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換価分割とは?メリットやデメリットと5つの注意点を紹介!

換価分割(かんかぶんかつ)と聞いて、すぐに内容が説明できる人は法律について相当な見識があるといえるでしょう。

「まったく、わからない」という人がほとんどだと思います。

文字から判断すると「お金に換えて分ける」というような意味でしょうか?

 

実は、まさしくそのとおりの意味なのです。

たとえば、家を所有しているお父さんが亡くなったとします。子供が3人いたとすれば、家を3等分にすることになるのですが、家なんてどのように分けたらよいのか迷うでしょう。

そこで、お父さんの家を売却してしまうことができれば財産の分割はしやすくなります。家をお金に換えれば3人で分けることも簡単です。

今回は、亡くなった人の財産を換価分割によって引き継ぐ方法や、そのメリット・デメリットについてご紹介します。

目次

1. 換価分割ってどんなもの?

換価分割とは、被相続人(亡くなった人)の不動産などを売却してお金に換えてから、それぞれの相続人が取り分を引き継ぐという分割の仕方です。

お金に換えてしまうので分けるときの計算が簡単になります。

2. 換価分割のメリットやデメリットとは?

換価分割被相続人の財産を分けやすい方法ですがデメリットもあります。そこで、メリットとデメリットについて整理してご紹介しましょう。

換価分割のメリットとは?

不動産を分けやすいというメリットがあります。

ひとつの不動産を複数の人で分けるというのは、難しいような気がしませんか?

誰が不動産のどの部分を引き継ぐのでしょう。1階と2階に分けたり、部屋ごとに分けたりするのでしょうか?

しかし、不動産を売却してお金に換えてしまえば考え方は単純なものになります。売却額を分けるだけです。お金とは数字なので、それぞれの取り分を計算することができます。簡単に計算できるので、もめることもないでしょう。

換価分割のデメリットとは?

実家などであれば、思い出が残っているでしょう。しかし、換価分割するためには手放さなければいけません。

また、売却により利益を得れば、譲渡所得税の納付も必要です。さらに、売却の手数料も支払うことになります。

一方で、不動産が必ず売れるとは限りません。物件によっては、買い手が付かないようなケースもあります。

いつまで経っても売却額を手にできないようでは不安になるでしょう。

3. 現物分割や代償分割との違いについて

分割の仕方は、「換価分割」だけではありません。他にも、「現物分割」や「代償分割」という分け方があります。

現物分割とは?

現物分割とは、財産を現状の姿のまま引き継ぐことです。

たとえば、被相続人の財産が土地付き一戸建てと貯金であり、相続人が3人いるとすれば、土地・建物・貯金の現物をそれぞれが引き継ぎます。

代償分割とは?

代償分割とは、相続人の1人が不動産などのすべての財産を引き継ぎ、他の相続人に対して取り分をお金で支払います。

たとえば、相続人が3人だとして、財産の価値が3,000万円であれば、残った人にそれぞれ1,000万円を支払うのです。

4. 換価分割はどんな時に利用されるのか?

分割の仕方には3つの種類がありました。では、3つの分け方のなかで換価分割を選択するのは、どのようなときでしょうか?

不動産等の分配できない財産がある場合

不動産のような財産の場合、複数の人で分けるのは難しいといえます。

全員で住めばよいのでしょうが、それぞれの人にライフスタイルの違いや、既に自宅があるなどのさまざまな事情があるでしょう。

代償分割にした場合の代償金の支払いが出来ない場合

代償分割であれば、たとえば3,000万円の価値がある不動産を1人が引き継ぐと残った人の取り分をお金で支払わなければなりません。

残った人が2人だとすると、それぞれに1,000万円を支払わなければならないのです。

相続人全員が相続したくない財産がある場合

たとえば、相続人の全員が既に自宅を所有しているとします。この場合、被相続人が住んでいた家をもらっても使用することはないでしょう。

不動産とは、所有するだけで管理費用や税金の出費が必要になります。売却するほうが手っ取り早いのです。

相続税の納税資金として活用したい

相続すると税金を支払わなければなりません。不動産を引き継ぐと物件の価値に対して課税されます。

しかし、お金を引き継いだわけではないので税金を支払うことができないケースがあります。

5. 換価分割するにあたっての5つの注意ポイント

換価分割をするにあたり、定められた決め事に沿って課されるものもあり、税金などの影響も考えなければなりません。

そこで、特に注意しなければならない5つのポイントをご紹介しましょう。

①換価分割で遺産分割する場合、遺産分割協議書に換価分割する旨を記載しなければいけない

相続人が分割の仕方に納得していることを明らかにするために、話し合った内容を記載した遺産分割協議書を法務局に提出します。

そのなかに換価分割することを記載しておかなければいけません。財産の分け方を法務局に報告するのです。

②換価分割すると相続税だけでなく、所得税もかかってくる

不動産を売るということは、譲渡所得が発生することになるため所得税を支払わなければなりません。

ただし、自宅を売却したようなときは、譲渡所得が3,000万円以下であれば所得税を支払わなくてもかまわないという特別控除が適用されます。

換価分割した場合の譲渡所得について

たとえば、物件が3,000万円で売れたとしましょう。物件の取得費と売却費用を合わせた額が1,000万円でした。

相続割合が同じ2人の相続人がいたとすると、「3,000万円-1,000万円=2,000万円」を2人で分けた1,000万円が、それぞれの譲渡所得になります。

譲渡所得に所得税が課せられるのですが、売却する家で暮らしている場合には、3,000万円の控除を受けることができます。

したがって「1,000万円-3,000万円=0円」になり、所得税を支払う必要がなくなるのです。

相続税を納めた場合、確定申告すると所得税が軽減される

相続税を支払っていれば、所得税の額を軽減することができます。

相続税の申告期限より3年以内に売却していれば、支払った税額を譲渡所得の計算の取得費に含めることができるのです。

この軽減のための手続きは、確定申告でしなければなりません。

③相続人の単独登記をする場合、誤った申請をすると贈与税が課税される場合がある

相続人の代表者が単独で登記するときには、「代表者が単独で登記するが、後で換価分割する」ことを明示してください。

明示がないと財産を分けるのかどうかを判断できないので贈与税が課される可能性があります。

④経費を誰が負担するか明記しておく

売却には、さまざまな費用が生じます。不動産業者に支払う仲介手数料や登記に必要な登録免許税などです。

これらの費用を誰が負担したのかを遺産分割協議書に記載しておかないと、後日もめる原因になるケースがあります。

⑤土地や建物が売れない場合でも相続税はかかる

物件を売りに出したからといって、必ずしも売れるとは限りません。売れ残ったとしても相続税は支払わなければならないのです。

あらかじめ、物件価格の相場を確認するなど慎重に対応する必要があります。

6. 換価分割の計算の計算方法

たとえば、被相続人の貯金が1,000万円、自宅を処分して1,000万円、株式を処分して1,000万円であり、相続人は2人で受け取る割合は同じだとして計算してみましょう。

分配の計算方法

財産の合計額を2人で分配します。

財産の合計額は「1,000万円(貯金)+1,000万円(自宅)+1,000万円(株式)=3,000万円」になります。

2人で分配するので1人1,500万円ということになります。

相続税の課税価格の計算方法

計算は、「相続税評価額」に基づいた額を基準にします。現実にいくらで売れたかは問題になりません。

たとえば、相続税評価額1,000万円の自宅が、実際には1,200万円で売れたとしても、1,000万円で税額を計算するのです。

7. 換価分割の必要な書類

書類としては、被相続人について「除籍謄本・改製原戸籍」「住民票の除票」「固定資産税評価証明書」、相続人について「戸籍謄本」「住民票」「印鑑証明書」「遺産分割協議書」などが必要です。

8. 換価分割の手順

では、実際に換価分割をするときの手順をご紹介します。順を追って具体的に説明しましょう。

①必要な書類を準備する

まずは、必要な書類を準備しましょう。被相続人については「除籍謄本・改製原戸籍」「住民票の除票」「固定資産税評価証明書」が必要です。

相続人については「戸籍謄本」「住民票」「印鑑証明書」が必要なので、役所などで準備してください。

②相続人を決める

誰が相続する権利があるのかを明確にしておきましょう。

「実は、他にも相続人がいた」というようなことがあると手続きが順調に進みません。戸籍謄本や住民票の記載を参考に調べてください。

③遺産分割協議書を作成する

法定相続でなければ、それぞれの取り分を明確にしておきましょう。

遺産分割協議書は、相続人同士で話し合って納得した合意内容を明示し、証明する書面であるため署名・捺印が必須です。

④不動産の場合、相続登記をする

不動産であれば、相続登記をして権利を確定しましょう。登記により、誰の不動産を誰が引き継いだのかをはっきりさせておくのです。物件を管轄する法務局で登記することになります。

9. 換価分割を専門家に依頼した場合の費用の相場

専門家を活用するのであれば、司法書士に依頼してください。

依頼料は司法書士により異なるのですが、相続登記のみの依頼であれば6万円から9万円程度、遺産分割協議書も併せて依頼すると9万円から12万円程度が相場になるようです。

10. 換価分割をする場合は遺産分割協議書に記載!不安なら専門家に依頼しよう

財産を譲り受けることなんて、そうそうないでしょう。

しかし、現実として不動産などの相続があれば、登記をしたり遺産分割協議書を提出したりと専門的な知識を必要とする手続をしなければなりません。

一般のサラリーマンであれば、手続きをするための時間を作るのも大変です。

やはり、法的な専門知識が必要な手続きは、司法書士などその道のプロに任せたほうが効率的でしょう。

時間や手間の問題だけではなく、専門家であれば後々のトラブルを避けるための防止策も併せた仕事をしてくれるからです。
 

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