タワーマンションというと高層階に目が行くことが多いです。
購入を考えている人の中には、「40階の部屋に住みたい」「最上階に住みたい」などと高層階を見ていますが、実は低層階にも高層階と比較して充分な武器を持っていることが多いです。
タワーマンションだからこそ低層階にも目を向けてほしい部分をメリットデメリットで解説していきます。
現時点でタワーマンションの物件の購入を考えている人にとって参考になる、「住んでいる人だからこそ感じる住まいのポイント」を説明していきます。
目次
- 1. 低層階に住むメリットとは?
- 2. 低層階に住むデメリットとは?
- 3. 高層階に住むメリットとは?
- 4. 高層階に住むデメリットとは?
- ①購入価格が高くなる
- ②通勤時間はエレベーターが各階で止まる可能性がある
- ③災害がおきた時にエレベーターが止まる可能性がある
- ④下の階から騒音のクレームが来る場合がある
- ⑤窓を開けると遠くの騒音も聞こえてしまう
- ⑥小さな地震の揺れでも大きく揺れてしまう可能性がある
- ⑦風が強い時など窓をあまり開けておく事ができない
- ⑧新聞や手紙等ポストに取りに行くのが面倒
- ⑨荷物を沢山もってる時に部屋まで運ぶのが面倒
- ⑩夏場の日差しで家具やフローリングが焼けてしまう可能性がある
- ⑪小さい子供がいるとベランダからの転落が気になってしまう
- ⑫スマートフォンの電波が届きにくい
- ⑬高層階に住む事で体質的に合わずに病気になってしまう可能性がある
- 5. 低層階に住むのに合っている人はどんな人?
- 6. 低層階の注意ポイントとは?
- 7. タワーマンション格差が怖い
- 8. ライフスタイル人それぞれなので、メリットやデメリットを比較して自分に合った住まい探しを!
1. 低層階に住むメリットとは?
低階層ならではのメリットは主に利便性が挙げられます。今回はその中でも10個のメリットについて解説していきます。
①共用部の上や一番下の階であれば、下の階への騒音を気にしなくてすむ
高層マンションでもアパートでもそうですが、近隣トラブルになりやすいものの一つに「騒音」が挙げられます。
生活していく上で必ず音は発生します。自分では不快な音と感じなくても、別の人からすると不快音に聞こえることがあります。
そうしたトラブルが少なくなるのが、マンションでは一番下の階層になります。
上からの音に人は敏感ですが、部屋の下に誰も住んでいなければ問題になることは少ないです。
低階層の大きなメリットになっています。
②エレベータを使わなくても階段の上り下りで大丈夫
部屋までの高さがあるため高層階ではエレベータを利用することが多いです。
しかし、低階層ではエレベータを利用せずに階段を利用できます。
エレベータの待ち時間や移動時間も貴重な時間です。
上がれるぐらいの低階層なら健康のためでの階段利用もメリットになります。
③高層階より値段が安くなる
マンションでは高層階になればなるほど金額は上がります。理由は「希少価値」です。建築時にかかった費用もありますが、高層マンションの最上階という言葉がつくだけでステータスが高く見えます。
利用したいと思う人が多い一方、部屋数には限りがありますので金額はその分高くなります。
④共用施設を利用できる
低階層であったとしても高層マンションの住人です。住人に向けての共用スペースとして温泉や屋上、ジムやサウナなどの施設を併設しているマンションも多く存在します。
低階層だからといって利用できないことはないため、共用部分のスペースを好きに利用できることも利点の一つです。
⑤室内やバルコニーから緑の景色がみれる
景観は低階層では高層階と比べると劣ってしまうかもしれません。
ですが低階層にはバルコニーや庭が高層階よりも広いマンションも多くあります。
自分だけのオリジナルの緑あふれる空間を作れるため、低階層という利点を最大限活用できます。
⑥エレベータに乗らなくてもいけるので外に出るのが楽
高層階に住むとエレベータでの対応でないと建物から出にくくなります。
貴重な時間を使ってしまうため最小限のお出かけに制限する可能性もあります。
その点では、低階層なら外に出るまでの時間を短縮出来るため、外出への意識が軽減されます。
⑦忘れ物をしても取りに戻るのが楽
外出の際に、鍵の掛け忘れ・ガス栓の確認・財布・小物を忘れてしまったときなどに戻りやすくなります。
高層階に住むと部屋まで戻るのにエントランスから5分かかることも少なくありません。
往復で考えたら10分です。急いでいるときなどで建物を出てから忘れ物に気づく人もいます。低階層ならすぐに戻ることが可能です。
⑧地震がおきても高層階よりゆれる事はない
地震は地表に近いほど揺れが少ないですが、高層階では揺れが大きくなります。
地震の揺れと建物の揺れが共振反応を起こし、少ない揺れでも大きな揺れとして高層マンションに襲い掛かります。
耐震対策をしているとは言え高層階が影響を受けないわけではないため、注意が低層階以上に必要です。
⑨スマートフォンの電波が安定している
スマホなどの電波が不安定になる原因は、いくつかありますが高階層では電波を飛ばしている基地局がうまく届かせることができない可能性があります、
基地局は地上にあるため、様々なエリアで電波を使えるところを拡げています。
しかし高い部分には電波が届かせにくく、マンションだからといっても電波状況が良くないことがあります。
⑩災害がおきた場合でもすぐに避難できる
災害時の一番の問題は、逃げ遅れによる巻き込まれです。
移動手段が限られる高層階よりも避難経路多数ある低層階の方が、万一のときに逃げられます。
マンションは構造上、頑丈な箱のようなものです。地上に近いからこその利点といえます。
2. 低層階に住むデメリットとは?
低階層だからこそ目立つデメリットは主に7個あります。
①上の部屋の騒音が気になる可能性がある
隣人トラブルでも多い「騒音」。下の階層だからこそ上には部屋があります。
頭上から発生する音には敏感に感じるため、騒音として足音や椅子を引く音なども気になってきます。低層階だからこそ悩む問題の一つです。
②湿度が高い物件だとカビ発生の心配がある
地上から高くなればなるほど、温度は低くなり湿度も下がります。
しかし温度は地表面では高くなり、その分湿度も高くなります。水蒸気を含んでいるため空気中にある湿気は下に貯まり、6月ごろに多いカビなどの発生が懸念されます。
水道配管なども近くにある場合が多く、湿度が高い環境では生活に影響が出てきてしまいます。
③冬は日が当たらなくて寒い
部屋の向きによりますが、周りにマンションやビルが多くなればその分太陽の光を浴びれなくなります。
日本の冬は元々寒い環境ですが、陽の光がなければさらに寒さを助長させます。
日中の時間帯も夏に比べると短いため、より部屋の寒さを引きだたせています。
④害虫が発生する可能性がある
低階層付近では害虫の心配が必要です。地上と近い分、侵入経路も多数あり対処しなければなりません。
排水溝、窓、ベランダなどと外部とつながっている部分では注意をすることが大切です。
特にゴキブリやハエなどは排水回りの処理をしないと管を通じて侵入してきます。地上と近い分侵入しやすくなります。
⑤1階だと防犯面で気になる
地上から近い位置では人の侵入や外部からみられる可能性も考える必要があり、デメリットとして挙げられます。
マンションは庭などがついていると外部から見えにくい高さまで塀と設置している建物もあります。
そうすると侵入者からすると身を隠せるようになり、狙われやすくなります。
外に荷物や洗濯を干すのも手に届く位置にあると盗まれたりする可能性も出てくるため、注意が必要です。
⑥震災時に倒壊する恐れがある
どのマンションでも倒壊の恐れはありますが、下の階にいるということは上からものが降ってくる可能性がありますし、下敷きになることも考慮しないといけません。
低階層では逃げている際の落下物にも気を付けなければならないため、デメリットになります。
⑦マンション内の格差が気になる場合がある
マンションの中でも、部屋の大きさや間取りの違い、設備の違いなどで格差があります。
選んで購入したとはいえ他の設備や部屋の様子などの違いは多少なりとも気になるものです。
そうした部分をデメリットとして感じてしまう可能性もあるため、よく考えて低階層を選ぶ必要性があります。
3. 高層階に住むメリットとは?
①景色がよくて夜景もキレイ
高層階だからこそ見える景色は、住む人だけが味わえる特権です。
夜景を楽しむために物件を購入する人もいるため、高層階を選ぶメリットがあります。
他に邪魔をする建物や人がいないため、空間を独り占めできることは何よりの贅沢になります。
またそのような物件では、見晴らしや景観に配慮した設計が多いため、金額以上の価値を提示してくれます。
②日当たりと風通しが良い上に騒音が少ない
地上に近いと起こる弊害は、空気の流れと騒音です。日当たりや風通しは遮蔽物が少ない高層階では、生活していくうえで過ごしやすい環境を提案してくれます。
風の流れを遮らないため、部屋の換気も配慮された設計が多いのも魅力の一つです。
また地上では様々な音が混じるため気になる人もいますが、周辺環境から少し離れた位置に部屋があるため、環境音など気になりやすい騒音からも避けられます。
③害虫の発生が少ない
害虫などが部屋で生活するためには侵入通路がなければなりません。
空調内や排水管などが一般的ですが、地上から高いところに行くためには害虫では登り切れません。
まったく発生しないということはありませんが、地上よりも被害は少なく安心した生活ができることが魅力的です。
④高層階に住むと人の視線が気にならない、カーテンがいらない
カーテンの役割は、本来の「日差しを防ぐ」から現在では外部から部屋の様子を「隠す」ようにすることがメインの使われ方になります。
ですが、高層階では人から見られることは極端に少なくなります。
周囲の目を気にしなくてもよくなるため、日当たりを意識しカーテンを設置しない部屋も多く存在します。
4. 高層階に住むデメリットとは?
①購入価格が高くなる
高層階に住むデメリットで一番にあげられるのは価格です。
高層階になればなるほど、金額は上がります。高層階への設備や建築費用は低層階に比べて上がっているため価格もその分釣りあげられています。
②通勤時間はエレベーターが各階で止まる可能性がある
朝の通勤時にエレベータ移動が必須になります。
前もって余裕の時間に出勤しようとしても起こる問題に、エレベータが各階で止まることが挙げられます。
どうしても同じ時間帯には通勤をする人が多くなります。
そのため、急いで出勤しようとしてもエレベータの対応だけで10分時間を使うこともあります。
事前に確認しておかないと遅刻などのトラブルに巻き込まれる可能性もあるため注意が必要です。
③災害がおきた時にエレベーターが止まる可能性がある
エレベータは災害時に真っ先に停止します。落下したりする危険が高いからです。
そのため、エレベータが使えなくなるということは高層階の住人にとっては移動手段が制限されます。
降りたくても降りられない状況になってしまうため、高層階に住むデメリットとして挙げられます。
④下の階から騒音のクレームが来る場合がある
足音は最小限に抑えているつもりでも下の階には響いてしまうことがあります。
生活音は完全に防音することは難しく、また日々の生活リズムが人によって違うため邪魔されたくない時や静かにしたいタイミングでも関係なく音を鳴らされると騒音としてとらえられてしまいます。
クレームにならないように配慮する必要があります。
⑤窓を開けると遠くの騒音も聞こえてしまう
高層階のデメリットとして挙げられるものとして外部の音を拾いすぎてしまうことです。
高層では空を飛んでいる飛行機や車の音などを遮る遮蔽物がないため広い範囲の音を拾ってしまいます。
普段あまり音の影響を受けないため、今まで気にしなかった音が大きな音だと勘違いしてしまうこともあります。
音に対して敏感になりすぎてしまうことは問題の一つとして挙げられます。
⑥小さな地震の揺れでも大きく揺れてしまう可能性がある
地震は高層マンションでは地上に近い部分と遠い部分では揺れの感じ方が大きく変わります。
共振作用と呼ばれる、揺れている幅以上に建物が大きく振れてしまう現象です。
小さな揺れであっても大きな揺れにしてしまうことがあるため、高層階では家具家電の転倒防止などをしないといけなくなります。
⑦風が強い時など窓をあまり開けておく事ができない
地上から高くなるほど、風などを遮るものがありません。
そのため、強風などの影響を建物が大きく受けてしまいます。
窓を開けると突風と同じぐらいの強い風を受けてしまう危険性があるため、窓を開けて換気をしようとして部屋を散らかしてしまうこともあります。
⑧新聞や手紙等ポストに取りに行くのが面倒
どのマンションでもエントランスにあるポストにチラシなどが来ます。
セキュリティの関係で玄関先まで届けられることはまずないですが、いちいち確認しに行ったり、受け取りに行くことが面倒になりやすくなります。
大切な郵便物や手紙が来たとしても受け取りに行くのにエレベータで降りて受け取り、エレベータで上がり部屋へ戻るプロセスは時間がかかることもデメリットとして挙げられます。
⑨荷物を沢山もってる時に部屋まで運ぶのが面倒
スーパーなどで買い物をした際にどうしても荷物が増えてしまいます。
高層マンションでは部屋まで運ぶこと自体が負担になります。
エレベータが利用できればよいですが、点検などで利用できない場合などは一苦労です。
荷物の量によっては何回も往復しなければいけない可能性も出てくるため、負担が大きくなる要因でもあります。
⑩夏場の日差しで家具やフローリングが焼けてしまう可能性がある
家具やフローリングも日焼けをします。
直射日光に長時間触れていると色が変色してしまいます。高層階では日差しを防ぐ遮蔽物が少ないため、気がついたら焼けていたなんてことがあるかもしれません。
日差しが移動するため、どの位置が焼けるかも考慮した上で家具などの配置をしなければいけないことがデメリットとして考えられます。
⑪小さい子供がいるとベランダからの転落が気になってしまう
小さい子供にとっては生活スペースが限られてしまうため、ベランダも遊び場になりやすいです。
柵があるため大丈夫と思われがちですが、様々な荷物や足場を利用し、登ってしまう可能性があります。
高層マンションからの転落は、命の危険につながるため、充分な対策を講じ予期せぬ事態を考えないといけないこともデメリットになりやすいです。
⑫スマートフォンの電波が届きにくい
スマートフォンの電波は地上の基地局からの電波を受信しています。
周りに電波を遮るものは少ないですが、電波そのものが届きにくいことが問題点として挙げられます。
日常生活で利用しないことはないスマートフォンが使いづらく感じてしまうことは大きなマイナスポイントとして挙げられます。
⑬高層階に住む事で体質的に合わずに病気になってしまう可能性がある
地上から高い位置に行くと気圧の変化や、三半規管の乱れを引き起こす要因にもなります。
体質的に高所が苦手な人では、心労や環境への適応障害が発生する可能性もあり病気になってしまうことも懸念されます。
体質的に苦手な人にとっては高層階に住むことはデメリットになります。
5. 低層階に住むのに合っている人はどんな人?
ちょっと背伸びした気持ちでタワーマンションに住みたいと考えている人には合っています。
タワーマンションは30階から40階が多く、その中でも10階ぐらいの位置でも低層階と呼ばれます。
ですが、10階でも一般家庭のレベルで考えれば高層階として認識されるレベルです。
タワーマンション自体は生活と交通の利便性に優れている立地が多く、資産価値も十分あるとみなされます。
またタワーマンションの共用施設も低階層では利用できないということはありません。
最大限利用できることを考えれば、タワーマンションに憧れていて住みたいと思っている人には価値のある物件になります。
6. 低層階の注意ポイントとは?
低層階は値下がりする可能性が高い
低階層に住む人は住居として考えていることが多いが、世帯環境の変化により購入や売却の判断が出てきます。
一度買ったから永年住み続けるわけでなく、別の住居資金の担保としての利用も考えている人が他にもいるかもしれません。
そのため、場合によっては値下がりの危険も考慮しておくことが必要です。
中古のマンションは低層階より高層階の方が高く売れる
中古マンションの低層階は基本住居用に購入する人がほとんどです。
ですが高層階は新築・中古問わず様々な購入層がいるため金額が高く設定されます。
また、高層階のメリットが資産価値に直接影響を与えてしまうことも高く売れる要因にもなっています。
タワーマンションの低層階を購入する場合は人気のエリアかどうか確認が必要
タワーマンションにも人気、不人気の物件は存在します。
資産価値として長期間維持できる物件ならまだしも周辺環境の変化により、価値が極端に低下してしまう可能性もゼロではありません。
ですが、日当たりや通風性、耐震設備や立地条件などを確認しておくことで低層階でもメリットがあります。
資産価値が下げない武器をいくつも持っている物件かどうかを事前に確認しておくことが大切です。
7. タワーマンション格差が怖い
マンションには、他の住人も多数入居しています。タワーマンションでは100世帯以上が住んでいるため近所づきあいは避けられません。
その中で、タワーマンションは低階層から高階層へと徐々に格差が発生します。
主に金額面での格差ですが、このことから人間関係の問題が発生することも少なくないです。
タワーマンション格差は本当にあるのか?
タワーマンションの高層階に住む人、低層階に住む人も同じ人ですが、住人の考え方ひとつで「階数がステータス」として認識されている物件もあります。
高層階に上がるだけで物件の価格が数百万や一千万円単位で増える物件もあり、マンション内でのヒエラルキーがゼロということはないです。
気にしない人は気にしませんが、格差として上下関係を見せつけたい人もいるためタワーマンションに住む際には十分覚悟をもって入居をすることが大切です。
8. ライフスタイル人それぞれなので、メリットやデメリットを比較して自分に合った住まい探しを!
どんな目的でタワーマンションの何階に住みたいかが重要です。高層階でも低層階にもメリットデメリットは存在します。
何に重きを置いて購入を決定するかは、自分自身で決定します。
金額も重要ですが、今後住むことを想定して起こりえる問題も計算した上で選定していくことが重要なポイントになります。
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