誰もが、できることなら不動産投資で不労所得を得て、その収入だけで生活したいと思うでしょう。
では、不動産収入だけで生活するにはどのくらいのお金があればいいのでしょうか。
脱サラして生活するなら、やはり最低でも手取りで50万円くらいは欲しいところ。
しかし、不動産投資で家賃収入を50万円得ても、ローンの返済や管理料、税金などが掛かるので手取りで月収50万円にはなりません。
実際に、月収50万円を得るためには、どのくらいの家賃収入を得る必要があるのでしょうか。
それを知るためには、どのくらいの規模の物件を購入し、自己資金をどの程度用意しなければならないかをシミュレーションする必要があります。
今回は、不動産収入のみで生活できる月収を得るために、どのような点に注意すれば良いかをお話します。
目次
1. 不動産収入のみで生活するためには①|まずは目標額を設定しよう
不動産投資の収入のみで生活するには、実際にどの程度の月収が必要なのか、目標額を設定しなければいけません。
目標額を設定することで、その月収を手取りで得るために、どの程度の規模の物件を購入し、家賃収入がどれだけ必要かを逆算してシミュレーションすることができます。
しかし、目標額はそれぞれの家庭環境によって変わり、実際にどの程度の目標額に設定すればいいのか悩むところ。
例えば、夫婦と子供2人の家庭の場合だと、脱サラして不動産収入のみで生活するには最低50万円は必要です。
目標額が決まれば、次はその目標を達成する為に何が必要になるのでしょうか。
2. 不動産収入のみで生活するためには②|必要な資質とは?
不動産投資をすれば、誰でも簡単に不労所得を得られると思っている人も多いのではないでしょうか。
不動産投資は、株式投資やFX投資などの他の投資と比べてリスクの低いミドルリスク・ミドルリターンの投資と言われていますが、それは長い期間をかけて投資を行うからです。
そのため、短期間で結果を出したい人や地道な努力が苦手な人は向いていないと言えるかもしれません。
又、物件を探すには、不動産会社を回ったり、良い物件が出たらすぐに見に行く行動力や判断力も必要。
ここでは、不動産収入のみで生活するために必要な資質についてお話しします。
①地道な努力が苦にならない
不動産投資では、空室リスクや滞納リスクなど多くのリスクがあり、安定した経営を続けていくには様々な対策をする必要があります。
例えば、空室が長く続けば、周辺の不動産会社に紹介してもらうようにお願いに回ったり、室内の掃除やリフォームなども行わないといけません。
又、不動産投資では、物件選びのための知識や法律、税務などの勉強も必要です。
そういった地道な努力が苦になるようでは、不動産収入のみで生活するのは難しいでしょう。
地道な努力を続けられることが、不動産投資で成功するために大切な資質です。
②数字や管理に几帳面
不動産投資できちんと収益を上げていくためには、数字や管理に几帳面でないといけません。
管理会社に任せている場合は、毎月の収支もきちんと報告書を作ってくれるので数字の把握はしやすいですが、受け取ったお金から固定資産税やリフォーム費用の支払いなどが発生します。
こういった全体の数字をきちんと管理できないと、どんぶり勘定になってしまって不動産投資に失敗することに。
数字や管理をきちんと行い、収益を積み重ねていくことが目標への近道になります。
③ブレない
不動産投資では、短期的に見ると空室が多かったり、リフォームに大きな費用が必要になるなど運営が上手くいかないこともあります。
しかし、投資手法や選んだ物件が間違っていなければ、長期的に見ればきちんと収益は上がります。
少し上手くいかないからと言って、家賃を大幅に下げたり、簡単に投資手法を変えるなどすぐに方針がブレるようでは不動産投資は成功しません。
自分の投資手法や判断については、一定の基準を持ってブレないことが重要。
ただ、ブレないと気にしないというのは違います。
上手くいかなかったことについては、きちんと分析を行い、対策を検討するなど修正していくことが大事です。
④行動力がある
行動力がある人の方が不動産投資では成功しやすいと言えます。
やはり、良い物件を買う為には、マメに不動産会社へ訪れたり、情報が入ればすぐに物件を見に行く行動力が必要です。
特に、最近では不動産投資に参入する人が増えており、良い物件は取り合いになりますので行動力がないと手に入れることはできません。
又、入居者からのクレームに対しても、早く対応すれば問題にならないことが放置してしまったことで大クレームになることも。
不動産投資で成功したいなら、素早い行動を心掛けましょう。
⑤判断力がある
良い物件の情報をせっかく入手しても、決断できずに考えてるうちに他の人に買われてしまうということが多々あります。
そのため、情報を入手したら、その物件を購入すべきかどうか即決即断できる判断力が重要。
不動産会社も買う買わないを早く判断してくれる人には、優先的に情報を提供してくれます。
しかし、判断力はそう簡単に身につくものではありません。
判断力をつける為には、数多くの物件を見る、利回りなど投資の基準を持つなど、日々の勉強や経験を続けることが必要です。
⑥プラス思考
人生や仕事でもプラス思考の方が上手くいくと言われていますが、不動産投資においてもプラス思考は大事です。
不動産投資には、空室や滞納リスク、自殺による心理的瑕疵などの問題が起こります。
その度に、マイナス思考になってしまい、消極的になってしまうようでは賃貸経営はできません。
不動産投資では、リスクは付き物と割り切り、それも経験とプラス思考に考えて次に生かす心構えを持ちましょう。
3. 不動産投資で月収50万を達成するには①|キャッシュフローを考える
月収50万を不動産投資で達成するということは、キャッシュフロー=最終的な手残りで50万の収入を得るということ。
不動産の購入や売却の際には、仲介手数用、火災保険、収入印紙といった諸経費や固定資産税や不動産取得税、所得税といった税金が掛かります。
そのため、手取りで50万の収入を得ようと思うと、実際に掛かる費用を差し引かないといけません。
次は、不動産の購入時・売却時に必要な税金についてお話いたします。
必要な税金も把握しておこう|購入時・売却時
では、不動産の購入時・売却時に必要な税金にはどういったものがあるのでしょうか。
購入時には、印紙税、登録免許税、不動産取得税、売却時には、所得税・住民税がかかります。
他にも、保有期間中は、固定資産税・都市計画税が必要です。
購入時
印紙税は、不動産の売買契約書に収入印紙を貼って納税するもので、物件金額によって税額が変わります。
登録免許税とは、売買など不動産を取得したことをきちんと登記する際に必要な税金、
不動産取得税は、売買などで不動産を取得した場合に課せられる税金。
売却時
所得税・住民税は、売却時に売却益が出た場合に課税される税金。
※詳細については、国税庁のホームページをご参照ください。
(参照:国税庁ホームページ http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/index.htm )
4. 不動産投資で月収50万を達成するには②|必要な元手を割り出す
不動産投資で最終的なキャッシュフローを計算するには、収入から経費や税金を差し引いて計算する必要があります。
又、借り入れをしている場合は、返済額も差し引かれることになります。
そうすると、不動産投資で得られるキャッシュフローは家賃の4分の1程度。
(現金購入した場合や融資条件等によって実際に得られるキャッシュフローは変わります)
それを考慮した上で、実際に不動産投資で月収50万円を達成するには、元手はいくら必要でしょうか。
元手を計算するには、どの規模までの物件を買わないといけないかを計算する必要があります。
月収50万を叶える物件は2億~3億5,000万
元手の計算については、次の計算式で求めることができます。
希望する月収×12ヶ月×4倍÷物件の利回り=必要な元手
例えば、アパートやマンションを購入して月収50万を目指す場合、物件の利回りを7%、10%、12%で計算してみましょう。
50万×12か月×4倍÷0.07=3億4,285万
50万×12か月×4倍÷0.10=2億4,000万
50万×12か月×4倍÷0.12=1億9,999万
となり、月収50万円を叶える為には、2億~3億5,000万程度の物件を購入する必要があります。
5. 不動産投資で月収50万を達成するには③|自己資金とローン
不動産投資で月収50万円を叶える為に必要な2億~3億5,000万の物件を購入するにはどうすれば良いのでしょうか。
基本的には、不動産はローンを組んで購入するので、フルローンで購入するにしても2億~3億5,000万程度のローンを組む必要があります。
サラリーマンが使えるアパートローンでは、通常年収の10倍~15倍程度と言われており、年収1,000万でも1億~1億5,000万、医者や弁護士、会社役員の高属性でも個人の信用だと3億程度が限界と言われています。
そのため、不動産投資を軌道に乗せ、事業としプロパーローンを組む必要があります。
自己資金はどれくらい必要?
一般的には、不動産を購入する際の仲介手数料や税金を含めた諸経費は物件価格の8~10%程度。
そのため、2億~3億5,000万をフルローンで借りることが出来れば、1,600万~3,500万必要になります。
しかし、最初はフルローンで組めても、買い進めるとフルローンは組めなくなり、自己資金を1~2割要求されることを想定するとプラス2,000万~3,000万は欲しいところです。
事業性設備資金融資|プロパーローン
億単位の物件を買い進める上で、有効なのが法人の活用。
法人を設立したからといって、すぐにローンが組めるわけではありませんが、3年程度黒字経営を続けて信用力が評価されると法人でローンを組める可能性も。
その際には、アパートローンではなく、事業性設備資金融資、いわゆるプロバーローンになります。
プロパーローンでは、個人の信用ではなく、法人の事業に対して融資してくれます。
さらに事業の収益が上がれば追加融資も容易になります。
6. 不動産投資で月収50万を達成するには④|物件選び
不動産投資を始めるための自己資金・ローンの目処が立ったら、いよいよ物件選びです。
物件を選ぶ基準は投資家によって様々ですが、自分自身が求める利回りや自己資金がどのくらいあるかなどによって購入できる物件はおのずと決まってきます。
中々希望する物件が出てこないと妥協して購入してしまいそうですが、自身の投資基準をきちんと決め、ターゲットにあった物件を選ぶことが重要。
購入にあたっては、きちんとキャッシュフローに落とし込み、リスク対策も考える必要があります。
ターゲットに合った物件を選ぶ
目標は、不動産投資で月収50万の達成することなので、期待する利回りが7%~12%の場合だと2億~3億5,000万の物件を購入しないといけません。
しかし、実際に物件を購入するとなると、どの程度ローンを組めるかによって自己資金の必要金額は大きく変わります。
そのため、軌道に乗るまではきちんと収益を上げることが出来る物件を買い、ある程度物件を買い進みローンが組みにくくなってきた場合にはローンが下りやすい積算評価の高い物件を選ぶといったことも考えて購入しないといけません。
物件の購入の仕方を間違えると希望の規模まで物件を買い進めることが出来なくなってしまいます。
目標を達成するためには、ターゲットに合った物件選びが重要になってきます。
リスク対策を考える
不動産投資には、空室リスク、滞納リスク、物件価格下落リスク、家賃下落リスクといった不動産にまつわるリスクと地震や津波などの災害リスクがあります。
物件を選ぶ際には、リスクをいかに抑えることが出来るかを考えて検討する必要があります。
空室リスク、物件価格下落リスク、家賃下落リスクを抑えるためには、やはり、立地が重要であり、そのエリアの賃貸需要にあった物件を選ぶことも大事。
災害リスクに対しては、火災保険や施設賠償保険に加入することで災害に備えることが出来ます。
リスク対策を考えた上で物件を購入することが、不動産投資で失敗しない秘訣と言えます。
キャッシュフローに落とし込む
物件を選ぶ際には、購入した場合に、どの程度運営費が掛かり、返済額を差し引いたキャッシュフローがどの程度残るかの落とし込みが必要です。
表面利回りが良いというだけで簡単に物件を選んでしまうと、運営費用が思ったより掛かってしまい、求めるキャッシュフローが得られないケースも。
区分マンションであれば、管理費や修繕積立金、アパートであれば、メンテナンス費用がどの程度掛かるか、町会費など他に必要な費用はないかをチェックしましょう。
7. 不動産投資で月収50万を達成するには⑤|管理会社選びも重要
不動産投資において、きちんとキャッシュフローを得るためには管理会社選びも重要。
物件を購入した後は、ほとんどの人が賃貸管理会社に管理業務を委託すると思います。
管理会社に任せると賃料の3%~10%程度の管理料が必要ですが、家賃の回収、入居者の募集、入退去の対応やクレーム処理といった業務を任せることが出来ます。
そのため、不動産投資に関わるほとんどの業務を管理会社に委ねることになりますので、管理会社選びに失敗すると大変。
ダメな管理会社だと、募集業務をまともに行わなかったり、クレームを長期間放置して入居者が退去させてしまうことも。
管理会社を選ぶ場合は、その管理会社が管理している物件の管理状況を見たり、周辺の不動産業者へ聞き取りするなど情報収集が大事です。
8. 自分に合った物件を選んで夢を叶えよう!
不動産投資で月収50万とは、賃料から経費を差し引いたキャッシュフローで50万を得るということなので、そう考えると達成は容易ではありません。
実際にどの程度の規模の物件を購入する必要があるか、どの程度の自己資金、ローンが必要かを把握し、どのような物件を買わないといけないかを検討する必要があります。
その上で、ターゲットに見合った物件を購入し、きちんとキャッシュフローに落とし込むことが大事。
中々良い物件がないと妥協せず、自分に合った物件を選ぶブレない心を持ってください。
さらに、不動産投資で月収50万を達成したいなら、不動産投資についてもっともっと勉強しないといけません。
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