都心以外の地方で不動産投資を検討している人もいるでしょう。
不動産投資においては幅広いエリア情報収集に長けているかどうかは投資を有利に進める重要な要素となるので、地方のエリアに明るければ地方で不動産投資を行った方が良いです。
そこで今回は、高知県に目を向けて解説します。
高知県のことを知っている人でも、不動産投資という観点で高知県を見たことはないでしょう。
たとえば、高知県はどこの駅が人気のある駅で、人口の増減や想定利回りはどのようになっているか?そして、行政としてどのような取り組みをしているか?を知っている人は少ないです。
しかし、これらの点は不動産投資をする上では知っておきたい部分になります。
今回は、「高知で不動産投資するなら高知市で」というテーマで注意ポイントや今後の見通しを考察していきます。特に、高知で不動産投資を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1. 高知県の不動産投資情報
まずは、高知県の不動産投資情報を紹介します。高知県の人口増減や賃貸需要、利回りなどを解説し、高知県で不動産投資をおすすめする理由を解説していきます。
高知県の人口増減・賃貸の需要・利回りについて
まずは、不動産投資をする上で重要な以下の点を解説します。
- 高知県の人口増減
- 高知県の賃貸需要
- 高知県の利回り
上記は、不動産投資をする上での空室リスクを図る材料だったり、収益性を図る材料だったりになります。
なお、今回紹介する情報はLIFULL HOME’Sが提供する情報※を元にしています。
※LIFULL HOME’S 不動産投資
https://toushi.homes.co.jp/owner/
人口増減
高知県の人口は、四国内で比較してここ5年間で以下のように最も減少しています。
- 徳島県 -1.7%
- 香川県 -1.0%
- 愛媛県 -1.7%
- 高知県 -2.2%
17の市郡のうち、13の市郡で減少、3の市郡は変わらず、1の市郡で増加という結果になっています。
この中でも人口が変わらなかった市郡は高松市・香南市・香美市です。
高知県全体で人口が減少していたとしても、大事なのは不動産投資をする市郡で人口がどうなっているかという点になります。
賃貸の需要
次に賃貸の需要ですが、賃貸の需要は賃貸住宅の空室率を見れば分かります。以下が四国内の空室率です。
- 徳島県 22.4%
- 香川県 24.5%
- 愛媛県 21.2%
- 高知県 22.8%
四国内では大きな差はありません。たとえば、関東圏を見てみると空室率は14%~18%ほどです。空室率が高い場合は、空室になる想定で家賃収入を計算しなければいけません。
利回り
次に、四国の想定利回りの以下の通りです。
- 徳島県 13.50%
- 香川県 13.60%
- 愛媛県 9.70%
- 高知県 11.80%
たとえば、関東圏の利回りは5.8%~11.8%です。それに比べると四国は全体的に利回りは高いです。ただ、注意点は想定利回りは想定家賃が元になっていますが、地方は都心に比べると情報が少ないので想定家賃の精度が低いということです。そのため、前項の空室率を加味しつつ、なるべく情報を集めて精度の高い家賃を想定しましょう。
高知県で不動産投資がおすすめなワケとは?
高知県で不動産投資をおすすめする理由は以下の点です。
- 求人倍率が高水準
- 交通の便が良い
- 県民の人柄
上記3点は、高知県に人が集まってくる理由になります。人が集まってくるということは、賃貸需要が上がりやすいくなるため、不動産投資に向いているというわけです。
有効求人倍率が高水準となっている
まず、高知県の有効求人倍率は2018年5月時点で1.3です。1.3とは労働者1人に対して1.3件の求人があるということです。
これは、全国平均の1.6には至りませんが、それでも近年にしては高い数字と言えます。
求人があるということは働き手が高知県に集まるので、それに応じて賃貸需要が増すということです。
交通の便が良い
実は高知は交通の便が良いです。昔に比べて高速道路もどんどん延伸していますし、東京都内のように駐車場は混んでいない上に安いです。
さらに、車がなくても路面電車やバス・電車も整備されてきているので、自転車でも高知県内を楽に移動できます。
県民の人柄
高知県の県民性は、穏やかで人を受け入れてくれます。
横のつながりが強く、祭りなども多いので地元民のつながりも強いです。
これは、一度住んだら長く住んでくれやすいという意味で不動産投資にプラスと言えるでしょう。
2. 高知県ってどんな町?
次に、そもそも高知県はどのような町か?という点を、東京からのアクセスや観光スポットという観点で見ていきましょう。
東京から高知へのアクセス方法
東京から高知県へのアクセスは以下の通りで、飛行機が圧倒的に早いです。
- 飛行機:羽田から高知まで1時間20分
- 新幹線:東京から高知まで約6時間
- 高速バス:東京から高知駅まで11時間50分
高知県のおすすめ観光地3選を紹介!
次に、高知県のおすすめ観光地である以下を紹介します。
観光地が栄えているということは、それだけ高知県に人が集まりやすいということです。
この集客性の高さは、人口減につながり不動産投資においてもプラスに働くでしょう。
3位:四万十川
高知の観光スポット3位は四万十川です。
四万十川は日本三大清流の一つに数えらえれており、高知県の西部を流れる川です。全長196㎞、流域面積2270㎡を誇り、四国内では最長の川になります。
四万十川は車窓からも楽しめますし、川辺に行って清流を楽しむことも可能です。
2位:桂浜
高知県おすすめ観光スポット第2位は桂浜です。
高知県といえば坂本龍馬の出生の地として知られますが、その坂本龍馬が愛した地が桂浜になります。
桂浜からは太平洋を一望でき、高知県の民謡「よさこい節」では月の名所として歌われるほどのスポットです。
現地には坂本龍馬の銅像も立っており、龍馬ファンが龍馬と同じ景色を見ようと観光に来ます。
1位:高知城
そして、高知県の観光スポット第1位は高知城です。
高知城は、日本にわずか12しかない現存の天守閣を誇り、近年は大河ドラマ「功名が辻」や「龍馬伝」の舞台として注目されています。
一度は焼失した部分があったものの見事に再建され、歴史好きがこぞって観光しにくる場所です。
3. 高知県の家賃相場と人気のエリアを紹介!
さて、高知県のことがわかったところで、次に高知県の家賃相場を人気エリアを紹介していきます。エリアとは市郡のことで、駅よりも広い範囲になります。以下で解説するデータは、上述したLIFULL HOME’Sのデータから抜粋しています。
高知県の家賃相場と人気エリア
高知県で人気エリアは以下の通りです。
1位:高知市
2位:南国市
3位:四万十市
4位:宿毛市
5位:香南市
1位はやはり高知市です。商業施設や企業なども揃っていますし、何よりも鉄道・空港の利便性が良いです。
2位の南国市は高知市のすぐ東側に位置しているので、高知市の利便性を享受できる点が人気の理由でしょう。
高知市の家賃相場は以下の通りです。
- ワンルーム 3.69万円
- 1K 4.04万円
- 1DK 4.63万円
- 1LDK 5.70万円
- 2K 5.47万円
- 2LDK 7.73万円
3LDK以上の情報はありませんでしたが、上記の金額を加味すると10万円弱といったところでしょう。
高知県の家賃相場と人気の駅
次に、エリアではなく駅別の人気は以下の通りです。
1位:高知駅
2位:薊野駅
3位:入明駅
4位:土佐一宮駅
5位:宝永町駅
まず、注目すべき点は、上記5駅は全て高知市であるという点です。
つまり、高知県は高知市の一強であり、圧倒的に高知市の需要が高いのです。
だからこそ、この記事のタイトルにある通り「高知で不動産投資するなら高知市で!」というわけです。家賃相場は、前項のエリアとさほど変わらないので割愛します。
4. 高知県で不動産投資をする注意ポイント、今後の見通しについて
次に、高知県で不動産投資をする注意点や今度の見通しについて解説していきます。
高知県で不動産投資をする注意ポイント
高知県で不動産投資をする際の注意ポイントは、情報網と銀行です。まず、情報網とは都内などの都市部と比べて、地方は不動産情報自体が少ないです。
不動産ポータルサイトに載っていない情報もたくさんあるので、地元の不動産業者とつながりを持つ必要があります。そうなしないと、不動産業者しか知り得ない掘り出し物に出会うことができません。
また、高知県などの地方だと、融資可能な大手銀行が少なくなります。反対に、地銀や信用金庫の力が強いので、物件の融資は地銀や信用金庫に頼る可能性が高いです。
そうなると、融資条件はプロフィール以外の「今までの付き合い」を重視する傾向にあるため、不動産情報と同じでつながりを大事にしなければいけません。
高知県の今後の見通しについて
不動産投資をするときに知っておくべき、高知県の今後の見通しは以下の通りです。
- 今後は少子化が進む
- 厳しい経済情勢
- 南海トラフ地震への懸念
なお、上記に関しては高知県が出典している資料※を参考にしています。
※高知県 県政運営指針
http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/110301/files/2013080800147/shishinzenbun.pdf
今後益々少子高齢化が進むと予想される
日本では、全国的に少子高齢化が進み高知県でも例外ではありません。
高知県では、平成2年の段階から既に人口が減りつつあり、特に若者の県外流出、中山間地域の衰退が問題視されていました。
国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、高知県の人口は約74万人から平成52年には約54万人まで減少すると考えられます。
さらに、高齢者の割合は30%と、全国的にみると10年ほど先行して少子高齢化が進むとの予測が出ているのです。
少子高齢化が進むということは賃貸需要が先細るということです。
そのため、この状況の中では人が集まる場所に投資をするのが得策といえ、それが高知市というわけです。
厳しい経済情勢
また、高知県の経済情勢は厳しく、全国平均にも大きく引き離されている経済状況です。
ただ、産業復興計画の実行により、現在は多少なりとも上向き傾向にあります。
とはいえ、全国的に見ると経済情勢は厳しく、そうなるとインフラ整備など自治体の財を投じる事業に支障を来します。
通常は、地域ごとに差をつけ、人口が集中している都市部に財を投じるのが一般的な考え方です。
そうなると、高知では高知市周辺に財を投じる形になるので、逆にそのほかの地域は環境が乱れる恐れがあります。
南海トラフ地震に対する対策
南海地震は、これまでも100年~150年周期で発生している大地震であり、発生する度に大きな被害をもたらせています。
昭和に起きた南海地震から現時点で70年程度が経過しているため、南海トラフ地震は今後30年以内で70%の発生率となっています。
不動産投資は実物資産なので、地震などの自然現象に弱いです。地震で建物が損傷すれば補修費用がかかりますし、倒壊してしまえば資産がなくなってしまいます。
そのため、南海トラフ地震のリスクを事前に調べた上でエリア設定をしつつ、構造のチェックや地震保険の加入などの対策をしておきましょう。
5. 高知県で不動産投資をするなら高知市!人口の流入と賃貸需要を見極め、物件選定のための情報網を確保しよう
いかがでしょうか。高知県に不動産投資をする観点で考えてみると、また違った高知県が見えてくると思います。
高知県に限った話ではありませんが、人口減と少子高齢化の影響は地方にこそ大きいです。しかし、賃貸需要がゼロになることはありません。
そのため、考えるべきことは、賃貸需要がどこに集まるか?という点です。
そうなると、必然的に人が集まる場所に賃貸需要が生まれるので、高知県でいうと高知市ということになります。
その点を踏まえ、色々な情報網から高知県で物件探しをしてみましょう。
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