山梨県は、日本一の山である富士山や八ヶ岳(やつがたけ)、南アルプスといった山々に囲まれ、自然豊かな観光資源に恵まれています。
その豊かな自然は、おいしいワインや農産物や絹織物など優れた県産品を生み出し、「やまなしブランド」は国内だけでなく世界的にも認知されるほど。
関東地方の1都6県に山梨県を加えて首都圏と言われており、特に、東京都と隣接している山梨県東部エリアの上野原市、大月市などは東京のベッドタウンとして開発が進んでいます。
最近では、山梨県では中央自動車道やJR中央線等の交通網が整備され、JR中央線の特急を使えば甲府駅から新宿駅まで約90分、2027年に開業予定のリニア中央新幹線が完成すれば東京都心まで約25分と東京圏への利便性は格段に良くなります。
リニア中央新幹線の開通により利便性の良さを打ち出した企業誘致も行っており、リニア熱に沸く山梨県は不動産投資をするのに向いているエリアと言えるでしょう。
今回は、山梨県で不動産投資を行うための賃貸需要や利回り、人気のエリアをご紹介します。
目次
1. 山梨県の不動産情報
不動産投資を成功させるには、事前に投資するエリアの情報収集が欠かせません。
山梨県で不動産投資を行う上で、今後の人口動向や賃貸需要や利回りは知っておきたいところ。
他にも、山梨県の経済や雇用状況や交通網の整備なども不動産投資においてはエリア選定などに関わる重要な要素です。
ここでは山梨県で不動産情報とおすすめする理由についてお話しします。
山梨県の人口増減・賃貸需要・利回りについて
人口増減
山梨県の人口は、2018年8月1日現在において818,856人ですが2045年には598,935人となり、26.9%減少すると予測されています。
全国では、2015年には1億2,709万人いる人口が2045年には2,000万人以上減少して1億642万人になると推計されているので、全国平均が約16%程度の減少になることを考えると、山梨県の人口の減少はかなり厳しい状況だと言えます。
賃貸需要
賃貸需要においては、県庁所在地のある甲府市が賃貸需要は一番多く、賃貸物件の掲載数も全体の50%程度。
甲府市の賃貸状況を見てみると、空室状況13,770(賃貸住宅空家) /46,810(借家)となっており、空室率は29.4%と非常に高いと言えます。
入居者の検索条件では、1R・1K・1LDKなどの単身者向けが60%を占め、2LDK以上のファミリーは40%と比較的単身者需要が多いエリアとなっています。
平均利回り
山梨県内における不動産投資の利回りについては、区分マンションでは15%前後を中心に20%以上の物件もあります。
一棟新築アパートは7%台、一棟中古アパートは9%~15%、一棟中古マンションは9%~14%の利回りとなっています。
(参照;LIFULL HOME’S 不動産投資 見える!賃貸経営 https://toushi.homes.co.jp/owner/)
山梨県で不動産投資をおすすめする理由について
全国と比較しても人口減少の大きい山梨県ですが、交通網が整備されることで大きく生まれ変わろうとしています。
2027年のリニア中央新幹線の開通に向けて、企業誘致を強力に推進しており、すでに食品製造工場が移転するなど成果も上がっています。
首都圏、特に東京との距離が近くなることは大きな武器と言えます。
他にも、山梨県は医療機関が充実している、自然災害が少ないなど生活しやすい点もおすすめする理由です。
有効求人倍率は高水準になっている
山梨県の経済状況は、回復基調にあり雇用は改善しています。
平成29年の企業利益は、製造業では前年比15.9%の増益見込み、非製造業では同4.2%の増益見込みとなっており、全産業では同12.0%の増益見込みとなっています。
企業の好業績も手伝って、有効求人倍率は平成29年2月には1.28倍でしたが、平成30年2月には1.46倍と高水準で推移しています。
首都圏から近い
山梨県自体も関東地方一都六県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・群馬県・茨城県・栃木県)と並んで首都圏に含まれ、東京都、神奈川県、埼玉県と隣接しています。
首都圏の中心である東京から100km圏内にあるので、首都圏から近い距離に位置していると言えます。
医療機関は充実している
山梨県の中でも、山梨市は総合病院をはじめ多くの医療機関があります。
その他に、山梨県では子育て世代の医療助成制度や高齢者を対象とした介護、福祉助成が充実しています。
小さいお子さんからお年寄りまで、安心して暮らせるまちづくりを行っています。
自然災害が少ない
山梨市は、山々に囲まれていることもあり、台風などの自然災害の影響が他の都道府県と比べて少ない地域。
甲府測候所の気象データ(1981~2010 年平年値)によると、夏には最高気温35℃、冬には2.8℃と寒暖の差はあるものの、年平均気温は14.7℃と比較的安定しており住みやすい環境と言えます。
2. 山梨県とはどんな場所?
山梨県は、富士山の北側エリアに位置し、富士山の麓にある富士五湖である河口湖や精進湖、山中湖は観光スポットとして海外からもたくさんの旅行客が訪れます。
山々に囲まれた盆地の地形は、ブドウが取れるため、おいしいワイン造りに適しており、世界に誇るワインは山形ブランドとして世界中で愛されています。
ここでは、山梨エリアのおすすめ観光スポットをご紹介します。
東京から山梨へのアクセス方法
東京都から山梨県へは車でのアクセスがよく、中央自動車道を使えば、甲府市から東京まで約2時間、山梨市から東京まで約1時間45分で移動が出来ます。
電車は、JR中央線の特急を使えば甲府駅から新宿駅まで約90分と通勤圏内と言えるでしょう。
山梨県のおすすめの観光スポット3選
やはり、山梨県のおすすめの観光スポットは富士山が中心。
富士山がきれいに見える湖や公園が人気の観光スポットとなっています。
その中でも山梨県のおすすめの観光スポット3選をご紹介します。
3位:新倉山浅間公園
富士吉田市にある日本で一番きれいな富士山が見えることで有名な新倉山浅間公園。
公園内にはソメイヨシノの木が650本あり、2016年より春の見ごろの時期には新倉山浅間公園桜まつりが開催されるなど、近年では多くの外国人客が訪れ大いに賑わいを見せています。
上図のように、前面に見える富士山と公園内にある忠霊塔が一緒に撮影できる位置が人気の撮影スポットです。
2位:河口湖
河口湖は、本栖湖、精進湖、西湖、山中湖と並び富士五湖のひとつ。
中でも河口湖は一番標高が低い位置にあり、非常に美しい湖として多くの観光客が訪れています。
河口湖の畔にはカチカチ山ロープウェイがあり、天上山公園へ登ればそこには富士山の絶景が広がります。
夏には河口湖湖上祭が開催され、大花火大会では富士山をバックに打ちあがる花火が観客を魅了します。
1位:富士急ハイランド
世界一と言われるアトラクションも数多く、キングオブジェットコースターと言われるFUJIYAMAなどかなりハードな乗り物が多いことで人気の遊園地。
富士急行が運営しており、周辺施設のふじやま温泉、ハイランドリゾートホテル、リサとガスパールタウンなどを含むと約500,000㎡とUSJの約390,000㎡を上回る規模を誇っています。
2018年7月14日から入園料が無料となり、常に一歩先を進んだ遊園地として他とは一線を画しています。
3. 山梨県の家賃の相場と不動産投資に人気のエリアを紹介
山梨県の人口は、県庁所在地である甲府市が18.9万人で、2位の甲斐市が7.5万人。
そのため、山梨県の賃貸需要の中心はやはり甲府市になりますが、人気の駅では、1位が甲府市内のJR甲府駅、2位がJR竜王駅と甲斐市内の駅も人気。
では、山梨県で不動産投資に向いているのはどのエリアなのでしょうか。
山梨県の家賃の相場と人気のエリア
やはり山梨県の人気のエリアは、1位が甲府市、2位が甲斐市、3位が笛吹市となっており、甲府市を中心に人気エリアは広がっています。
賃貸物件の掲載建物件数は、甲府市が2,143件、甲斐市が631件、笛吹市が434件とやはり賃貸需要の多い甲府市の掲載建物件数が突出しています。
家賃相場は下記の表をご参照ください。
市 | 1R | 1K | 1LDK | 2LDK | 3LDK |
甲府市 | 3.28万 | 3.72万 | 6.19万 | 7.84万 | 9.36万 |
甲斐市 | – | 4.26万 | 5.73万 | 6.33万 | – |
笛吹市 | – | 3.66万 | – | 6.41万 | – |
山梨県の家賃の相場と人気の駅
山梨県の人気の駅は、やはり1位は甲府市内のJR甲府駅。
2位に甲斐市内のJR竜王駅、3位のJR国母駅は中巨摩郡昭和町西条にありますが、JR甲府駅まで18分と甲府市への利便性が高いことから人気の駅となっています。
賃貸物件の掲載建物件数は、甲府駅が1,223件、竜王駅が844件、国母駅が671件と甲府駅の掲載建物件数が多いです。
家賃相場は下記の表をご参照ください。
駅名 | 1R | 1K | 1LDK | 2LDK | 3LDK |
JR甲府駅 | 3.27万 | 4.45万 | – | 7.91万 | 12.37万 |
JR竜王駅 | – | – | 6.25万 | 6.62万 | – |
JR国母駅 | 4.74万 | – | 5.99万 | 6.75万 | 7.03万 |
(参照:不動産・住宅情報サイトLIFULL HOME’S>賃貸>山梨県>山梨県の家賃相場 https://www.homes.co.jp/chintai/yamanashi/city/price/)
4. 山梨県で不動産投資をする注意ポイントと今後の見通しについて
山梨県で不動産投資をする上で注意したいポイントはやはり投資エリアの人口動向。
2015年から2045年までの人口減少は、全国平均で約16%ですが山梨県は約28%と少子高齢化の影響が深刻です。
そのため山梨県での不動産投資では、将来どのエリアに人口が集中し、資産価値が上昇するのかを見極めることが重要です。
又、山梨県が少子高齢化による人口減少に対してどのような政策を行っているかも知っておく必要があります。
山梨県で不動産投資をする注意ポイントは?
山梨県で不動産投資を行うには、人口動向について注意をする必要があります。
極端に減少するエリアでは新たな賃貸需要は生まれず、収益物件を購入しても空室だらけになってしまいます。
そのため、リニア中央新幹線の駅の予定地である甲府市大津町のように、将来開発が進むと予想されるエリアに投資する必要があります。
山梨県の今後の見通し
山梨県は人口が減少傾向にある
山梨県では、1999年の89.3万人をピークに年々減少し、2015年には84.5万人と5.3%減少しています。
2015年から2045年の人口減少率は28.3%と全国と比較しても減少率は高く、各市町村によっては50%を越えるケースも。
甲府にリニア中央新幹線の駅ができる
人口減少という課題に直面している山梨県ですが、リニア中央新幹線の駅の予定地として甲府市大津町が選ばれるなど明るい材料もたくさんあります。
又、山梨県では、人口減少対策戦略本部を設置し、様々な政策を打ち出すなど人口減少に対して様々な取組を行っています。
山梨県の今後の取り組み
山梨県では、迫りくる少子高齢化による人口減少問題に対して、2014年に「人口減少対策戦略本部」を設置しました。
人口減少対策戦略本部では、出生率の改善を目的とし、全国でも初めて第2子以降の3歳未満児の保育料の無料化や県内企業に就職を希望する大学生等の奨学金返還を支援する基金の設置を行って県内転出者を減らすといった政策を次々に実施しています。
又、山梨県の一大イベントとして期待されている2027年のリニア中央新幹線が開通。
開通すれば東京まで25分になり、山梨県までのアクセスは格段にアップします。
それに合わせて、山梨県では将来的には県内企業が就職先の有望な選択肢となるように、県内企業の支援、有名企業の誘致に力を入れています。
5. リニア開通に伴う開発が進む山梨県は魅力的な投資先
人口減少が大きな課題と言える山梨県ですが、足元の経済状況はよく、医療機関が多い、災害が少なく生活環境が良いといったメリットも多く、不動産投資に向いているエリアと言えます。
更に、リニア中央新幹線の駅ができる甲府市大津町周辺は、駅の4キロ圏内がリニア環境未来都市の対象エリアになっており、今後一気に開発が進めば急速に不動産価格が高騰することも。
今後山梨県では、開発されるエリアとそうでないエリアに2極化し、開発されるエリアに人口は集中することになります。
山梨県で不動産投資を行うなら、開発が進み人口が集中するエリア、特にリニア中央新幹線の駅ができる甲府市大津町周辺がおすすめですね。
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