誰もが「老後はゆとりあるものにしたい」と考えるでしょう。
しかし、豊かな老後を送るためには、あらかじめ準備が必要です。
「現在、それなりの生活を送っているから、老後も引き続き何とかなるだろう」と考えていませんか?
必ずしも引き続くとは限りません。なぜなら、決して年金額と老後の生活費がリンクしているわけではないからです。
現在でも、年金だけでは暮らせないという人が少なくありません。実は、今後さらに年金額が少なくなるだろうと予測されています。
高齢者になると若いころと同じように働くこともできません。定年後「しまった」と思っても手遅れでしょう。あなたは大丈夫ですか?
そこで、ゆとりある暮らしを送るための8つのポイントをご紹介しましょう。今から老後の生活費を蓄えておくことをおすすめします。
目次
1. 老後にかかる生活費はいくら?
総務省統計局が発表している「家計調査報告(家計収支編)平成29年(2024年)II 世帯属性別の家計収支(二人以上の世帯)2024年」によると、
2人以上の世帯の1カ月の支出の平均は以下の表のとおりです。
年齢 | 平均支出 |
40歳未満 | 256,160円 |
40~40歳 | 315,189円 |
50~59歳 | 343,844円 |
60~69歳 | 290,084円 |
70歳以上 | 234,628円 |
全体平均 | 283,027円 |
見ての通り、定年を迎える年代も含まれる60歳以上の人は働き盛りの40歳未満より支出が多くなっています。
1-2. 老後の生活費の内訳|40歳未満の現役世代との比較
以下は65歳以上と40歳未満の2人以上世帯の生活費内訳です。
https://live.amcharts.com/wMDky/
内訳としては食費や交際費、水道光熱費が40歳未満と比較して65歳以上の世帯では大きく増えていることが分かります。
家にいる時間や仲間と過ごす時間を確保できることで上がる金額でしょう。
このように支出が増えるにも関わらず、定年後は現役世代のような収入を得られない人がほとんどです。
現役世代で安定した収入があった人は、定年を迎えたからと言って生活水準を下げるのは避けたいこと。
その為に、現役世代のうちから貯金や資産形成などで生活費を確保しておく必要があります。
1-4. ゆとりある生活を送るのにいくら必要?
生命保険物価センターの調査では、夫婦二人に必要な生活費は月に最低で22万円程度です。
さらに、ゆとりのある老後を送るためには月に34.9万円が必要とされています。年間にすると約420万円です。
どうやら年金は、あてになりそうもありません。
老後就労することなく年金も受給しないとして、老後20年間に必要な生活費の額とその額を30年で貯めるとしたときの毎月の貯蓄額を計算してみましょう。
老後20年間に必要な生活費 |
420万円×20年=8,400万円 |
毎月の貯蓄額 |
8,400万円÷30年=280万円…年額
280万円÷12カ月=23.3万円…月額 |
自分の生活も確保しなければいけないのに、毎月23万円を超える貯金なんて多くの人には考えられない金額です。
ゆとりある老後生活のために今から準備できることは他にないのでしょうか?
2. 老後の生活費をシミュレーションしよう
ゆとりある老後生活を送るために、まずは自身の状況を見直しシミュレーションすることが大切です。
今回は、簡単に老後の生活費をシミュレーションできるサイトと、老後の収入である「年金」のシミュレーションをご紹介します。
2-1. 老後の支出をシミュレーションできるおすすめのサイト
生活費.comアンケート調査の数字に頼らずに、実際に計算することができます。老後に必要な生活費や必要な貯蓄額を簡単にシミュレーションすることができるのです。
生活費の場合は、毎月必要な
- 「家賃・住宅ローン」
- 「水道・光熱費」
- 「食費」
- 「通信費」
- 「被服費」
- 「生活日用品」
の額と、必要に応じて必要になる医療費など「その他の生活費」の額を入力するだけです。
老後に必要な貯蓄の場合は「現在の年齢」「想定した寿命」「現在の貯蓄」を入力すると、必要な生活費に応じて老後までに毎月いくら貯蓄しなければならないのかを計算してくれます。
しかし、このシミュレーションは、あくまで現在の物価を前提にした計算です。
今後、物価の上昇などの不安要素はありますが、いずれにしても老後に必要なおおよその生活費と貯蓄額をあらかじめ計算することが老後の備えの第一歩になるでしょう。
2-2. 今の20代や30代が貰える年金はいくら?
厚生労働省年金局のデータによると、平成28年度の年金月額を平均すると約14.5万円になります。
配偶者の年金月額である約5.5万円を合わせても20万円程度です。
また、年金には5年ごとに定期的な見直しがあります。
少子高齢化が続くとして、これから年金額が上昇することは考えにくいでしょう。
年金制度とは世帯間の支え合いのシステムです。つまり、少子高齢化とは、少ない現役世代で多くの高齢者を支える仕組みになることです。
現在20代や30代といった若い人が老後に受給できる年金の額は、残念ながら現在の給付額より少なくなると思われます。
「不安だ」という人のために、将来受給できる年金の見込み額がシミュレーションできるサイト「ねんきんネット」をご紹介します。
日本年金機構利用の仕方は、年金手帳に記載されている基礎年金番号を用意してください。
日本年金機構のサイトで本人確認の後、日本年金機構から届けられたユーザーIDとパスワードで「ねんきんネット」へログインすればOKです。
3. ゆとりある老後生活を送るために出来る8つのこと
シミュレーションは大事ですが、計算すればするほど老後に対する不安は高まるでしょう。
しかし、老後の不安を解消できる8つの方法があるのでご紹介します。
老後は先のことなのでイメージするのは難しいかもしれません。
しかし、少しでも早めに準備することで、安定した老後を設計する選択肢は広がるのです。今から準備しても決して早すぎることはありません。
①不動産投資や投資信託を運用した資産形成
老後の生活費を賄うために資産運用を考えてみてはいかがでしようか?投資信託や不動産投資などの資産運用です。
「投資にはリスクがあるから…」と避ける方も少なくないでしょう。
しかし、ローリスク・ミドルリスクの投資であれば、比較的安心して収入を見込むことができます。
特に不動産投資であれば、不動産という資産を持つことになるため、万が一のときでもリスクが軽減できるのです。
家賃という安定した老後の生活費が得られるため、人気のある投資になっています。
ASIS株式会社(MIRAIMO運営元)では不動産投資による資産形成をお手伝いしています。
無料セミナーの他、個別相談も随時開催しておりますので
「資産運用をしたいけど何から手を付けたらいいかわからない!」という方でもお気軽にご参加ください。
②定年後も働けるようにスキルを身に付ける
定年後も仕事を続けるという選択もあります。ポイントは、年齢に応じた無理なくできる仕事を選ぶということでしょう。
定年後70歳くらいまで時給1,000円の仕事を1日5時間程度続けると月20日勤務で10万円に。
月20何万円程度の年金と加算することで老後の生活費にもゆとりが生まれ、夫婦2人で働くとさらに余裕が生まれます。
定年前から資格やスキルを取得しておけば雇用機会が広がるでしょう。
③確定拠出年金を利用する
確定拠出年金を利用することもできます。確定拠出年金とは、銀行に口座を設け毎月積み立てるシステムです。
公的年金の現役世代が高齢者を支える「賦課方式」に対して、「積立方式」を採用しています。
掛け金が全額所得控除されるなど税制のメリットもあるため、老後の生活費として年金に加算するには利用しやすい制度といえます。
④健康な体作りを目指す
病気になれば医療費などが必要になるため、実質的には収入が減少していることになります。
健康なことが、ある意味お金をもうけているのと同じことになるのです。
定期的な健康診断や早目の治療により健康的な体を維持することが老後のポイントでしょう。
生活費に不自由していなくても、健康でなければ充実した老後は送れません。健康こそが最も大切な財産ではないでしょうか?
⑤コミュニティに参加する|周囲の人々と繋がる
周囲の人々との関係も大切です。大きく生活のリズムが変わるときには心身のバランスを崩してしまう人が少なくありません。
退職後には、人と接する機会が少なくなるでしょう。老後の出発時点でつまずくことは今後の生活に大きく影を落とします。
⑥将来の夢や趣味を見つける
趣味や夢を持つことも、健康を保つためには大切でしょう。
趣味や夢という生きがいを持って目標のある人生を送ることで、死亡リスクが減少するというデータもあります。
いくら年金額が多くても死亡することで受給期間が少なくなれば意味がないのです。
⑦部屋を清潔にしておく
部屋を清潔にしておくこと=豊かな老後とはなかなか結び付かないかもしれません。
しかし、部屋を常にきれいに保つことは
- 余分なものを置かないので無駄遣いが減る
- ホコリやダニなどが減り、健康も保てる
- 余計なものがなく、仕事にも集中できる
- ストレスがたまらない
などいいことだらけなのです。結果、収入アップや支出ダウンにもつなげられる可能性があります。
⑧住む為の住宅を購入しておく
ずっと賃貸で暮らすのではなく、住宅を購入するのも豊かな老後への第一歩です。
定年を迎える65歳には住宅ローンを返済し終わり、住居にかかるお金を抑えられているのが理想。
住宅ローンの借入期間は30~35年が一般的なので、30歳前後で住宅ローンを組んで、余裕をもって返済していくことをオススメします。
住居にかかるお金があるのとないのとでは毎月数万~十数万という違いが出てくるのです。
4. 初心者の資産形成には不動産投資が向いている|なぜオススメできるのか?
前項でも「不動産投資や投資信託を運用した資産形成」について触れ、不動産投資がおすすめということをお伝えしましたがなぜ、おすすめできるのでしょうか?
初心者が資産形成として不動産投資をする3つのメリットをお伝えします。
収入源や資産を残す事ができる
株や投資信託はお金がお金を生み出すため、本業の収入がなくなり、運用資金を生活費にするとその分収入も減っていきます。
一方で不動産は「実物資産」。
ローンを払い終われば「不動産」という資産が手に入り、自分で自由に使うことができます。
つまり運用資金を気にせずに安定した収入を得ることができるのです。
価格変動のリスクが比較的に低い
株は株価が高騰することもあり、大暴落することもあったりと変動が激しい投資です。
株価が高騰して儲けることもできますが、下落して、大損することもあるといった「ハイリスク・ハイリターン」な投資です。
不動産投資は空室や退去・家賃の下落等で家賃収入が減ることもありますが、資産が暴落したりすることはありません。
「ミドルリスク・ミドルリターン」で安定した堅実な投資ができます。
あまり面倒な作業がなく、不労所得を得られる
株の場合はデイトレードはもちろん毎日パソコンのチェックが欠かせませんし、長期投資の場合も経済情報を仕入れ、景気を把握して状況によって売買をしたりと手間がかかります。
不動産投資の場合はする作業は主に
- 信頼できる不動産会社・またいい物件を見つける
- 確定申告をする
といった作業をきちんと行えば自然と収益が入ってくる仕組みを作ることができます。
5. ゆとりある老後生活をするには早めの準備が必要!
不動産投資にしても確定拠出年金を積み立てるにしても、1日でも早くスタートすることが大切です。
実行のためには、「年金だけでは老後の生活費が厳しくなるから備えをしなければならない」という認識を持つことが必要でしょう。
不動産投資にしても確定拠出年金を積み立てるにしても、1日でも早くスタートすることが大切です。
実行のためには、年金だけでは老後の生活費が厳しくなるという認識を持つことが必要でしょう。
老後の備えとは、した方がよいのではなく、しなければならないと考えるのが実行のポイントになります。