媒介契約は3種類|それぞれの特徴とメリット・デメリットを詳しく説明

不動産売買では、高額のお金が動きます。

売買代金が何千万円であれば、数万円の違いは大した額とは思わないでしょう。

しかし、日ごろの買い物で数万円の違いは大きいのではないでしょうか?なんとか利口な取引をしたいものです。

そこで、売買をするときは、一般的に不動産会社に依頼するのではないでしょうか?

なぜなら、専門知識を持っているので、自分で売買するよりは得をするような気になるからでしょう。取引相手との仲介を依頼する契約が「媒介契約」です。

媒介契約は、3種類に分かれます。

それぞれが、どのような契約であるかを把握していないと思いもよらない違約金を請求されるかもしれません。

今回は、媒介契約の違いやメリット・デメリットについてご紹介します。契約時には必ず確認してください。

1. 媒介契約とは何か|意義と内容

不動産を売買するときには、仲介契約を締結します。

なぜなら、不動産の売買には専門知識を持った不動産会社に任せるのが安心だからです。

仲介契約とは、契約の相手方を探してもらう契約で、法律用語では「媒介契約」といいます。

媒介契約書は約款を雛形にして作成される

媒介契約書には雛形があります。国土交通省が提供している「標準媒介契約約款」という書面です。

契約の種類や内容など、法律で記載しなければならないとされている事項が記載されている雛形になります。

宅地建物取引業法施行規則の規定による標準媒介契約約款

標準媒介契約約款は「宅地建物取引業法施行規則」の規定で、使用する契約書が標準媒介契約約款に基づくものかどうかを契約書に記載することになっています。

必ず、標準媒介契約約款を使用しなければならないのではありません。

媒介契約書に記載される内容

媒介契約書の記載事項
1.宅地・建物を特定するための表示(住所・地番・種類・構造等)

2.売買すべき価格

3.媒介契約の種類

4.中古住宅の場合は、建物状況調査に関する事項

5.有効期間および解除に関する事項

6.指定流通機構への登録に関する事項

7.報酬に関する事項(報酬額・消費税・支払時期等)

8.契約違反をした時の措置

9.媒介契約書が標準媒介契約約款に基づくかどうかを記載

詳しくは、ココをクリック

2. 媒介契約には3種類ある

媒介契約は、依頼者が複数の不動産会社に重ねて依頼できる一般媒介契約と、重ねて依頼できない拘束力の強い専任媒介契約に分かれるのです。

そして、専任媒介契約には、より拘束力の強い専属専任媒介契約があります。

比較表

まず、媒介契約の3つの種類の違いを比較表にして、まとめたので参考にしてください。

「価格について意見を述べる場合」「申込みがあった場合」「媒介契約書面は必要か?」については、いずれの契約にも必要です。

専属専任媒介契約 専任媒介契約 一般媒介契約
レインズ(指定流通機構)への登録義務 5日以内に登録する必要がある(休業日を除く) 7日以内に登録する必要がある(休業日を除く) 登録義務なし
業務処理状況の報告義務 1週間に1回以上報告する必要がある 2週間に1回以上報告する必要がある 報告義務なし
価格について意見を述べる場合 価格について意見を述べる根拠を明示する必要がある
申込みがあった場合 購入希望者からの申込みを依頼者に報告する必要がある
媒介契約書面は必要か? 媒介契約書を作成し依頼者に交付する必要がある
有効期間 契約期間は最長で3カ月以内である 制限なし

①専属専任媒介契約の特徴

専属専任媒介契約は、最も拘束力の強い契約です。

そのため、専属専任媒介契約を締結してくれた依頼者には、最善の対応をとることになります。さらに、拘束力が強いため法律でも依頼者を守っているのです。

メリット

専属専任媒介契約は、専属のため媒介報酬が確保されるので不動産会社が積極的に活動します。

法律で依頼者を守っているので安心して依頼することが可能です。

たとえば、売主と買主をスムーズに結びつけるためのシステムとしてレインズへの登録があります。

売りたい物件をレインズへ登録すると、購入を希望する側が検索して捜すことができるのです。専属専任媒介契約であれば、レインズへの登録を法律で義務付けています。さらに、業務処理状況の報告も義務付けているので安心です。

デメリット

専属専任媒介契約は、最も依頼人を拘束する契約です。

他の不動産会社に重ねて依頼でいないのは当然のこと、自分で契約相手を探すこともできません。

たとえば、友人があなたの物件を欲しいといっても媒介している会社を通さなければならないのです。

専任媒介契約では自分で取引相手を探すことは認められているのですが、専属専任媒介契約では認められていません。

依頼した不動産会社しか頼れないのがデメリットといえるでしょう。

②専任媒介契約の特徴

専任媒介契約も他の不動産会社に重ねて依頼することはできません。

自分で探した相手と取引ができるところやレインズへの登録義務と業務処理状況の報告義務の期間が緩いところ以外は、専属専任媒介契約と同じです。

メリット

専属専任媒介契約よりは、やや緩いのですが専任媒介契約でもレインズへの登録義務と業務状況の報告義務が法律で定められています。

一般媒介契約よりもスムーズに取引することができるでしょう。

不動産会社は、他社に依頼させない契約であることや依頼者に対する法律の保護があるため念入りに仲介することになるのです。

依頼者が自社しか頼れず、さらに法律で規制もされているとなれば当然のことでしょう。

デメリット

専任媒介契約は、専属専任媒介契約と同じように他の不動産会社に依頼できません。

ひとつの不動産会社だけしか依頼できないということは、頼りになる不動産業者を選ばないと取引が停滞する可能性があります。

③一般媒介契約の特徴

一般媒介契約は、専属専任媒介契約や専任媒介契約のように他の不動産業者への依頼を制限していないのが特徴といえます。不動産会社が依頼人を拘束することがないので、法律の規制も比較的緩やかです。

メリット

他の不動産会社に重ねて依頼できるので、多くの取引相手の紹介を受けることができます。専属専任媒介契約と比べると、自分で探した相手と取引ができるのがメリットでしょう。他社に依頼することはできませんが、自分で取引相手を探すことはできるのです。

デメリット

依頼人を拘束することがないので、不動産会社に対する法律の規制も緩くなります。レインズへの登録義務も業務処理状況の報告義務も定められていないので、取引がスムーズに進むとは限りません。

3. どの媒介契約を選べばいいか迷った時は

不動産を売買するときには、3つの媒介契約のうちどれを選べば有利になるのでしょうか?迷ったときの選択のポイントをご紹介します。

こんな人は「専属専任・専任媒介契約」がおすすめ

専属専任・専任媒介契約は、媒介契約を締結した不動産会社のみが頼りです。当然、不動産会社も積極的に活動します。

信頼できる不動産会社であれば、専属専任・専任媒介契約のほうが力を入れた仲介が期待できます。

こんな人は「一般契約」がおすすめ

複数の会社に重ねて依頼することができるので、取引相手の間口を広げることができます。

また、レインズに登録しなくてもかまわないので、売却していることを公にしたくないときには便利です。

4. 仲介手数料|媒介報酬とは

不動産業界で一般に「仲介手数料」といわれているのは、法律用語で「媒介報酬」といいます。

売主も買主も不動産会社に仲介を依頼すれば媒介報酬を支払わなければなりません。媒介報酬の額は法律で以下のように上限が定められています。

売却代金 媒介報酬
200万円以下 売却代金×5%(消費税を加算)
200万円超400万円以下 売却代金×4%+2万円(消費税を加算)
400万円超 売却代金×3%+6万円(消費税を加算)

詳しくは、ココをクリック

不動産会社によっては無料や値引きもある

法律で定められているのは、あくまで受け取ることのできる媒介報酬の上限なので、上限を下回ることは問題ありません。

したがって、集客のためのサービスとして、無料や値引きをして売却の媒介をしている不動産会社もあります。

売買契約の時に半金、決済・引渡しの時に残金

法律では、売買契約が成立した時点で不動産会社は媒介報酬を請求できます。

ところが、実務的には、売買契約が成立したときに半額を請求し、決済・引渡しのときに残りの額を請求するのが一般的です。

契約が解除になった場合

契約をした限り解除することができないのが原則ですが、手付金により契約を解除することができます。

買主から解除する場合は購入時に支払った手付金を放棄すればよく、売主から解除する場合は受け取った手付金の2倍の額を支払えば解除できるのです。

契約が解除されたとしても契約自体は成立しているので、仲介した不動産会社は媒介報酬を請求することができます。

契約が白紙になった場合

不動産を購入するときには、住宅ローンを組むのが一般的です。たとえば、住宅ローンの仮審査を受けた後で売買契約を締結したとしましょう。ところが、契約成立後に住宅ローンの本審査が通らなければ困ります。

ローン特約

売買契約に「ローン特約」を付けておくと、万が一契約後に住宅ローンが通らなかったときは、売買契約を白紙に戻すことができます。

違約金などを支払わなくてもかまわないのです。媒介報酬については、そもそも契約しなかったことになるので請求できません。

5. 要注意!違約金や費用が請求されるケース

媒介契約の種類を意識しないで契約を締結すると、違約金や費用を請求されるケースがあるので要注意です。

違約金が請求されるケース

たとえば、専属専任・専任契約を締結しているのに、他社にも売却を依頼し契約を成立させると媒介報酬に相当する違約金を請求されることがあります。

媒介契約を締結するときには、契約の種類に注意しなければなりません。

契約解除に伴い費用を請求されるケース

専属専任・専任契約の期間中に、依頼者の都合で契約を解除したときには、不動産会社が媒介報酬の範囲内で費用を請求することができます。

たとえば、現地調査費用や販売活動費用を請求できるのです。

6. 選択自由!物件や自分の状況に合った契約を選ぼう

媒介契約は、どの種類の契約を選んでもかまいません。選択権は仲介を依頼する側にあるのです。

たとえば、仲介を依頼した不動産会社が信頼できるのであれば、積極的に活動してくれる専属専任・専任契約を選択するのが有利でしょう。

それほどの信頼が得られないのであれば、他社にも依頼したいところです。一般媒介契約を選択するほうにメリットがあるかもしれません。

あくまで、物件や自分の状況に合った契約を選ぶのがポイントでしょう。

 

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