世の中はどんどん便利になり、今「家具家電付き賃貸」が増えてきています。
極端に言えば、引っ越しのときにボストンバッグひとつでOKという時代になりました。
単身者であれば「家具家電はとりあえず使えるものであれば何でもいい」という人は少なくないでしょう。
家具家電付き賃貸は借りる人にとってはお得なシステムでしょう。
借りる人が増えるということは、大家さんにとっても有利なはずですよね。
そこで、入居者目線と大家目線に分けてメリットとデメリットを整理してみましょう。
大家目線で見て有利な点が勝るのであれば、不動産投資の手法として、今後の運営に取り入れることを考えるのもアリでしょう。
将来的に少子化による入居者の減少が心配されています。対策として効果があるのなら、使わない手はありません。
目次
1. 家具家電付き賃貸とは?
家具家電付き賃貸とは、最初から家具・家電が設置してある賃貸物件のことです。
引っ越しのときにベッドや冷蔵庫といった大きな荷物を運び入れる必要がないので、運送屋さんに依頼する費用を節約できます。
大きな荷物がなければ、自分だけ荷物を運ぶことができるので、引越し費用自体が不要になることもあるでしょう。
賃貸物件を借りるときの初期費用を抑える方法として注目されている賃貸システムです。
家具家電付き賃貸には何がついてる?
物件により異なりますが、家具としては、ベッド・テーブル・ソファー・収納ケース・カーテンなどであり、家電としては、冷蔵庫・エアコン・洗濯機・テレビ・レンジ・照明器具などです。
生活するために必要な一般的なものは設置されています。
2. 家具家電付き物件はどんな層に人気?|入居者目線のメリット・デメリットから考える
入居したときから家具・家電が揃っていれば便利な気がしますが、よいことばかりでもないようです。
そこで、入居者目線で見ると、どのような効果があるのかをご紹介しましょう。
家具家電付き賃貸のメリット4つ
①初期費用が抑えられる
賃貸物件に入居するためには、家賃だけではなく敷金や礼金など出費がかさみます。しかし、家具家電付きならその購入費用や引っ越し代を軽減できるのです。
初期費用を抑えることは、入居者にとって物件探しにおける重要なポイントといえます。
②家具家電を自分で買い集める必要がない
たとえば、エアコンや冷蔵庫など必要な家電を購入すると軽く10万円を超えてしまいます。この購入金額も初期費用として重くのしかかるのです。
また、購入する時間や手間も必要でしょう。購入しないで済むのであれば、節約の効果はバカにできません。
③手軽に入居できる
必要なものが揃っていれば、いつでも手軽に入居できます。引っ越しの手間や出費に比べると、必要最小限の身の回りのものを運べば済むからです。
引っ越しを依頼しなくて済むのであれば、面倒な引っ越し日の調整も必要ありません。
④引っ越しがかんたん
大きな荷物がないということは、引っ越しが簡単になります。引っ越し業者に依頼しなくても済むケースもあるでしょう。
自分で運べる量であれば、必要なものをマイカーに詰め込めば十分です。マイカーがなければ、レンタカーを借りても引っ越し代に比べれば安いものでしょう。
家具家電付き賃貸のデメリット4つ
①相場より家賃が高め
家具家電付きの場合、家賃が周辺相場よりも高いのが一般的です。考え方としては、レンタル料が家賃に含まれるということでしょう。
大家さんにしても、無料でサービスすることはないはずです。
②自分好みのインテリアとは限らない
新生活をするにあたって、内装に対する好みやこだわりがある人もいるでしょう。しかし、設置する家具・家電を選択することはできません。
定型的なインテリアで我慢しなければ仕方ないのです。
自分の色を出すことは難しく、いかにも借り物のイメージが強いでしょう。
③他人が使った家具家電を使う
新築物件であればともかく、他人が借りたことのある物件だと家具・家電も中古品ということになります。
大家さんにしても、入居者が代わるたびに家具・家電を入れ替えるのでは経費がかかって大変です。
④壊すと修繕費用が必要なことも
家具家電付きといっても、もらったわけではありません。あくまで借り物なので、壊してしまうと修理費用を請求されることもあります。
賃貸の建物に気を使い、家具・家電にも気を使うのではストレスが溜まりそうです。
3. 家具家電付きにするメリット・デメリットは?|大家目線で考える
不動産投資として考えたときに、家具家電付きは、購入費用など一定の負担があるような気がするのですが…。
そこで、大家目線で見るとどのような効果があるのかをご紹介しましょう。
メリット|空室対策ができる
家具家電付き賃貸に魅力を感じる人は少なくないようです。普通の部屋を家具家電付きに換えただけで入居が決まるケースがあります。
やはり、入居するときの初期費用を抑えたいという人が多いのでしょう。
月々の家賃が少々高くても、購入費用や引っ越し代が節約できるほうが有利に感じるのでしょう。空室対策としては、なかなか効果的です。
デメリット|管理費や初期費用がかかる
家具・家電を設置すると、管理費や初期費用の負担がかさみます。
たとえば、1戸について必要な家具・家電を購入するとすれば、総額でいくらになるでしょう。
さらに、複数の戸数であれば、全戸数分の金額が加算されることになります。
管理費や初期費用の負担は少ない額ではありません。大家さんが全額を自腹で負担するわけにはいかないでしょう。
結果として、家賃に含まなければならないので家賃上昇につながるという不利益が生じるのです。
修理費用を負担する必要がある場合も
修理費用を負担しなければならないケースがあります。
家具・家電であっても、賃貸することで大家さんが利益を得ていれば、建物と同じように大家さんが修理しなればならないことが少なくないようです。
4. 家具家電付き賃貸を不動産投資に活かすコツ2つ
家具家電付きは、入居者にメリットがあるだけではありません。
ポイントを押さえることで大家さんにもメリットのある賃貸システムなのです。
需要の高い立地を選ぶ|ひとり暮らしの学生・単身赴任
やはり、物件自体の立地がポイントになります。近くに大学があれば、学生が多くなり、近くに会社があれば、単身赴任のサラリーマンが多くなるでしょう。
単身者であれば、短期の利用が多いので引越しなどに手間をかけたくないのが一般的です。
あらかじめ、家具・家電が設置されていれば、引っ越しなどを気にしないで簡単に引っ越すことができます。最近は、利便性を追求する人が多いので、利用する人が増えるのは当然のことでしょう。
家具家電で差別化を図る
家具・家電が設置されていれば良いというわけではありません。購入するメーカーを選ぶことにより、他の賃貸物件との差別化をはかることがポイントでしょう。
選択によっては、デザイナーズマンション的な設定も可能かもしれません。
単身者であれば、一般的に同じ建物に長く住むことはありません。物件についての難しい構造的な話よりも、内覧で目を引くインテリアなどのほうが入居を決めるポイントになるのです。
5. 家具家電付き賃貸の需要はあり|立地や設備で差をつけよう!
単身者にとって、家具家電付き賃貸は魅力ある物件です。
一般的に転居することが多いため、その都度引っ越しの手間や費用をかけたくないのです。
少々家賃が高くなっても手間や初期費用を抑えることを優先します。
立地が便利で設備が揃っていれば、それだけで選択肢のひとつになります。
後は、周囲の物件よりも見栄えのよい家具・家電であれば、入居の可能性は、さらに高まるでしょう。少子化による空室問題に向けた対策になるかもしれません。
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