不動産投資は、投資の中でも比較的安定した収益を、ローリスクで得られる投資になります。
不動産投資は、その特性上「エリア」に関する知識をいかに持っているかが成功を左右する重要な要素であり、その選定エリアが地方である可能性は十分にあるでしょう。
今回は、そのエリアの中でも秋田県にスポットライトを当てて、秋田県の中でも秋田市で不動産投資をした方が良い理由、および注意点を解説します。
特に、秋田県のような地方は、人口減による賃貸需要に注意しなければいけません。
賃貸の需要は不動産投資の収益に直結することであり、それには人口が大きく影響していきます。
また、秋田県の中でも秋田市をおすすめしている理由もこの点にあるため、秋田県で不動産投資をするなら必須で知っておくべき情報なので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1. 秋田県の不動産投資情報
秋田県の不動産投資情報から解説します。最初に数値を頭に入れておきましょう。
秋田県の人口増減・賃貸需要・利回りについて
まずは、不動産投資をする上で重要な以下の点を解説します。
・秋田県の人口増減
・秋田県の賃貸需要
・秋田県の利回り
上記は、不動産投資をする上での空室リスクを図る材料や、収益性を図る材料として重要な情報になります。
なお、今回紹介する情報はLIFULL HOME’Sが提供する情報※を元にしています。
※LIFULL HOME’S 不動産投資
https://toushi.homes.co.jp/owner/
人口増減について
秋田県の人口増減に関しては、東北地方で比較してみると以下のように少々高い水準です。
- 青森県 -2.6%
- 岩手県 -2.2%
- 宮城県 -0.2%
- 秋田県 -3.7%
- 山形県 -2.2%
山形県には19の市郡があり、そのうち18の地域で人口が減っています。
不動産投資において人口は非常に重要であり、なるべく人口減が少ない、もしくは人口増しているエリアを選ばなければいけません。
このことから、人口減少率が-1.1%と小さかった秋田市がおすすめというわけです。
賃貸の需要について
賃貸の需要に関しては、賃貸物件の空室率が指標になります。
以下のように秋田県は東北地方の中で標準的な空室率と言えるでしょう。
- 青森県 26.1%
- 岩手県 23.3%
- 宮城県 21.5%
- 秋田県 24.5%
- 山形県 22.0%
上記の空室率は、実はほかの地方と比べても大きな違いはありません。
ただ、関東圏は14%~18%ほどなので、さすがに関東圏に比べると高い数値と言えます。
空室率が高いときの対策は、年間の家賃収入想定に1~2か月の空室を加味しておくということです。
つまり、賃料の1~2か月分はもらえないという想定で収支計算をするということです。
利回りについて
秋田県の想定利回りについては、以下のように東北地方では高めの数値でした。(青森県は情報不足によりデータなし)
- 岩手県 14.0%
- 宮城県 8.6%
- 秋田県 13.2%
- 山形県 11.5%
たとえば、東京都の利回りは5.8%と、秋田県に比べると非常に低い利回りです。
利回りとは、「不動産を何年運用すれば物件取得にかかった費用を回収できるか?」を数値化したものです。
秋田県の13.2%は単純計算すると、わずか7.5年(100%÷13.2%)で取得費用を回収できるということになります。
一方、東京都は回収に17.2年(100%÷5.8%)かかるという計算です。
ただ、注意しておくべきは、この利回りは満室稼働している前提です。
つまり、前項の空室率は加味していない数値のため、空室がでればすぐに利回りは落ちます。
そのため、利回りに惑わされず、精度の高い収支計算が重要になるでしょう。
秋田県で不動産投資をする魅力とは?
そんな秋田県で不動産投資をする魅力は以下の点です。
- 有効求人倍率が上昇
- 大型商業施設が多い
- 子育てに向いている
- 物価が安い
- 治安が良い
上記は、いずれも秋田県の住環境の良さを指すものであり、秋田県に住む理由になります。そして、それが結果的に賃貸需要につながっていくのです。
有効求人倍率は上昇に向かっている
財務省の出典している資料※を見ると、秋田県内の有効求人倍率は上昇しています。
また、上昇している業種は宿泊業・飲食サービス・製造業など以外にも、医療や福祉なども全年を上回っていることから、全体的に雇用情勢は改善していると言えるでしょう。
そもそも、有効求人倍率とは1人あたりの労働者に、どれだけの求人があるという指標です。
つまり、有効求人倍率が上昇しているということは、秋田県内に仕事が多く、労働者が集まってきやすいということです。
それは、賃貸需要につながるので、不動産投資にはプラスになります。
※県内経済情勢報告
http://tohoku.mof.go.jp/content/000197305.pdf
ショッピングモール等の大型施設も多数ある
秋田県内には以下のようにショッピングモールなどの大型商業施設がたくさんあります。
- イオンモール:秋田市
- ショッピングモールパブリ:秋田市
- 新国道モール:秋田市
- イオンタウン:北秋田市
- イオンスーパー大舘店:大舘市
上記はほんの一部で、まだまだ大型商業施設はあります。
大型商業施設が多いということは、それだけ地域住民の商業利便性が上がるので人が集まるということです。
その意味で、特に大型商業施設が多い秋田市は不動産投資に向いていると言えるでしょう。
子育てするのに良い
秋田県の中でも秋田市は、以下の理由により子育て環境が良いと言われています。
- 子育てクーポンがある
- 託児所を無料で使える場所がある
- 県立の児童会館が多く、無料で利用できる
- 地域に子育てサークルが複数ある
子育て環境が整っていると、ファミリー世代からの評価が上がります。
そのため、そこそこ広めの部屋を取得しようとしている人にも、秋田市は向いていると言えるでしょう。
物価が安い
総務省のデータ※によると、秋田県は物価が安いです。地価は日本で一番安価ですので、不動産の取得費用も安く抑えられるでしょう。
※統計でみる都道府県のすがた2018(総務省統計局)
http://www.stat.go.jp/data/k-sugata/index.html
治安が良い
また、前項と同じく総務省のデータ※によると、以下のように秋田県は治安も良いです。
刑法犯検挙率(認知件数1件当たり) | 全国2位 |
窃盗法犯検挙率(認知件数1件当たり) | 全国4位 |
刑法犯認知件数(人口千人当たり) | 全国47位 |
窃盗犯認知件数(人口千人当たり) | 全国47位 |
このように、検挙率も高いですし、犯罪件数はなんと全国で最も少ないです。治安の良さは住環境に直結し、それは結果的に賃貸需要につながっていきます。
2. 秋田県はどんな町?おすすめの観光地を紹介!
つづいて、秋田県はどんな町?という点を、東京からのアクセスと観光スポットから解説していきます。
東京から秋田へのアクセス方法
東京から秋田へのアクセスは以下の通りです。
- 飛行機:羽田~秋田まで1時間5分
- 新幹線:東京~秋田まで3時間51分
- 高速バス:東京駅~秋田駅まで8時間20分
このように、東京から秋田までは、飛行機を利用すると最短で1時間ほどで行くことが可能です。
秋田県のおすすめの観光スポット3選を紹介
つづいて、秋田県のおすすめ観光スポットである以下を紹介します。
観光スポットが人気ということは人が集まりやすいということです。
3位:角館武家屋敷
秋田県の観光スポット第3位は角館武家屋敷です。
角館武家屋敷は、武家屋敷が並ぶ通りになるので、ここ一帯に行けば昔にタイムスリップしたような感覚が味わえます。
また、春になると桜もきれいで、秋は紅葉、冬は雪など一年中楽しめる名所です。
2位:鶴の湯温泉
秋田県の観光スポット第2位は鶴の湯温泉です。
鶴の湯温泉は秘湯のテーマパークで、たくさんの温泉が並ぶ乳頭温泉郷の1つになります。
全国の温泉ファンから人気がある乳頭温泉郷の中でも、屈指の人気を誇るのが鶴の湯温泉なのです。
1位:田沢湖
そして、秋田県の観光スポット第1位は田沢湖です。
田沢湖は、日本一深い湖であり、透明度の高い湖です。
湖面は美しい瑠璃色になっており、紅葉や雪景色などを楽しめので、どの季節にもおすすめの観光スポットになります。
景色を楽しむだけでなく釣り堀などもあるため、秋田県No1の観光スポットと言えるでしょう。
3. 秋田県の家賃の相場と人気の不動産投資エリア
秋田県の魅力が分かったところで、次は不動産投資に直接関係のある人気のエリア、および家賃相場を解説していきます。
こちらのデータは、上述したLIFULL HOME’Sのデータを抜粋しています。
秋田県の人気エリアと家賃相場
秋田県で人気のエリアは以下です。
1位:秋田市
2位:横手市
3位:由利本荘市
4位:大仙市
5位:湯沢市
やはり、県庁所在地で新幹線や飛行機が発着する秋田市は強いです。
次点の横手市は、横手焼きそばや「かまくら」などが有名な市です。
合併によって県内2位の人口になり、それに伴い商業施設などが発展した点が第2位になった理由でしょう。
秋田市の家賃相場は以下の通りです。
ワンルーム | 4.20万円 |
1K | 4.35万円 |
1DK-1LDK | 5.35万円 |
2K | 4.55万円 |
2DK | 5.11万円 |
2LDK | 6.07万円 |
3K以上のデータはありませんでしたが、上記を見る限り3LDKでも7万円~8万円ほどでしょう。
秋田県の家賃の相場と人気の駅
次に、秋田県で人気のある駅別のランキングです。
1位:秋田駅
2位:土崎駅
3位:横手駅
4位:大曲駅
5位:羽後本荘駅
上記の1位秋田駅と4位大曲駅は秋田市内の駅です。この点からも、やはり秋田県は秋田市の人気が高く、賃貸需要が高いと思われます。
上述したように地方である秋田県は空室率が高いので、人気の駅を選ばなければいけません。そのため、秋田市をおすすめしているというわけです。
また、秋田駅の家賃相場は、前項の秋田市とほぼ同じだったので割愛します。
4. 秋田県で不動産投資をする注意点と今後の見通し
最後に、秋田県で不動産投資をするときに注意すべき点と、不動産投資に関する今後の見通しについて解説していきます。
秋田県で不動産投資をする場合の注意点
秋田県で不動産投資をするときの注意点は、一言でいうと「パートナー選び」です。
というのも、秋田のような地方の場合、都心に比べると情報量が少なく、不動産業者・管理会社・金融機関などのパートナー選びが難航するからです。
不動産業者は物件選びや収支計画の鍵となる存在であり、管理会社は物件取得後に重要です。
また、金融機関は融資全般に絡んでくる大事なパートナーになります。パートナー選びのコツは、とにかく関係性をイチからつくることです。
店舗に来訪し連絡を取り合い、少しずつ信頼を勝ち取れば、良質なパートナー形成ができるでしょう。
秋田県の今後の見通し
少子高齢化が懸念される
秋田の人口構成は以下のようになっています。
- 年少人口(~14歳):10万8426人(10.6%)
- 生産年齢人口(~64歳):56万8187人(55.5%)
- 老年人口(65歳~):34万4685人(33.7%)
この数値は、既に「老年人口21%以上」という超高齢化社会の基準を超えている数値です。
さらに、秋田県では、年少人口と生産年齢人口は減少していますが老年人口は増加傾向です。
このことからも、尚更人口減が少ない地域で不動産投資すべきということが分かると思います。
秋田県の今後の取り組み
ただ、秋田県側も人口減の状況を見ているだけというわけではなく、以下のような取り組みをしています。
- 社会減(転出)の早期解消
- 自然減(死亡)の抑制
- 持続可能な地域づくり
人口減の主な原因は、進学や就職による若者の県外流出です。
それに歯止めをかけるため、魅力ある雇用の確保・創出を図り、新規学卒者の県内就職率の向上を目指しています。
また、若者世代が希望する子育て支援、出会い・結婚支援にまで踏み込んだ施策なども展開し、人口流出を防ぐ狙いです。
5. 秋田県の人口を注視
このように、秋田県で不動産投資をするときには、人口減を懸念しておくべきです。
現時点では、秋田市が人口減の割合も少ない上に、交通の観点からも商業の観点からも需要が高く不動産投資目線で魅力的と言えます。
ただし、地方の人口推移は年々変わっていくので、常に秋田県の人口を注視しておきましょう。
特に、秋田市の様子をチェックしておくことをオススメします。
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