中古マンション投資をするなら失敗は避けたいところです。
何事も経験をしなければならない、行動しなければならないです。
不動産投資には大きなお金が必要です。
そう何度も失敗できるものではありません。
そこで今回は中古マンション投資の失敗例や選び方のポイントを解説していきます。
また、業者にありがちな売るだけの営業トークも紹介。
不動産投資の失敗は立て直しに大きな時間がかかります。
失敗しないためにも、知識を入れてリスクの回避をしましょう。
実践的かつ役に立つ情報を揃えましたので、中古マンション投資を検討している方は一読推奨です。
目次
1. 中古マンション投資が失敗してしまう理由
中古マンションは多くの不動産投資家に注目されています。
しかし、中古マンション投資をしたから必ず上手くいくわけではありません。
それはなぜなのでしょうか?中古マンション投資をして失敗してしまう理由をポイントごとに見ていきましょう。
投資用ではなく居住用のマンションを選ぶ
中古マンション投資をするにあたって、投資用ではなく居住用のマンションを選ぶと失敗してしまう可能性があります。
居住用としての目線で見てしまうと、投資の観点からズレてしまうためです。
たとえば、
このように「自分が住みたいと思えるから大丈夫!」そう思ってしまうかもしれません。
環境や設備、状態が最高のものは確かに入居者を惹きつける材料になります。
しかし、その分賃料は高くなりますし、物件自体の価格も上がってしまいます。
これではなかなか居住者が現れず、高いローンを払い続けるだけになる可能性があります。
不動産投資の成功は入居者あってのものです。常に「入居者目線」で物件を選ぶことを忘れないようにしましょう。
価格だけを見てマンションを選択
不動産投資をする場合、低価格であればあるほど利回りが高くなる傾向があります。
だからといって価格だけを見て中古マンション投資をしてしまうと失敗する可能性が出てきます。
マンションの場合は価格だけで見ないほうがいいのです。
たとえば低価格のマンションを見つけたが、隣人がトラブルメーカーであり、夜中に騒いだり大きな物音を出したりする人だった場合はどうでしょうか?
この場合、なかなか居住者が見つからないことが想像できます。
トラブルメーカーであっても簡単に追い出すことはできません。
このようなケースに遭わないためにも、価格だけを見ずに総合的に見てマンションを選ぶようにしましょう。
中古マンション市場の情勢を把握しないままでの投資
中古マンションの市場を把握していないと失敗をしてしまう可能性があります。
また、金利や価格がどのように推移しているのか確認をしていないと、想定外の支出を負担することになってしまいます。
投資はあくまでも利益を上げることが目的です。
購入検討エリアでの
- 中古マンションの需要
- ローン金利
- 価格推移
- ターゲットの確認
などは把握しておくべきです。
たとえばよく言われている「オリンピック後に不動産価格が下がる」という論調ですが、中古マンション市場には影響は少ないという考えを展開している人もいます。
この問題は難しく、待つのが正解でもないのが実情です。
なぜならばオリンピック後まで待つことによって機会損失をしてしまう可能性があることが一つ。
もう一つは金利が上がってしまう可能性があることです。
特に金利が上がってしまうと支出に大きな影響を与えてしまいます。
現状の中古マンションの情勢を把握しておかないと思わぬ大打撃を受けてしまうかもしれません。
利便性が悪いマンションへの投資
利便性が良いマンションを選ぶと空室リスクが下がります。
たとえば駅から徒歩3分の好立地であれば人気が出る可能性があります。
他にも生活をする上で必要な施設なども見ておくといいでしょう。
しかし、利便性はこれだけとは限りません。
物件を選ぶ際に気をつけたい概念は「時間帯ごとの住環境の良さ」です。
初心者がよく見落としがちな点でもあります。
時間とは何を指しているのかというと平日、休日だけでなく朝、昼、夜の状況も把握することです。
投資家の場合は物件の下見はしますが、毎日住むわけではありません。
住む人の目線に立ち、有益な物件であることを確認しなければいけないのです。
たとえば大きい道路近くのマンションで朝は車の音が騒がしい場合、居住者が朝に弱い方であれば、不満が積もってしまい住んでもらえる期間が短くなるかもしれません。
他にも周りの施設が営業している時間もチェックするようにしましょう。
また、女性を対象にするのであれば駅からマンションまでの道のりも気にしてください。
駅から近いから大丈夫と思っていても、道の途中に明かりがあまりない場所を通らなければならないのであれば、女性は「この道を毎日通りたくない」と不安を感じてそのマンションへの入居をためらうかもしれません。
このように、時間帯によって変わる利便性や治安面などの住環境の概念を頭に入れたうえで利便性の高いマンションを選ぶようにしましょう。
支払い能力以上の投資
中古マンション投資をする場合、ローンで購入することが多いです。
もしも支払い能力以上のローンを組んでしまった場合は失敗してしまう可能性が高くなります。
注意したいのが銀行の審査に通ったから支払い能力があると考えてしまうこと。
銀行にはそれぞれの判断基準があり、借りる側の収入や他のローンの有無、支払いの遅延があったかどうかなどを見ます。
しかし、借りる側の全てを見ているわけではありません。
たとえば食費や生活費、子供の習い事代など、生活をする上で様々なお金がかかりますが銀行はそこまでは見ていないでしょう。
もしも支払い能力以上のローンを組んでしまったら、生活を切り詰めなければいけないという状況にもなるかもしれません。
銀行から融資が下りるのは良いことかもしれませんが自身が使っているお金を把握することが大切です。
業者に言われるがままの投資
業者に言われるがまま中古マンション投資をしてしまうのは気をつけましょう。
業者によっては自社にとって都合の良い物件を押し付けているだけの可能性があるためです。
不動産の営業はノルマが課せられており、売れていない物件を売ることも彼らの仕事の一つです。
売れていない物件は投資の観点から見て「あまり価値がない」ことを指します。
しかし、人気のない物件をあの手この手で売りたいという業者もいます。
セールストークをふんだんに使い、投資家の目線に立たずに都合の良い契約を結びます。
業者に言われるがままの投資をしてしまうと失敗をしてしまいやすいです。
2. 不動産業者がこんな営業トークを使ってきたら要注意
不動産業者はあの手この手を使って営業トークを仕掛けてきます。
そこで、ここからは知っているだけで「この業者は要注意!」とわかるポイントをお伝えします。
大事な時間とお金を有効活用するにもチェックしてください。
節税効果があるのでお得
- 「中古マンションは節税効果がありますよ」
- 「お客様の状況であれば、このくらいの税金が還付されますので結果として利益になります」
このような言葉を使ってきたら要注意です。
確かに中古マンションは節税効果があります。
しかし、最も大きな節税効果が見られるのは最初の1年だけです。
1年目は購入する際の諸々な経費を計上することで不動産所得を赤字にすることができます。
2年目以降は経費に計上できるのは減価償却率や固定資産税、管理費や修繕費くらいです。
つまり2年目以降はそれほど節税効果がないのです。
不動産投資は1年で収益を得られるものではありません。
2年目以降の長い目を見て、シミュレーションするようにしましょう。
他の金融商品よりも高利回りが期待できる
- 「不動産は他の金融商品より高利回りなんですよ。」
- 「実際に私たちが提供している物件の利回りはこのくらいでして・・・」
不動産投資においてどんなに高い利回りを提示されたとしても、それは業者側の都合で作られた利回りです。
利回りには表面利回りと実質利回りが存在します。
表面利回りとはマンションの価格やローンの支払い、家賃などの収支で計算しています。
しかし、実際に経営すると固定資産税や管理費・修繕費・リース料・仲介手数料・登記費用などの支出が出てきます。
高い利回りを掲示されるのは、あくまでも業者都合による計算なのです。
高利回りだから投資は早ければ早いほうがいいという声に惑わされないようにしましょう。
資産形成が保険などよりも安くできる
- 「不動産投資は保険の代わりになりますよ。」
- 「しかも通常の保険よりも安くなるんです。」
このような言葉を言う業者にも要注意です。
銀行から融資を受ける場合、団体信用生命保険に加入する必要があります。
団体信用生命保険は債務者が事故や病気などで支払いができなくなった際に保険会社が代わりにローンの残額を支払ってくれる保険です。
こう聞くと保険の代わりになるんだからいいのでは?と感じるかもしれません。
しかし、適用されるのは重度と診断された場合のみです。
具体的に言えば死亡もしくは重度障害の場合のみとなります。
つまり、何かしらの病気にかかり、長期で休養しなければならない場合は対象外になってしまうのです。
そのリスクがあるにもかかわらず安易に保険の代わりになりますと言ってくる業者は注意が必要です。
3. 中古マンション投資を行って失敗した事例4選
投資をする上で避けたいのは失敗です。
特に不動産投資は多額のお金をかけることになります。
中古マンション投資をして失敗した4つの事例を見ることで失敗を回避することが可能です。
1つだけのメリットで失敗
大型のショッピングモールの近くに、人気のある中古マンションがありました。
購入者はしばらくは空室もなく、安定した経営ができていましたが、大型のショッピングモールが業績不振のためなくなることになると状況は変わります。
空室が目立つようになり、賃料を大きく下げることでやっと居住者を見つけることができました。
このように一つだけのウリでは何かしらがあった際に大きく崩れますのでリスク管理が問われることがわかります。
耐震構造が旧耐震基準で大打撃
他の中古マンションよりも高利回りであったため購入したAさん。
即決だったため耐震構造についてはチェックしていませんでした。
購入後に耐震構造が旧耐震基準(震度5強程度までしか耐えられない)だったことが発覚。
地震の多い日本では居住者は現れず、売るに売れない状況となってしまいました。
入居者がいるから安心…ではない
中古マンションで入居者がすでにいる物件(オーナーチェンジ物件)がありました。
Bさんは他の人に取られたくないという焦りから即決で購入しました。
しかし、肝心の中古マンションは駅から遠く、設備は古く、利便性の低いところでした。
入居者がいたものの数か月後にはいなくなり、以降は空室が続いているとのことです。
高利回りと思いきや・・・
利回り20%という高利回りの中古マンションを購入したCさん。
しかし、それは表面利回りであり管理費や修繕費、固定資産税などの計算はされていません。
結局空室が続き、リフォームをするなどで対応していくものの、不調が続き赤字経営となってしまいました。
シミュレーションの大事さがわかる失敗談です。
4. 中古マンション投資での失敗を防ぐ方法6つ
失敗の事例を確認しました。
そこで上記の失敗を防ぐ方法を6つ紹介します。
不動産投資の失敗は大きい失敗に繋がり、挽回をするのに時間がかかります。
そのようなことにならないためにもチェックしましょう。
①人口が多い地域の中古マンションを探す
人口が多い地域を選ぶことは重要です。
中古マンション投資で利益を上げるためには入居者がいることが大前提ですよね。
人口が多い地域であれば、それだけの出入りがありますので安定した経営に繋がりやすいです。
更に可能であれば、人口が増え続けている傾向がある地域を選ぶといいでしょう。
商業施設の誕生や市や都の対応で人口が増えることはあります。
人口が増えれば住む場所が必要です。
高い需要で安定した経営が可能となります。
②内覧をすることが出来ない不明確なマンションの投資は避ける
内覧ができないマンションには極力投資しないようにしましょう。
内覧ができない理由は主に入居者がすでにいるからです。
入居者がいれば最初から入居者を探さなくて済むと思います。
最初から収入が確保されているので、ついつい嬉しくなってしまうかもしれません。
しかし、内部の状況を知っているのは入居者だけです。
壁の内装が剥がれたり、汚れていたりしているかもしれません。
そうすると思わぬ支出が出てくるので内覧ができないマンションは選ばないようにしましょう。
③利回りだけを見て投資先と判断をしないようにする
高利回りだからすぐに資金回収できる。
この理由だけで投資をするのはやめてください。
利回りはあくまでも想定であって、実際の収益を確約するものではありません。
慎重に慎重を重ねて、収入と支出を把握し考えられるリスクを挙げるようにしましょう。
リスクには空室リスク・家賃の滞納・地震や火災のリスク・金利の上昇・自身のリストラの可能性などがあり、これらは収入に大きな影響を与えます。
高利回りをセールストークにする営業の方は多く存在しますが、甘い言葉に惑わされないようにしましょう。
④中古マンションにかかる費用をしっかりと把握する
中古マンションにかかる費用は意外に多いです。
中古マンションの初期投資・維持管理費用には、
- 不動産仲介手数料
- ローン事務手数料
- ローン保証料
- 火災保険料
- 印紙代
- 登録免許税
- 司法書士報酬
- 固定資産税および都市計画税
- 不動産所得税
- リフォーム代
があります。
退去時に壁紙を張り替えたり、床をフローリングにしたりすると思いのほか支出は増えます。
支出が多い=ダメというわけではなく、使ったお金をどのように利益に変えていくかがポイントです。
税金などはルールなので支払う必要がありますが、何のための費用なのかを把握しないと正確な利回りが出せません。
⑤投資先のマンションを選ぶ条件を事前に決めておく
自身が投資する際に決めておくのは条件です。
たとえば自身が出せる資金は500万円までや都内で利便性の高い中古マンションなどの条件を決めましょう。
条件を事前に決めておけば、中古マンションを探す手間が短縮できます。
それと何のために不動産投資をするのかを明確にする必要もあります。
目的を定め自身の状況と照らし合わせたうえで、できることやできないことを明確にすることで条件が出てきます。
ブレない投資をするためにも条件は事前に決めておきましょう。
⑥短期保有ではなく長期保有であることをしっかりと認識しておく
不動産投資は短期保有ではなく、長期保有で利益を堅実に得るのが基本です。
不動産のメインはあくまでも家賃収入であり、売買による利益を狙うのは難しいです。
特に社会人として働きながら不動産投資をする場合は時間の関係から長期保有が望ましいです。
中古マンションは構造(RCやSRC造)や減価償却の観点から建てられてから50年は持ちます。
仮に築年数15年の中古マンションを購入したとしても35年は経営できる計算です。
また、長期譲渡所得の観点からも、短期保有よりも長期保有のほうが大きいメリットがあります。
不動産の所有が5年以下の場合は所得税が30.63%、住民税は9%の税金がかかります。
しかし5年以上の長期保有で所得税は15.315%、住民税は5%にまで下がります。
不動産収入が年に100万円と仮定すると、およそ19万円もの減税が可能です。
このメリットを生かすことで長期保有の良さを実感できることでしょう。
5. 失敗事例を知っていればリスクは減らせる!成功するにはしっかり情報収集が必要
中古マンション投資を検討しているが失敗をしたくないのは当然です。
しかし、行動を起こさなければ何も生まれることはありません。
今回で学んだ失敗例や失敗をしないためのポイントを活用することでリスクを減らすことが可能です。
ぜひ、活用して自身の資産運用に役立ててください。
不動産投資で成功するには「生きた情報」が必要不可欠です。
生きた情報は常に現場を見続けているプロのコンサルタントが多く持っています。
MIRAIMOでは毎日個別相談会を行っており、お客様の疑問や中古マンションの最新情勢などに丁寧にお答えしています。
知っていると知っていないでは知っているほうが有利なのは間違いありません。
お客様の利益になるように精一杯、対応させていただきます。
ぜひ一度、MIRAIMOのセミナー・個別相談にいらしてください。