国有地とは、誰でも買うことができるのでしょうか?
連日連夜放送され、マスコミを賑わせた森友問題なども、この国有地の売買に関する不正問題がテーマでした。
こういった報道を単に視聴者として見ているだけではなく不動産投資の対象になるかどうかを調査し判断することは自身の今後の投資運用において大切なことと言えます。
投資家とは、常に利口に使えるモノにはアンテナを張るべきでしょう。
仮に、国有地の価格が安いのであれば不動産投資の対象として有効ですし、買うことができるのであればメリットがあるかもしれません。
そこで、手に入れることができるのかどうか、また手に入れることができるのであれば購入の仕方はどのようになっているのかをご紹介します。
実は、モノによってはかなり有効な買い物になるのです。
目次
1. 森友学園のように国有地は購入できるのか?
森友学園が国有地を安く手に入れたことはご存知でしょう。その売買価格が安すぎるということで問題になりました。
いまだに解決したのかどうかよくわかりません。ところで、一般の人でも森友学園とまではいかないまでも、国有地をある程度安く買うことはできるのでしょうか?
実は、一般の人でも買うことができるのです。ということは、もしその地域の相場よりも安く買えるのであれば投資物件としても有望だといえます。手に入れることができるのであれば放っておくのももったいない話でしょう。
2. 国有地とはいつできたもの?
そもそも国有地とは、明治に入ってから政府の実地調査により生まれました。
全国を国の土地と民間の土地に区別するようになったのです。現在では、国有地は全国の土地の約25%にあたります。国の所有する部分が相当な面積を占めているのです。
3. 国有地の払い下げについて
払い下げの意味や払い下げ手続きの方法をご紹介します。
国有地の払い下げとは?
道路法や河川法という法律で、管理されない里道や水路などに使われている土地を法定外公共用財産といいます。
現実に道路や水路として使われていなければ買うことができるのです。利用していないのであれば、持っていても仕方ないからでしょう。
国有地の払下手続方法は?
国有地の払下手続方法は、隣接する土地の所有者等との協議や国の管理者との立会いのうえ申請します。
一般的に測量や登記が必要なので土地家屋調査士に依頼します。土地家屋調査士が行政書士などの関係士業と協力して申請手続きをしてくれるのです。
4. そもそも国有地は誰でも購入する事ができるのか?
国有地を売るときには、まず地方公共団体を優先します。地方公共団体が希望しなければ「一般競争入札」で落札することになるのです。破産者や反社会的勢力などでなければ誰でも入札できます。
国有地でもすぐに購入できる物件がある
一般競争入札で落札されない場合には、価格を公示して早い者勝ちの売却となるのです。
また、農村地域などにある古くからの農道や水路は、使っていなければ「随意契約」で買えます。
一般競争入札で購入しなければいけない物件もある
原則として単独で利用できる物件であれば、会計法により一般競争入札で売らなければならないと定められています。
したがって、一般的には入札に参加して落札してから買うのです。
5. 国有地はどのようにして売却されているのか?
国有地にも売ることのできる財産、できない財産があります。また、売るときの方法も指定されています。
国有地の売却方法の種類について
国有地は、行政目的に使われる「行政財産」と直接行政目的には使われない「普通財産」に分けられます。売ることができるのは「普通財産」のほうです。
処分方法として、一般競争入札や随意契約がある
処分方法としては、単独で利用できる財産については一般競争入札により売るのが原則です。しかし、単独で利用できない財産については随意契約で売ります。
国有財産の売却や貸付は場合によって値引される場合がある
国有財産法などにより、特に公共性の高い用途に利用されるのであれば売却や貸与のときに、無償にしたり減額したりすることができます。たとえば、学校・病院・公園・福祉施設などです。
6. 国有地の活用方法にはどんなものがあるのか?
国有地を買った後で、どのように活用するかを具体的にご紹介しましょう。
戸建てを建てるために安く土地を購入する
たとえば、買った国有地が建築基準法に問題のない土地であれば、戸建てを建てることができます。
国有地には物納などで生活に便利なところが提供されることもあるので、マイホームとしても有効に活用できるのです。
資材置き場として活用する
建築基準法により建物が建てられない土地でも資材置き場としてなら利用できるでしょう。
たとえば、廃材などの一時置場として少しでも安い土地を探しているのであれば、国有地は有効な物件だといえるのです。
国有地を活用して利用する
国有地の活用方法には、買うだけではなく借りることもできます。
たとえば介護施設などを経営すれば、最長で10年間は賃貸料が2分の1まで割引かれるケースがあるのです。経営志向のある人にも有効な活用法といえます。
7. 国有地を購入する流れについて
国有地を買うときの流れを、順を追って具体的にご紹介します。
1.国有財産売払公示書を確認する
国有財産売払公示書が、開札の40日くらい前にインターネットなどで公示されます。
2.保証金を納付する
入札する金額の5%以上を保証金として指定された口座に振り込みます。
3.必要書類を準備して入札する
入札書などの書類を窓口に提出します。郵送でもかまいません。
4.落札者が決定する
最も高い値をつけた人が落札者となるのが一般的です。
5.売払申請をして、売買契約を結ぶ
売払申請書を提出して売買契約を結びます。
6.購入代金の支払いをする
購入代金を支払います。契約のときは保証金のみで、後日残りの分を納めることも可能です。
7.所有権の移転がされる
登録免許税を支払います。所有権の移転登記は国がしてくれるのです。
8. 国有地の売却情報はどこで取得できるのか?
たとえば、国有財産物件情報のメールマガジンに登録するなど、こまめに売却情報を確認することがポイントです。
インターネットを活用するのが、自宅で入札情報などを得るための効率的な方法といえます。
9. 国有地を購入する際に注意したい3つのポイント
安ければ良いというものでもありません。購入するときに注意しなければならないポイントを3つご紹介します。
①物件の状態が悪い場合がある
価格は安くても、使える物件でなければ買う意味がありません。
たとえば、老朽化のためリフォームに多額の費用が必要な建物や建築基準法により建物を建てることのできない土地であれば使い物にならないので注意が必要です。
②物件に対する情報が限られている
なにぶん売主は不動産業者のようなプロではありません。したがって、物件情報を得ることが難しいといえます。
内見も一度なので、詳しく確認することができないケースが少なくありません。
③金融機関での抵当権設定に時間がかかる
抵当権を設定するのに2週間程度かかるというデメリットがあります。
一般的に金融機関は融資するのと同時に抵当権を設定して、もしもの時に備えます。
国有地購入の際は、抵当権の設定を待ってくれるような金融機関でなければ利用できません。
10. 不動産投資を行う上で国有地を購入するのも一つの手段としてある!
不動産投資の対象として考えたときに、国有地は安く買うことができるので投資費用を抑えられるという意味では有望でしょう。
しかし、価格が安いからといって飛びつくのは危険です。あらかじめ、対象になる物件の情報を確認しておかなければなりません。
立地や建築条件を満たしているのであれば、「買い」の物件だといえるので検討してください。
相場よりも安い物件であれば、「何かあるのではないか?」と調査することが不動産投資をするうえで失敗しないコツなのです。
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