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新築vs中古|アパート投資するならどっち?メリット・デメリットを徹底比較

アパート経営を始める時、新築か中古かで悩まれる人が多いのではないでしょうか。

新築アパートはキレイですが初期費用が高くつきますよね。

一方、中古アパートは安く購入できますが空室率が心配になりますよね。どちらもメリット・デメリットがあるので、比較するのが難しいものです。

 

今回はアパート投資するなら新築アパートと、中古アパートのどちらがいいのかを考えるため、それぞれの特徴を徹底比較しました。

実際にはアパートが建つ立地によって大きく変わってはきますが、ここでは一般的に考えられる両者の特徴を挙げていますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

Index

1. 中古と新築のアパート経営するならどちらがいいのか?

中古と新築のアパートを比較!

中古アパートと新築アパートを比較すると次のようなります。

項目 中古アパート 新築アパート
取得価格 〇(安い) ×(高い)
空室リスク ×(高い) 〇(低い)
家賃 ×(低い) 〇(高い)
収益性 〇(高い) ×(低い)
設備 ×(古い) 〇(新しい)
メンテナンス費用 ×(多い) 〇(少ない)
融資条件 ×(悪い) 〇(良い)

トータルで見ると、新築アパートの方にメリットが多くなっています

しかし実際にどちらが賃貸経営でうまくいくのかは、こうした項目だけで単純に判断することはできません。

2. 中古アパートを購入するメリットとは?

2-1. 購入価格が割安になる

中古アパートの購入価格は、新築アパートを建てるより安くすみます。

中古といっても立地・広さ・築年数などによって異なりますが、新築に比べると3割~4割程度は安く取得できることが多いようです。

購入価格が安いということは、自己資金が少なくて済みます。また毎月のローン返済も少なくなるので、負担が小さくなります。

2-2. 利回りが高くて市場に出回ってる物件の数も多い

利回りには表面利回りと実質利回りの2つがあります。表面利回りは通称グロスとも呼ばれます。計算は次のように行います。

表面利回り(グロス)=年間収入÷物件価格×100

一方、実質利回りは通称ネットと呼ばれ、家賃収入から経費を引いたもので、次のように計算します。

実質利回り(ネット)=(年間収入-諸経費)÷(物件価格+購入経費)×100

中古アパートでは、すでに賃貸経営をしている物件を買うので、オーナーチェンジという形に。

つまり入居者の賃貸借契約をそのまま引き継ぐので、利回りがはっきり出ています。

中古アパートの売買情報には、だいたい表面利回りが記載されており、中には表面利回り15%以上といった魅力的な物件もたくさんあります。

2-3. 立地の良い物件が見つかる場合がある

新築アパートを建てるために土地を探しても、なかなか立地の良い土地をすぐに見つけるのは難しいかもしれません。というのも立地の良い土地というのはすでに人の手に渡っているからです。

その点、中古アパートというのは昔に建てられているため、立地の良いところに建てられているといったケースが多くなっています。

駅に近いなど立地の良いアパートは、少し古くても場所が魅力という理由で、空室率が低いことも。

そう考えると、中古アパートも十分資産価値を見出せそうですね。

ただしあまりにも古い中古アパートは注意して下さい。現在は耐震基準が厳しくなっていて、昔に建てられたものはその基準を満たしていない場合があります。

3. 中古アパートを購入するデリットとは?

3-1. 修繕やリフォームが必要になる

中古アパートといっても、比較的新しい物件から築古物件までさまざま。

最近建てられた物件はあまり心配ありませんが、築20年以上といった築古物件では、大規模修繕などの可能性も。その場合、費用が100万円以上もかかるかもしれません

中古アパートを購入する場合、アパート選びに注意しなければ、修繕費で多くの出費が必要に。結果として相当なお金を使う可能性も十分考えられます。

3-2. 入居者率が低くなる場合がある

築古のアパート物件はやはり建物や設備の古さで見劣りし、新築アパートと比べると時代遅れに見えるかもしれません。

こうした要素は入居者には魅力的に見えず、新築や築年数の浅い物件と比較されると負けてしまいます。

すると空室率リスクが付きまといます。やはりなかなか満室にするというのは至難の業なので、実際の利回りは低くなるかもしれません。その辺をよく考えておかないといけません。

3-3. 減価償却費が少ないので節税しにくくなる

アパートの中古物件は減価償却費が少なくなっています。

税金を計算する中で、減価償却費における設備の耐用年数が15年なので、15年以上前に建てられた物件は減価償却費が少なくなり、節税効果が低くなってしまいます。

そのため新築アパートと比較すると、税金面においてはかなりたくさん支払わなくてはならなくなります。

4. 新築アパートのメリットとは?

4-1. 入居者がすぐに決まり、長期間住んで貰える

新築アパートは何といっても建物や設備の新しさが魅力。間取りも流行が取り入れられているので、注目が集まり人気があります。なかにはあっという間に満室になる物件も。

また新築アパートは、いったん入居した人が比較的長く住んでくれる傾向にあります。やはり何もかも新しいと住み心地もいいので、人が離れにくいというわけです。

4-2. 修繕費などの費用負担がほとんどない

中古アパートでは建物設備の古さから、修繕費がかかることは先ほどご説明した通りです。

しかし新築アパートは中古アパートと違って、当分大規模修繕やリフォームなどが必要ないので、余分な出費の心配が少ないです。毎月の家賃収入が手元に残りやすいので、安定した賃貸経営が進められるでしょう。

もちろん自然災害が発生して修復の必要性が出た場合は仕方ありませんが、そうでもない限り、維持管理等の出費は少ないので、新築時の建築費用がかかったとしても、長い目で見るとそれほど大きな支出ではないかもしれませんね。

4-3. 担保力が高いのでローンが組みやすい

新築アパートを建てる時、多くの人はアパートローンなどの不動産ローンを活用すると思いますが、その際新築アパートは、中古アパートと比較すると担保評価が高くなる傾向にあります。

そのため、融資額が大きくなったり、返済期間も長くできたり、何かと有利になるでしょう。また金利優遇してくれる銀行もあるんですよ。

借入額が大きくなるということは、自己資金が少なくて済むということに。手元にお金を残しておけるのは、賃貸経営で何かあった時に対応できるので安心ですね。

5. 新築アパートのデメリットとは?

5-1. 物件の購入価格が高い

新築アパートのデメリットは、何といっても初期費用がかかるところ。中古と比べると、3割~4割以上は高くなるので、ローンの借入額も大きくなってしまいます。

すると毎月の返済額も大きくなるので、たくさんの入居者が入り、満室に近い状態になれば問題ありませんが、もし空室率が高くなってしまうと、返済に困ってしまいます。

思うように家賃収入が増えず、手元に残るキャッシュフローが少なくてローンが支払えないという状態は避けなければなりません。そういう時の備えとして、お金に余裕をもたせなければなりません。

5-2. 工事の遅れなどにより収入が入らない場合がある

アパートの建設が予定通りいけばいいのですが、時々工事が遅れて完成が遅れてしまうといったこともあります。

完成が遅れても、ローン返済は始まっているので、予定していた家賃収入が入ってこない間は自己資金からローンを返済しなければなりません。

中古アパートの場合は、購入したらすぐに家賃収入が入ってくるので、こうした心配はありません。

6. 中古アパートと新築アパートの投資はどんな人に向いているのか?

6-1. 中古アパートに向いている人はどんな人?

中古アパートを購入して賃貸経営を行うのに向いているのは、次のようなタイプの人です。

  • 借入額を少なくしたい
  • 利回りを重視している
  • 不動産投資の経験者

中古アパートであれば、ある程度物件を見る目や、不動産の知識が必要。どちらかというと初心者より中級者・上級者が成功しやすい傾向にあります。

6-2. 新築アパートに向いている人はどんな人?

一方、新築アパートに向いているのは、次のようなタイプの人です。

  • 自己資金が多い
  • メンテナンスや管理などに時間を取られたくない
  • 不動産投資の初心者

中古アパートと違って、新築アパートは集客力もあるので経営しやすいでしょう。

そのため初心者でも成功しやすいと言われています。お金に余裕のある方は、新築アパートがおすすめです。

7. アパートの経営で失敗するのはどんなタイプの人?

7-1. 人に言われたまま不動産投資を始める

アパート経営ではある程度不動産投資の知識を持っていなければなりません。

中古はもちろんですが、新築でも同じこと。ところが不動産投資の初心者によくみられるのですが、人に言われたことをそのまま鵜呑みにし、賃貸経営を進めてしまう人がいます。

しかし人の意見を聞き入れて不動産投資を進めていくと、かなり高い確率で失敗してしまいます。

他人の意見というのはあくまでも助言としてとどめておいてください。最終的には自分の判断基準で進めていかないと、損をしてしまうかもしれません。

不動産投資をしていくと、大家を取り巻く関係者は、それぞれ利害関係のある人が集まるもの。

皆さん自分の利益のことを考えているため、人の意見というのは、必ずしも大家の利益と一致しないのです。

7-2. 利回りばかりを気にして物件を購入する

アパート経営では事業計画というのはとても重要です。

するとつい利回りに目が行きがちになります。利回りというのは不動産投資が成功するか否かという点で、とても重要な要素です。しかしこの数字だけで中古アパートを購入するというのはやめましょう。

利回りというのはちょっとした環境変化で下がってしまいます

たとえば「近くのスーパーが閉店した」、あるいは「近くに新築アパートが増えた」など、外部からの影響を受けるのが利回り。利回りは変動するのがつきものであることを認識して、賃貸経営をすすめなけければなりません。

7-3. アパートの管理の手を抜く

アパート経営をしていると、建物の管理や修繕で何かと費用がかかります。

定期的なメンテナンスというのも、面倒なのでついついケチってしまったり、適当に済ませてしまう大家もいます。

こういうことを続けていると、アパートの傷みが早く、清潔感がなくなります。特に中古アパートでここで手抜きをすると、一気に資産価値が下がります。

メンテナンスをしっかり行っているアパートと、杜撰なアパートというのは見た目ですぐにわかるもの。すると空室率の上昇にもつながってしまうので、建物管理は手を抜いてはいけません。

7-4. 節税目的で不動産投資を始める

土地を持っている人は、更地にしておくと固定資産税や都市計画税の減税がありません。

そのため土地の上に建物がある人と比べると何倍もの税金を払うことになります。

また相続税の計算においても同様に、更地の相続は優遇が受けられません。そのため節税目的でアパートを建てるという人もたくさんいます。

確かに土地を更地にしておくのはもったいないですね。しかし節税目的だけでアパート経営を始めた人は、失敗する人が多いのです。

アパート経営は簡単に儲かるものではありません。中古ではなくて新築だからといっても、はじめはなかなか入居者が決まないことも。すぐに安定した家賃収入が入るわけでもありません。そのため余裕のある自己資金が必要になります。

自己資金がない人が節税目的だけでアパート経営を行うと、最悪ローンが払えなくなり、最後には借金しか残らなかったということもあります。確かに節税には効果的なのですが、やはりアパート経営を行うのであれば、しっかり賃貸経営を進めていく知力・体力・財力も備えておきましょう。

8. アパートの経営で成功するには?

8-1. メンテナンスの費用をケチらない

先ほどもご説明した通り、管理やメンテナンス費用をケチっていると、賃貸経営を成功させることは難しいでしょう。

特に中古アパートでは、建物設備が古いので、しっかりメンテナンスしなければ資産価値が低下。

また入居者が住みやすい物件であるように、定期的な管理を怠らず、物件の美化に努めなければ、空室率の低下につながります。つまり安定した家賃収入を得るには、メンテナンス費用をケチってはダメだということですね。

8-2. リスクに備えて自己資金に余裕を持ってはじめる

アパート経営をしていると、さまざまな不測の事態に遭遇します。たとえば自然災害で建物が損壊した、入居者が夜逃げしたなど、突然何が起こるかわかりません。

そういうリスクに備えて、お金には余裕を持たなければなりません。というのもローン返済は何があっても待ってくれません。延滞が続けば物件が差し押さえられてしまい、不動産経営は終わります。

余裕のある自己資金はアパート経営には不可欠。

新築アパートでも、中古アパートでもローンを組んでいると思いますが、ローンに入れる自己資金はできるだけ少なめにして、できるだけ手元に現金を残しておくことをおすすめします。

8-3. 管理会社選びが重要になる

アパート経営では、アパートの管理が大変です。

そのためほとんどの大家が管理会社へ業務委託しています。特にサラリーマンなどで副業としてアパート経営をしている人は必須ですね。ところがこの管理会社選びというのはとても重要なんですよ。

管理会社の仕事は、会社によって異なりますが、主に次のような業務を行ってくれます。

  • 入居者募集
  • 建物の掃除・管理
  • 入居者間のトラブル対応
  • 退去対応

このように幅広い業務を行ってくれるので、とても助かりますよね。

しかし会社によっては管理が杜撰なところも。時々現地へ行く大家なら、すぐに気づきますが、なかなか現地へ足を運べない大家であれば、久しぶりに現地へ行って、その汚さに驚くといったことも。

インターネットで口コミなどを見て、評判の良い管理会社を見つけましょう。特に中古アパートはメンテナンスが命なので、信頼できる管理会社を選びましょう。

9. 収益物件を選ぶポイントについて

9-1. 中古アパートを選ぶポイントとは?

中古アパートを購入する場合、次のような点に注意してみて下さい。

  • 建物の状態
  • これまでの入居状況
  • 修繕や管理状況

中古アパートは建物の古さがどれ位なのかがポイントに。

古くなれば修繕費がかかってきます。簡単な修繕ならいいのですが、大規模修繕が必要になれば大変です。中古アパートを購入してすぐに大規模修繕となると、大きな出費になります。そういうことを避けるため、物件の状態はしっかりチェックしましょう。

9-2. 新築アパートを選ぶポイントとは?

新築アパートの場合、中古と違って建物に不安はないと思いますが、アパートの周辺エリアの施設などをチェックしましょう。

周りにどんなお店があるのか、駅やバス停はどこにあるのかというった、生活環境の確認が必要です。できれば実際に現地へ行き、周辺を歩いてみるといいでしょう。

10. 中古アパートも新築アパートもメリットやデメリットが!自分に合った方で無理の無い投資をしよう!

アパート経営を行う場合、中古と新築とでは少し注意点が違います。

今回ご紹介したようにメリットとデメリットが異なるので、それぞれのメリットを活かし、そしてデメリットを補完するような経営戦略が必要に。

どちらが良いとは言えませんが、中古と新築を選ぶポイントは、自己資金を考慮した資金計画にもよると思います。自分に合った不動産投資を選び、失敗しないアパート経営を!
 

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