使っているでしょう。

そのため、諸経費などを含めた計算でないと収支の実態が分りません。

そこで「実質利回り」を計算します。

「表面利回り」と「実質利回り」の違い
「表面利回り」=「年間家賃収入÷物件価格×100」

「実質利回り」=「(年間家賃収入-諸経費)÷(物件価格+購入費用)×100」

実質利回り・表面利回りのより詳細な説明は以下の記事を参考にしてみてください。

関連記事不動産投資では利回り何%あれば儲かる?|正しく理解して利益を出すための考え方

2022.09.10

ランニングコスト

ランニングコストとは、固定資産税・メンテナンス費用・管理費など、家賃収入を得るために使用した経費のことです。

実質利回りの計算では、ランニングコストや物件購入時に必要な費用を含めて計算するので、お金の出入りが分りやすくなるでしょう。

利益を出すことが出来る物件かどうか

利益を出すためには、月々の収支を黒字にしなければなりません。

一般的にイールドギャップが2%以上であれば黒字経営の可能性が高まるでしょう。

2%を維持しているにもかかわらず赤字経営になるのであれば、そもそも物件価格が高すぎたと判断できるのです。

物件の将来的な利回り

築年数の経過と共に物件の資産価値は低下します。したがって、家賃も下げることになるでしょう。

年間家賃収入が下がると利回りも低くなるのです。

将来的な利回りの低下を想定すれば、投資時点でのイールドギャップ2%は確保しておきましょう。

5. 不動産投資物件を利回りが高いことだけで判断することは危険

収益物件の広告をチェックする時には、利回りの高い物件に目がとまる人が少なくないでしょう。

しかし、単に利回りが高いというだけで購入を判断してはいけません。

物件に対して利回りが高い場合には注意が必要

利回りが高い理由は、物件価格が安いからです。

周辺の同じような物件に比べて価格が安いということは、立地や物件に何か不具合があると判断するほうが無難でしょう。

立地や物件の不具合は不動産投資では致命的な欠点になることがあります。

立地などの不具合のために価格が安い物件は金融機関からの融資を受け難くなることもあります。

物件が安いのはメリットですが、安すぎるのは注意が必要なのです。

利回りが高い物件には事故物件の可能性も

立地や物件には問題がないからといって安心してはいけません。

たとえば、自殺や殺人があったような物件は心理的な瑕疵(不具合)があるので「事故物件」となります。

周辺相場に比べて価格が安くなるのが一般的です。

入居者は賃貸のような仮住まいであっても、「事故物件」は避けたいでしょう。

事故物件は空室リスクを負う可能性があります。

6. 利回りばかり考えてしまうと優良物件を逃してしまう!

高利回りの物件=優良物件ではありません。

確かに高利回りであれば投資した資金を早く回収することができます。しかし、あくまで満室を維持するという条件があるのです。

多少利回りが低くても賃貸需要のある空室リスクが少ない物件が優良物件だといえます。

不動産投資で成功するためには、利回りの最低ラインをクリアした物件を購入することではなく、需要を維持できる物件を選択することです。

黒字経営のための利回りについて疑問や質問があれば、MIRAIMOのオンライン無料相談にお問い合わせください。

 

優良物件を逃さないためには、あらかじめプロのアドバイスを受けることが物件選択のコツだといえるでしょう。

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