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青森で有効な不動産投資先はやはり青森市なのか?!八戸・弘前も見て検証してみた

不動産投資にとって、投資の対象とタイミングは重要です。

オリンピックや博覧会、新幹線の開通など経済効果を生む大きなプロジェクトは、投資のチャンスを生むと同時に、そのタイミングを間違えればリスクを招きます。

今、東北新幹線の開通と旭川まで続く北海道新幹線の計画で新たに注目されつつあるのが青森県です。青森県は、全国に先駆けて「コンパクトシティー」という都市計画に取り組んできました。

2000年代からの人口減少と高齢化によって市町村の財政が悪化し、破綻する自治体も増えてきています。

東北地方では、除雪を含め行政の良質なサービスが広域に行き届かず、従来のインフラの老朽化も問題となってきました。

そのため、都市機能の中心となる行政機関や学校・医療、居住地や商業地を近接させ、バスや電車でのアクセスを容易にして、「コンパクトに暮らせる街」が必要となってきたのです。

そこで人口減少に悩む青森県は、全国に先駆けて様々な戦略的なプロジェクトを実施し、旧市街地を持続可能な都市構造に再構築する「コンパクトシティー」に取り組んできました。

そんな青森県の都市の再生化の試みと、青森県での不動産投資の将来性について検証して見ましょう。

1. 青森県の不動産投資情報

青森県の不動産投資に際して、青森県の人口の推移と不動産物件の需要と供給、「青森県基本計画・未来を変える挑戦」などの行政の取り組み、また、県内各地の特徴豊かな地域の発展、今後の新幹線による経済効果を含めて検討してみましょう。

基本データ|人口・賃貸需要・利回り

1985年をピークに青森の人口は減少し、出産適齢年齢の女性人口の減少、若年層の増加率の減少が見られ、高齢化が進んで生産年齢人口が減少しています。

しかしながら、地球の温暖化傾向や新幹線の開通で、今後新たな人口流入が今注目されています。

賃貸住宅は、青森市・八戸市・弘前市の順に多く、十和田市・むつ市・三沢市・五所川原市が続きます。

賃貸物件の需給では、空室率は青森市が24.3%、八戸市が26.8%、弘前市は29.4%です。

人口は青森市が約31.1万、八戸市は約24.4万、弘前市が17.3万です。

一例では、青森市の桜川のアパートで、駅徒歩17分、築16年、面責221平米、軽量鉄骨造りの4戸で3,300万円、利回り8.36%です。

物件情報はネット検索でご確認ください。

青森での不動産投資をおすすめできるワケ

青森県で不動産投資を考える時に必要なことは、行政の熱心な都市計画への取り組みです。

青森県は全国でも早くから人口減少と高齢化の問題に取り組み、「コンパクトシティー」のモデル都市としても注目されてきました。

青森県の未来を見据えた成長戦略と地域の産業と観光業の可能性、また北海道新幹線の開通による経済効果も含めて、今後の青森での不動産投資を考えていきましょう。

成長戦略|青森県基本計画未来を変える挑戦

青森県は、県内各地域の個性や特徴を生かして、「産業と雇用」「安全・安心と健康」「環境」「教育と人づくり」の4つの分野で地域別計画を策定し、行政と県民が一丸となって取り組む「青森県基本計画・未来を変える挑戦」を打ち立てました。

そこで北海道新幹線が新函館北斗と札幌を結ぶ2030年に向けて、青森県のめざす姿を実現するために「生業(なりわい)と生活の成長戦略」という戦略的プロジェクトをスタートしています。

このプロジェクトは、青森県を「買ってよし、訪れてよし、住んでよし」のコミュニティーとすることを掲げています。

投資対象は青森市以外にも|八戸・弘前

青森県民の住みたい街ランキングの上位3都市は、青森市・八戸市・弘前市です。

投資対象としては県庁所在地の青森市が最も人気が高いですが、八戸市、弘前市も店舗も多く住みたい街として人気です。

県内で最も人口密度が高いのは八戸市で、太平洋沿岸のため雪が比較的少なく住みやすい地域です。

また、海岸沿いの工業地帯は海洋輸送ルートが確立されおり、八戸市は東北の工業の要となる商業港として栄えてきました。

水産業も盛んで漁港の水産物加工場で水産業に従事する人口も多く、東北の雇用を支えています。

次に青森県民に人気の高い都市は、歴史と文化の街、弘前市です。

全国1位のりんごの生産量を誇り、またねぶた祭りは全国的に有名です。2006年に岩木市と相馬村と合併しました。

「弘前城」や「岩木山」などの観光名所があり、青森県の西部の中心地として栄えています。

「ねぷたまつり」「弘前りんご花まつり」では、毎年多くの観光客を引き寄せています。

北海道新幹線開業で東北新幹線の要に

2016年(平成28年)3月26日に、東北新幹線が新青森駅から新函館駅まで開通し、青森県はますます東北の交通機関の要となってきています。

函館からさらに旭川市までを結ぶ北海道新幹線が開通すれば、観光客のほか産業誘致も期待されます。

2. 青森県はこんなところ|観光データ

青森県は、工業や水産業が盛んで地域の豊かな特産品があります。

また、多くの学校や研究所もあります。

青森県上北郡六ヶ所村の環境科学技術研究所の先端分子生物科学センターでは、最先端の精密機器を用いて、マウス実験で放射線が生物の遺伝子や細胞に及ぼす影響を調査するなど最先端の研究行われています。

また、観光産業も青森県は盛んで、伝統的な祭りや食べ歩きと、是非とも温泉旅行などで家族連れで訪れたい場所です。

東京からのアクセス

2010年に東北新幹線が新青森まで開通し、東京からの時間と距離は一気に縮められました。

そのほか、東京・青森県間のアクセスには、高速バス、飛行機が利用できます。

 

高速バスは約10時間前後で、東京駅・浜松町・新宿駅・上野駅と、青森市・八戸市・弘前市を繋いでいます。

東京までの飛行機の所要時間は約1時間15分です。

新幹線ははやぶさで、約3時間15分〜30分前後かかります。

飛行機の方が時間的には有利ですが、東京駅から羽田まで約40分、青森では市内までバスで約35分かかります。

搭乗20分前に飛行場に着いていなければならないため、合計で最低でも2時間50分の所要時間となります。

所要時間は、出発、到着地点によって変わってきますし、飛行機は格安チケットもあり、移動はコストパフォーマンスで考えるべきでしょう。

観光スポット

青森県には、伝統的な「ねぶた祭り」や、「十和田湖」のような手つかずの壮大な自然、「弘前城」のような歴史的史跡や、「酸ヶ湯温泉」「浅虫温泉」などの名湯を誇る温泉地があります。

飛行機や新幹線を利用した宿泊付きのパックツアーは、観光客にとって大きな魅力です。

青森県のおすすめ観光地をご紹介しましょう。

十和田湖

十和田湖は、世界最大の二重カルデラ湖です。

2011年には、今まで人が訪れることのなかった十和田湖の秘境の地に、古代遺跡や洞窟が発見されて話題になりました。

この特別保護区をボートでめぐるイトムカの入江のツアーが今人気です。日本最長総距離約22kmを、安定感のある大型ゴムボートで探検観光することができます。

時にはイヌワシや熊を見ることもでき、二重カルデラ湖のダイナミックな絶壁を心ゆくまで堪能できます。

津軽藩ねぷた村

「津軽藩ねぷた村」は、青森の代表行事のねぷたまつりが毎年華やかに繰り広げられる、弘前市にあるねぷた資料館です。

ねぷた祭りで使われた、大小様々な20台のねぷたが展示されています。

江戸時代の灯ろう型のねぷたや、津軽こけし・津軽凧・金魚ねぷたを見ることができ、津軽三味線の生演奏も聴くことができます。

伝統芸能を体験することもでき、金魚ねぷたや凧に墨やロウで顔やうろこを描いて、楽しい青森の思い出を作ることができます。

弘前城

「弘前城」は、津軽を統一した津軽為信が1603(慶長8)年に建築を計画し、2代目信枚が1610(慶長15)年からわずか1年で築いた城です。

廃藩までの260年の長きに渡り、津軽藩の政治の中心地として栄えました。

荘厳な城門と津軽藩の栄華を伝える美しい天守閣は、重要文化財に指定されています。

現在は、弘前城史料館として鎧兜や日本刀をはじめ、津軽藩の歴史的至宝を数々展示しています。

司馬遼太郎の紀行文では、日本七名城の一つと紹介されています。

3. 青森県の賃貸データ|賃貸需要を知って投資に役立てる

青森県には、青森大学・青森県立保健大学・八戸工業大学・八戸学院大学・弘前大学・弘前医療福祉大学などがあり、大学の周辺に学生街があるため、賃貸アパートや賃貸マンションの需要があります。

1月から3月が学校周辺物件の賃貸相場や、入居者の需要を確認する時期になります。

女子学生にはセキュリティー重視のオートロック付き賃貸マンションや、防犯上安全な中層、高層階の賃貸マンション、また大学や最寄駅から安全に通える街灯のある物件が人気です。

家賃相場

青森県は人口減少で地価が下がり、土地を担保に収益物件を建てることが少ないため、新築物件があまり多くありません。

既存の共同住宅のワンルームマンションの家賃は3〜4万で推移しています。

北海道も含めて他の地域の賃貸物件の需給バランスを見ながら、不動産投資を見極めることが大切です。

単身者向け人気エリア

人気のエリアは、青森駅・弘前駅・三沢駅近辺です。

また、東青森駅・筒井駅・本八戸駅・運動公園前駅・白銀駅も人気があります。

家賃の相場は、ワンルームで4万円代が多いです。

青森市は、空・海・陸の交通の便がよく、青森駅周辺エリアは商業施設や銀行、公共施設があり、生活のしやすさから単身者向けの人気の物件が多くあります。

太平洋に面した県南部の八戸駅周辺は、冬でも比較的過ごしやすい気候で、飲食店や商業施設があり、手頃な一人暮らしの物件が豊富です。

ファミリー向け人気エリア

青森市内の高級住宅エリアには、警察署の付近の安方、アウガのある新町、市民病院のある勝田、青森明の星短期大学に近い浪打、東青森駅付近の大字田屋敷などがあります。

ファミリー向け物件の賃貸料は5、6万円です。

青森県は、県庁所在地の青森市のある津軽地方と十和田市のある南部地方の二つの地域に分けられます。

津軽地方は積雪が多いですが、青森市の街中は商店街も多く生活に不便はありません。

南部は積雪が少なく偏西風の影響で夏場は涼しく、東北新幹線や八戸線が走っていて住みやすいことで人気です。

4. 青森県での不動産投資戦略と今後の展望

人口が集中し急成長している札幌などの都市で不動産物件供給が過剰になると、ある時点から急に空室が増え、家賃を1万円にしなければ人が入らない、利益が出ないから売ろうと思っても買い手のつかない事態に陥ることがあります。

都市の発展は行政と切り離して考えることはできません。

青森県で不動産投資を考えるときにも、人口減少・高齢化に取り組む行政の動きを的確に捉えていかなければなりません。

全国でもいち早く「コンパクトシティー」の街づくりを取り入れた青森県の行政と今後の展望について見てみましょう。

青森での不動産投資の注意ポイント

青森県は、人口減少や高齢化問題に取り組み「青森県のブランド」を確立するため、多くのプロジェクトを展開しています。

農山漁村の集落群を守り育てる「農山漁村の地域経営」や、県民の健康な暮らしを守る 「保健・医療・福祉包括ケアシステム」などのプロジェクトがあります。

行政機関は、移住者の受け入れや若年層の定着をはかるため、地域の雇用の創出や促進に積極的に動いています。

地域の発展を支える行政の取り組みを見据えた物件投資が、青森県の不動産投資の鍵と言えるでしょう。

特に、今後の新幹線の開通に伴う行政の都市計画を知ることは、投資エリアを決め需要のある物件を選ぶために大切です。

コンパクトシティ化の失敗|インナー・ミッド・アウターの土地価格差

大都市はその発展の過程で集中と拡散を繰り返します。

人と物の集まる駅を中心に市街地が広がり人口が流れ込みます。

人口の集中による物価や地価の高騰、騒音や治安の悪化で、人口はより良い住居環境を求めて郊外へと移動し、都市の空洞化(ドーナツ化現象)が生じます。

郊外の宅地開発が進むにつれ、商業施設や大学、病院も建設されますが、多くの場合無秩序な開発で終わります。

その結果、交通機関や道路、上下水道のインフラ整備が行き届かない宅地が郊外に点在する、スプロール化現象がおきて都市機能が低下します。

青森県はコンパクトシティーの取り組みで、市街地をインナー、周辺地をミッド、郊外をアウターと3つのエリアに分け、地域での土地価格差を埋めるために、エリアに合わせた土地の利用を促進しています。

交通機関を整備し既存エリアを総合的に再開発することで、職場と住居を結び都心部に人を呼び戻します。

そして、都市機能を活性化し無秩序な宅地の拡大を抑制しながら、周辺地域を総合的に整備するものです。

青森県は全国に先駆けコンパクトシティーの実現に取り組んできました。

現在、2001年に開設した集客総合雑居ビル「アウガ」の経営不振などの問題を抱えていますが、歩くことを優先する「ウォーカブルタウン」や、市街地に居住地を設ける「まちなか住居」を作るなどの新しい取り組みを行っています。

駅前にケア付きの高齢者マンションを建設したり、商店街の空き地を買い取り、各種イベントのための「パサージュ広場」と呼ばれるオープンスペースを作り、人の流れを導いたりするなど数々のプロジェクトを展開しています。

青森県はこのような都市開発の取り組みに関して、全国でも一歩進んでいると言って良いでしょう。

青森で不動産投資をするなら|青森・八戸・弘前が人気

不動産投資で青森県のおすすめの地域は利便の良さ、景観の良さ、都会らしさの面から、青森市・八戸市・弘前市が挙げられます。

特に、青森市は人気が高く2005年に浪岡町との合併で人口約30万人の中核都市となりました。

県内で最も人口が多く県庁所在地でもあり、福祉や教育の行政面でも充実している住みやすい街です。

青森空港で主要都市と結ばれ、交通の利便の良いことも人気の理由です。

八戸市は比較的雪が少ないこともあり、青森県の中でも人口密度が最も高く、工業や水産業が盛んで労働人口も多いエリアです。

また、弘前市はりんごの生産のほか歴史と文化を誇る街で、弘前城の桜やねぷた祭りでは多くの観光客を引き寄せています。

このほか三沢市、十和田市も人気で、また黒石市はB級グルメや「津軽じょんがら節」で有名です。

このように青森県には、古くから独自の発展を遂げた特徴あるエリアが多くあります。

今後の青森はどうなっていく?

青森県の都心部では、融雪道路や融雪歩道を整備して居住環境を向上し、駅前再開発地区に市営住宅やケア付きの高齢者対応マンションを建設し、高齢者の都心部への住み替えを促進しています。

また、アウター・エリアには大学や科学技術センターを誘致し、学術の発展に貢献するとともに、伝統芸術やスポーツ、文化活動の振興に力を入れています。

2001年にオープンした「アウガ」は、生鮮市場、図書館、商業施設や公共施設が入り一時は集客に成功しましたが、その後経営不振に陥り2017年に商業施設を閉店しました。

しかし、青森市では人口減少率に歯止めをきかせ、居住エリアを充実することにある程度の成功をおさめているといえます。

また、2008年にミッドエリアに「イオンタウン青森浜田」が開業するなど、郊外の住居環境も向上しています。

青森県はコンパクトシティーでの取り組みに修正をかけながら、都心部と郊外の総合的な開発を進めています。

人口減少への取り組みに注目

人口減少や高齢化は、日本社会の抱える大きな課題です。青森県は、居住環境はもちろん、就労や就学を含めて持続可能な都市の建設を目指しており、その取り組みは全国の自治体から注目されています。

施設の建設だけでなく高齢者の移動や介護、老朽インフラの維持メンテナンスなど、ソフト面でも充実した都市計画を目指し、移住者の受入れにも積極的に取り組んでいます。

住み慣れた土地を離れることに抵抗感のある高齢者の都心部への住み替えのために、経済的な支援をするほか、高齢者の参加しやすいコミュニティを作る取り組みがなされています。

官民合同の商業施設の建設で集客した人の流れを、従来の商店街にも誘導する試みがなされています。

また、港町に大型の観光商業施設が建設されたことで増えた地域の住民に、地元の商店が観光客だけでなく地域の住人に美味しい食を振る舞うなど、様々な地域活性化のアイディアが注目されています。

東北新幹線全線開通により利便性UP!

東北新幹線が北海道新幹線とつながり全線開通することで、関東エリアや北海道エリアからの青森への人口の流入が期待されます。

新青森駅と新函館北斗駅間は2016年(平成28年)に開業し、新函館北斗と札幌間は2030年開業の予定です。

さらに、北海道新幹線は、函館から旭川までの延伸を計画しています。

現在、地球の温暖化や豊富な資源で北海道エリアに注目が集まっていますが、青森県は、本州と北海道を結ぶ要となります。

青森県での不動産投資は、今後新しいビジネスチャンスを生むことになるかもしれません。

東北新幹線、北海道新幹線の開通で、近い将来どのような経済効果が見込まれるのか、また、観光業のみならず、住まいや産業の面からも青森の新しい役割を見ていきましょう。

5. 未来へと果敢に取り組む青森の経済成長と不動産投資

青森は全国の中でも、日本の高齢化社会の問題に取り組む先進的な都市といえます。

早くから人口減少に歯止めをかけるための行政の取り組みが、コンパクトシティーなどの都市計画によって行われてきました。

青森市・八戸市・弘前市では、地域の歴史や文化、地元産業を生かしたさまざまなプロジェクトが、地域振興のモデルとして今注目されています。

また、東北新幹線の開通で今後の経済効果も期待されます。

交通機関の発達でより身近となった青森の魅力と将来性を模索しながら、不動産投資の機会を掴みましょう。
 

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