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年金は自分でも計算できる?|国民年金と厚生年金の計算方法を解説します!

テレビやニュース、新聞などでたまに年金の記事が出ています。ほとんどが年金に関する問題や、年金は老後支払われるのかなど不安なものしか取り上げていません。

中には40代の一部は今まで支払った年金と受け取る金額がプラスマイナスゼロで、さらに年齢が下がるとマイナスになるという不安を煽る情報も飛び交っています。

そんな苦しい老後の生活が待ち受けているのでは、人生が台無しになってしまいます。そこで今回はそんな不安を払拭するために年金を計算する方法をご紹介します。

正確な年金額を知ることで、早い段階から老後のために対策を練ることができます。

不動産投資を含め資産運用はなるべく早く始める方が結果は出しやすいので、未来の自分のために今から対策を始めましょう。

1. 主な年金は4種類|国民年金・厚生年金・企業年金・確定拠出年金

まずはじめに年金の種類をご紹介します。年金には4種類ありますが、聞きなれないものもあります。

①国民年金

国民年金は20歳以上の日本国民が必ず加入しなければいけない年金です。たとえ学生やフリーターであっても支払わなければいけません。

国民年金を滞納しないで支払った場合は毎月約65,000円受け取ることができます。

夫婦ともに国民年金受給者の場合は毎月130,000円受け取ることができますが、これでは生活することができません。

上記の計算はあくまでしっかりと支払った場合の金額ですので人によっては毎月50,000~60,000円になってしまう可能性があります。

②厚生年金

厚生年金は会社員や公務員が支払う年金で、中学か高校もしくは大学を卒業後、会社に入った時から退職までの期間支払います。

こちらは働いている期間の給料によって年金額が変わりますので、人によって受け取れる金額は異なります。

厚生年金は給料から自動で引かれていますので特別自分で何かしなければいけないことはありませんが、金額くらいは頭の中に入れておくようにしましょう。

③企業年金

企業年金とはその名の通り、企業が従業員のために行う年金制度になります。

こちらは国民年金や厚生年金、退職金に上乗せして受け取ることができる老後の生活保証金として1955年頃に制定されました。

当初は大手企業の一部のみが活用していましたが、最近では多くの中小企業も利用しています。

こちらは任意で加入する年金制度なので、私的年金に入ります。

④確定拠出年金

確定拠出年金も私的年金に含まれます。銀行や証券会社を通じて自分自身で運用しなければいけません。

こちらは年金ではありますが、自分で好きな金融商品(投資信託など)を選択して運用します。

公務員などはこれまで確定拠出年金を利用することができませんでしたが、法改正により2024年から公務員や専業主婦であっても加入できるようになり、さらに注目を集めています。

確定拠出年金の受け取り方法は分割または一括受取を選択できます。

毎月の掛け金は上限が設けてあり、職業ごとなどに違いがあります。

2. 国民年金|受給額の計算方法

次に国民年金の計算方法についてご紹介していきます。

受給対象者

こちらは国民年金を10年間以上支払い続けた国民に対して受け取ることが認められています。

国民年金は20歳を超えたら学生問わず支払わなければいけません。

学生の場合は在学期間だけ支払わなくても良いとされる制度がありますので、確認してみましょう。

学生であれば半年に一回支払うという方法もあり、一括で支払う方が少し安くなります。

受給の目安額|約55,000円

毎年異なりますが、現在毎月受け取れる金額は約55,000円です。

異なるといっても数百円程度ですので、生活に大きな影響を与えるまではいきません。

受給額の計算方法

国民年金の計算方法をご紹介します。

770,000×加入月数/480

国民年金は支払い期間により返済額が異なることがあるため、人によっては受取金額が異なります。

自営業者や学生が保険料免除を利用した場合

諸事情により国民年金保険を収めるのが困難と判断された場合、申請書を送ることにより年金保険を免除(猶予)することができます。

免除額は3/4・1/2・1/4・全額の4種類が存在します。

学生の場合は学生納付特例制度という少し違う名目上で免除できます。手続きには学生証などが必要になります。

3. 厚生年金|受給額の計算方法

次に国民年金より少し複雑な厚生年金についてご紹介します。

受給対象者

厚生年金は会社員であれば強制的に加入しているので、会社員であれば受給できます。

受給目安額|140,000円~150,000円

こちらは支払い期間とさらに年収によって金額が異なりますが、平均的には約140,000円月に受給されています。さらに細かく砕いていくと男性が約147,000円女性が約102,000円となっております。

女性の方が受給金額が低い原因には子育てなどで休職する期間があることが影響していると考えられるため、育休などを貰わずに働いた場合は男性と同じような金額になると予想されます。

また、もちろん病気やフリーター期間が長い場合は厚生年金の受給額は少しづつ減っていくことになります。

受給額の計算方法

厚生年金は国民年金と違い給与額によって受給金額が異なりますので、計算しなければ詳しい金額を把握することはできません。

受給額の算出は比較的簡単と言われていますので、一度計算して確認してみましょう。

報酬比例年金額の計算式

報酬比例=平均給料×一定乗率×加入期間

となります。

計算自体は簡単ですが各数値を確認するのは少し大変です。

一定乗率

一定乗率は年により異なります。

 平成15年3月まで  平成15年4月から
 7,125/1000 5,481/1000

経過的加算の計算式

経過的加算とは、20歳前、60歳以降に厚生年金に加入していた期間の基礎年金相当額のことを指します。

国民年金の加入期間は20歳から60歳までですが、厚生年金は義務教育終了後から最高70歳まで加入できるため、老後に支給される老齢基礎年金(国民年金)に反映されない期間が生じることがあります。

この期間の差額を厚生年金から支給するという制度です。
経過的加算の計算方法は、

厚生年金定額部分の金額(1.625円 × 厚生年金加入月数(上限480月))-同じ期間に対応する基礎年金の金額(77,9300円 ×厚生年金加入月数(20歳~60歳に限る))

となります。

こちらも人によって金額が異なり、あまり大差はありません。

厚生年金の一部でおまけ程度と考えていいです。

昔の厚生年金は定額金額と報酬比例がセットでしたが、基礎年金の制度が新たに追加されたことにより計算方法が変わり65歳になると年金が減らないようにカバーするための役割を持っています。

加給年金額

こちらは家族のための制度のようなものです。

加給年金額は、厚生年金の受給資格を得る65歳時点で

①加入期間が20年以上であること

②65歳未満の配偶者と18歳以下の子供がいて、その子供が18歳になった年度末までであること

③その配偶者と子供が将来的に年収850万円以上の収入を得ることができないことが認められること

これら3つの要件に該当する場合、その子供が18歳になった年度末までの期間に支払われる年金になります。

そのため、対象者は多くはありませんし、支給される期間も限られることになります。

年の差結婚している場合などはこの制度の恩恵を大きく受けることができる可能性はあるでしょう。

二人までは約220,000円で三人目以降は約70,000円になります。

厚生年金受給額の早見表

厚生年金がどのくらい受給されるかを確認できる早見表があります。

早見表はあくまで目安なので詳しい金額までは知ることができません。

平成15年3月まで

まずは以前の早見表をご確認ください。単位は万です。

給料↓/加入期間→ 1年 5年 10年 15年 20年 25年 30年 35年 40年
10万  1  5  9  13 18 22 26 30 35
15万  2  7 13 20  26 33 39 45 52
20万  2  9 18 26  35 43 52 60 69
25万  3 11 22 33  43 54 65 75 86
30万  3 13 26 39  52 65 77 90 103
35万  3 15 30 45  60 75 90 105 120
40万 4 18 35 52  69 86 103 120 137
45万 4 20 39 58  77 97 116 135 154
50万  5 22 43 65  86 107 129 150 171

平成15年4月以降

 給料↓/加入期間→ 1年 5年 10年 15年 20年 25年 30年 35年 40年
10万 1  4  7  10  14  17  20  24  27
15万 1 5 10 15 20 25 30 35 40
20万 2 7 14 20 27 33 40 47 53
25万 2 9 17 25 33 42 50 58 66
30万 2 10 20 30 40 50 60 70 79
35万 3 12 24 35 47 58 70 81 93
40万 3 14 27 40 53 66 79 93 106
45万 3 15 30 45 60 74 89 104 119
50万 4 17 33 50 66 83 99 116 132

受給見込み額はねんきん定期便でチェックしよう!

計算方法や早見表を紹介しましたが、ねんきん定期便をチェックするととても便利です。

ねんきん定期便とは誕生日月に日本年金機構から送付されるハガキで、今まで支払った金額や、どこの会社で年金を支払ったか、受給時いくら受け取ることができるのかを記載してあるハガキになります。

年によって記載されている内容が異なりますのでしっかりと確認しましょう。

50歳未満

  • 国民健康保険、厚生年金、船員保険の加入月数
  • 国民年金、厚生年金、船員保険の合算数
  • 国民年金の年金額
  • 厚生年金の年金額
  • 国民年金の保険料納付額
  • 厚生年金保険の保険料納付額

50歳以上

  • 国民年金、厚生年金、船員保険の加入月数
  • 国民年金、厚生年金、船員保険の合算月数
  • 国民年金の年金見込額
  • 厚生年金の受け取り開始年齢と受取り見込額

4. いくらもらえる?シミュレーションしてみよう

ここで具体的にシミュレーションしていきましょう。

★夫婦ともに65歳
★夫: 大学卒業後の23歳から60歳まで会社員として勤務
就職後22年間の平均給与30万円(ボーナスなし)
その後15年間の平均給与は50万円  (ボーナスあり)・厚生年金
52万円(平成15年3月以前の22年間を約20年間として) + 50万円(平成15年4月以降の 15年間) = 約102万円 / 年・国民年金
20歳から60歳まで加入(満額)780,100 / 年
★妻
一度も就職することなく結婚後現在まで専業主婦
・国民年金
20歳から60歳まで加入(満額)780,100 / 年夫婦合わせて 総額約2,580,200円 / 年、215,016円 / 月 を受給することができます。

5. 現役世代の年金支給は65歳から|資産運用には投資もおすすめ!

皆さんどうでしたか?思ったより多いと感じたのではないでしょうか?

ですが安心してはいけません。

日本は現在少子高齢化に向かっています。少子高齢化が進むと年金が少なくなってしまい、シミュレーションよりも少ない金額になる可能性が大いにあります。

さらに医療技術の向上により、人生100年時代と言われるほど人が長生きできる世の中になっています。

長生きすればするほど日本は年金を多く支払わなくてはいけませんので、こうなっては年金額が減ってしまうことは必然と言えるでしょう。このことからも、自分自身で老後に備えなければいけません。

 

MIRAIMOでは老後の資産形成の手段の一つである不動産投資に関するセミナーを定期的に開催しております。

年金以外の収入源を作ることで老後の問題に対する対策を立てられるよう一度参加してみることをおすすめします。

今一度老後に向けて考えてみてはいかがでしょうか?

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