不動産を売却することになると、必ず耳にするのが「マイソク」という言葉。
言葉は知らなくても実はマイソクに触れたことがある人はとても多いのです。
マイソクによって、物件を購入しようと考えている人の買いたい気持ちがより大きくなるように工夫されています。
自分が物件を購入する立場でも知っておいて損はありません。
今回は不動産会社にとって重要なこの「マイソク」について説明していきたいと思います。
マイソクとはどのようなものなのか、消費者が求めているものはどのようなものなのかを詳しく解説していきますので、参考にしてください。
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目次
1. マイソクとは何か|物件の情報をまとめた資料
マイソクとは、簡単に言えば物件の情報をまとめた資料のことを指し、記載事項は以下のような項目です。
- 物件名
- 売買価格、賃料
- 間取り図
- 立地
- 物件写真
- 物件付帯設備 など
賃貸や購入物件を探す際にこのような間取りや立地、特徴などがまとめられた資料を目にしたことがある、という方も多いのではないでしょうか?
このマイソクは売買物件、賃貸物件共に作られるもので、購入や入居を検討している人が最初に見る資料でもあります。
つまり、このマイソクの出来の良し悪し次第で不動産が売れるかどうか、入居が決まるかどうかが左右されてしまう、というわけです。
「マイソク」という言葉は、不動産用語の1つで物件の特徴をまとめた資料のことを指すことが多いのですが、語源は物件情報を配信する広告会社の社名です。
マイソクは購入希望者の第一印象を決める
マイソクは購入希望者の第一印象を決める重要な資料です。
仲介営業マンが物件の購入・入居を検討している人に物件を紹介するために最初に使用するのがこのマイソク。
どんなに良い不動産であっても紹介資料にその良さが書いていなければ、「内見に行こう」という気にならないかもしれないですよね。
マイソクは営業マンに売りたいと思わせるツールでもある
マイソクが重要なもう一つの理由は、マイソクは購入希望者だけでなく、売買を仲介してくれる営業マンに対しても物件の魅力を伝える大事な宣伝ツールであることです。
営業マンはマイソクを見て購買希望者に物件を案内、成約させてくれるとても重要なポジションにいます。
営業マンが売りたくなるようなポイントがマイソクに盛り込まれていることは、良好な取引に繋げる重要な条件。
一般的にマイソクは購入希望者向けに作られているものが多いですが、購入希望者と営業マン両者に向けた訴求ポイントをしっかり書いておくことが重要です。
2. マイソクを作成する上での重要ポイント4つ
実際にマイソクを作るとなった場合、どのような点に気をつけるべきなのでしょうか?
何よりも購入希望者がどのような点を見ているのかを意識してマイソクを作ることが重要です。
ポイントは以下の4つ。一つ一つ見ていきましょう。
①記載事項は正確に
まずは正確な情報を掲載することを心がけましょう。
誤った情報を掲載すると取引時のトラブルに発展する可能性が。
また、誇大広告や不当な表示による顧客の誘導を行なった場合、「宅地建物取引業法」や「不当景品類及び不当表示防止法」などの法律により罰則が課せられます。
そうならないためにも、以下の情報は購入希望者が重視する情報なのでよく注意して掲載しましょう。
間取りが分かりやすい図面を使う
間取りが良くわかる図面を使いましょう。各部屋の広さや収納の場所だけでなく部屋の方角などもわかると良いでしょう。
物件概要は詳細に書く(専有面積や最寄り駅など)
戸建ての場合は庭も含めた占有面積や、立地情報として最寄駅の情報なども入れるとより希望者の求める条件とマッチする確率が上がります。
なお、よく『駅から徒歩○○分』などの記載を見かけますが、基本的には『道路距離80mにつき1分間』として計算されます。
駅から遠いのに近く見積もって実際と違う、、、などということにならないよう気をつけましょう。
②写真やデザインも大事
営業マンや購入希望者は一度に複数のマイソクを見ています。
パッと見たときに情報が頭に入りやすい、シンプルで分かりやすいデザインになっていることが重要です。
はっきりと見やすい写真・地図を使う
写真や地図は、はっきりと見やすいものを使用しましょう。
特に写真は物件のイメージを大きく左右する重要な情報です。
物件の外観や建物の内部などの写真を掲載する際、以下の点をよくチェックしてください。
- 写真がピンボケしていないか
- 印刷した時の画質は良いか
- 広さ・大きさが伝わるようこ広角レンズで撮影されているか など
物件の良さがきちんと伝わる写真になっているのか注意深くチェックしましょう。
デザイン|白黒・カラー
マイソクは白黒や4色カラーで刷られる場合が一般的です。
つまり、写真なども白黒でも見やすいかどうかを意識する必要があります。
また、文章の色使いに関しても、カラーを使えるからといってカラフルにしてしまうとかえって見にくかったり、安っぽく見えてしまうことも。
あくまでも、「見やすく」「シンプル」に仕上げることを心がけましょう。
③物件の訴求ポイントは分かりやすく
概要や写真などで様々な情報を盛り込んでいきますが、重要なのは「何が売りなのか」ということです。
ポイントとなる点はきちんと記載しましょう。
例えば、以下のようなものがあります。
- 専用庭有り
- 専用駐車場有り(車1台)
- スーパー徒歩○分
- リフォーム済み
- ○○小学校徒歩○分 など
マイソクを見た人がその物件の訴求ポイントが一目でわかるよう、情報を整理しましょう。
キャッチコピーは購入希望者目線で
訴求ポイントを一言で表すことができるのが「キャッチコピー」です。
訴求ポイントとしては、一般的に以下のものが多く挙げられていますが、それが本当に購入希望者にとってポイントとなるものなのか、
良く考えてキャッチコピーを決定しましょう。
- 価格
- 周辺地域の相場と比較して安いのか?あまり変わらない場合は訴求ポイントとは言えない。
- 立地
- 最寄駅が魅力のある駅なのかどうか、ターゲットが近隣情報に詳しいかどうかなどを想定する。
近隣情報に詳しい周辺住民がターゲットである場合は訴求ポイントにはならない。
- 最寄駅が魅力のある駅なのかどうか、ターゲットが近隣情報に詳しいかどうかなどを想定する。
マイソクで一番目につくのが物件を一言で表したキャッチコピーです。
ターゲットが誰であるか?そしてその人にとってこの情報がポイントになるのか?を良く考えましょう。
④見せたくない内容は載せるべきか?
では、マイソクには良いポイントだけを載せるべきなのでしょうか?見せたくない内容は載せるべきなのでしょうか?
「見せたくない内容」として周辺に評判の悪い施設があるなどが挙げられますが、
見せたくない要素が物件価格に反映されているのであれば、事実は載せるべきと考えられています。
また、自分ではネガティブと捉えていることでも、見方を変えればポジティブな要素になることも。
その情報をどのように載せるか、よく検討することが大切です。
営業マンに求められるマイソクとは
営業マンからのポイントの高いマイソクとはどのようなものでしょうか。
営業マンの間では以下のような情報が重視されます。
- 仲介手数料の配分に関する情報
- 不動産所有者の連絡先
例えば、仲介手数料に関して他物件より好条件である場合はそれをきちんと記すことが大切です。
また、不動産を顧客に紹介した際に連絡先などが書いてあればやりとりがスムーズに進みます。
ちょっとした情報でも、営業マンのモチベーションは大きく変わってきます。営業マンのモチベーションを上げる情報をしっかり盛り込みましょう。
3. マイソクは自作できる?|業者に頼む場合のポイント
ここまでマイソクのポイントについて説明してきました。
では、マイソクは自分で作れるものなのでしょうか?あるいは業者に頼むべきなのでしょうか?いくつかポイントを見ていきましょう。
マイソクの自作も不可能ではないが難しい理由
では、実際にマイソクを自作するにはどのようなハードルがあるのでしょうか?
自作するには
- マイソクの構成、デザイン
- 掲載する場所
- 情報を更新する頻度
など、上記のポイントを考える必要があります。
インターネット上に掲載する場合は、SEOと呼ばれる検索エンジンの上位に表示させるような対策を行う必要も。
また、業者に相談することで自分では訴求ポイントと思っている情報も実は市場にあっていなかったり、意外にも他の訴求ポイントが見つかったりという発見があるというメリットもあります。
業者に頼む場合は広告料に注意
マイソクを作り、掲載・配布する場合に気になるのがその費用。
基本的に、マイソクを印刷して配布する場合、売主がその費用を負担することはありません。
この広告宣伝活動の経費は、仲介手数料に含まれているとする考えが一般的だからです。
稀に、営業活動を広告料として請求される例がありますが、
この場合の広告料は一般的には行わないような特別な広告活動を行い、またそれを売主が事前に承認している場合にのみ請求されるものですので、
広告料を請求された場合は注意が必要です。
4. マイソクは物件の第一印象を決める!購入希望者を惹きつけるマイソクを作ろう!
いかがでしたでしょうか。マイソクはいわば物件の第一印象を決める大切な広告です。
購入希望者を惹きつける魅力をしっかり整理して一目で物件の良さが伝わる理想のマイソクを作りましょう。
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