コンテナアパートという言葉を聞いたことがありますか?
鉄道や海上運送で使用されるコンテナでアパートを建てるのです。
欧米では、コンテナハウスやトレーラーハウスが家として利用されているようですが、日本では普及しているとはいえないでしょう。
しかし、不動産投資家には投資効率のよい物件と期待している人が多いようです。
確かにコンテナを家にした姿は個性的なデザインといえます。若い人であれば、入居してみたいと思う人がいるのではないでしょうか?
今回は、コンテナハウスをアパートにすることのメリットやデメリットを確認してみましょう。
「なんとか初期費用を抑えてアパート経営ができないものか」と考えている人にとっては、チャンスになるかもしれません。
目次
1. コンテナハウスとはどんな家?
コンテナハウスとは、鉄道や海上輸送で使われる貨物用のコンテナを住まいとして利用した家です。
これまでも、レンタル倉庫として利用されているのはご存知でしょう。ところが、コンテナの利便性から住宅として利用するオーナーが増えてきています。
今まで、コンテナに住むという発想がなかったわけではありません。
欧米では以前からコンテナを住宅として活用していました。なぜなら、コンテナハウスには、さまざまなメリットがあるからです。
2. コンテナハウスのメリットとは?
欧米で利用されているのは、何らかのメリットがあるはずです。
そこで、コンテナハウスのメリットをご紹介しましょう。メリットによっては、今後のアパート経営のヒントになるかもしれません。
2-1. 通常の賃貸住宅を建てるより初期費用が安い
コンテナハウスの一番のメリットは、建築費用が安いということでしょう。
ご存知のようにコンテナとは、直方体のボックスです。屋根・壁・床といった建築物の原型がすでにできあがっているので、工事に要する費用がそれほどかかりません。
建築費用が安いということは、不動産投資のポイントである初期費用の軽減につながります。
コンテナを利用すれば、一般の賃貸住宅を建てるよりも建築費用が安くなるケースが多いので、アパートのような賃貸物件としては投資効率の高い物件になるのです。
2-2. コンテナならではの安全性と防音性
コンテナは、鉄製のボックスなので安全性や防音性には強みを持ちます。
倉庫などで重ねて設置されることがあるので丈夫に作られているのです。また、周囲が密閉度の高い鉄で覆われているので防音性も高くなります。
地震や土砂崩れにも強いというメリットを持ち防音性も高いとなると、アパートとしては有効な素材といえるでしょう。
2-3. 設置工事が早い
コンテナハウスは、あらかじめ工場で作ってから現地へ運ぶというスタイルをとるので設置工事が早いです。
場合によっては、10日程度で施工完了できることもあります。工期が短くてすむので、すぐにアパートとして利用できるのです。
早く家賃収入を得ることができるということは、投資した費用を早く回収することができるので投資効率から見てもメリットがあります。
2-4. コンテナなので移動する事ができる
コンテナハウスは、そもそも荷物を運ぶためのコンテナなので移動が可能です。
不動産投資には立地がポイントだといわれます。たとえば、大学移転などで立地の条件が変化すれば、立地のよい場所へアパートを移設することもできるのです。
不動産投資のポイントといわれる出口戦略としても、土地を更地にするのに解体の必要がなく新たな場所での投資活動の可能性もあるでしょう。
2-5. 他物件との差別化が可能になる
住宅には、見かけも大切です。最近は、他の物件との差別化のためにデザイナーズ住宅を建てることが少なくありません。
一般的にデザイナーズ住宅は、他の物件に比べてコストが高くなります。
コンテナハウスの特注として、他の物件との見かけの違いがあげられます。コンテナハウスを選択することで、ローコストで差別化を図ることができるのです。
2-6. コンテナなので増築や減築が簡単におこなえる
コンテナを増やしたり減らしたりすることで増築や減築が簡単にできます。
将来の予定に応じて変更することが可能です。たとえば、最初は試しに数戸から初めて、いずれは戸数を増やすというような計画にもマッチします。
また、いずれはコンテナの数の増減により自宅として使用するなど、用途を変更することも可能でしょう。
2-7. 固定資産税を抑える事ができる
更地であれば固定資産税が高くなります。
しかし、コンテナハウスを設置することで、小規模住宅用地にすると固定資産税の額が6分の1に軽減されるのです。
コンテナを設置するだけで節税ができるというメリットがあります。
不動産投資をするときに節税対策は大切です。アパートを経営していくうえでも固定資産税は重要なポイントになります。
3. コンテハウスのデメリットとは?
コンテナハウスをアパートとして利用することはメリットが少なくないようです。
しかし、デメリットもあるので注意しなければなりません。デメリットを知り、対策を講じることで現実化が可能になります。
3-1. 立地の制約や定期的なメンテナンスが必要になる
コンテナハウスは、工場で作ってから現地に運ぶため、大型のトレーラーが乗り入れることのできる立地でなければ利用できません。
狭い路地を通らなければたどり着けないような場所には設置できないのです。
コンテナは鉄製のため強度はあるのですが、錆には弱いという特長を持つので注意が必要です。
定期的に外壁などの鉄製の部分を塗装するなどのメンテナンスを欠かすことができません。
3-2. 中古のコンテナは建築の申請がおりない
中古コンテナは、20万円程度で販売している安価なものもあります。
しかし、ISO海洋輸送用のコンテナを住宅にしようとしても建築基準法の許可を受けることが難しいのが現実です。新品のコンテナを使用することをおすすめします。
安いからといって中古コンテナを使用すると、建築基準法の許可を得るためにかえって費用が高くつくことになりかねません。
3-3. コンテナハウスは木造建築よりは高くなる
コンテナハウスは、重量鉄骨の建築物よりはコストが安いのですが、木造の建築物に比べると建設コストはそれほどかわりません。
コンテナ1台の場合でも基礎工事が必要なためコストが高くなります。
しかし、コンテナの数が多ければ、同じような面積の木造の建築物に比べて建設コストが割安になるケースがあります。
4. コンテナハウスのメンテナンスはどんな事をしないといけないのか?
コンテナハウスにメンテナンスは欠かせないといわれます。具体的にどのようなメンテナンスが必要なのかをご紹介しましょう。
4-1. 防錆加工が必要
コンテナハウスは、鉄製のため防錆加工が必要だといわれます。
しかし、防錆処理は一般的な建築物でも外部の鉄製の部分には必要です。
定期的な防錆加工として、外壁を塗装することで建築物を長く快適に使用することができます。
4-2. コンテナハウスでもシロアリ対策がいる
コンテナハウスでもシロアリ対策は必要です。
コンテナハウスは鉄製のため、そのまま使用すると夏は暑く冬は寒いというデメリットがあります。そのため、断熱材を使用しているのでシロアリが発生する可能性があるのです。
4-3. 雨漏り対策が必要
錆により腐蝕して雨漏りする可能性があります。
コンテナの上部は、傾斜がなく平面になっているので雨が溜まりやすいのです。
住宅として使用するためには、雨が溜まらないように施工しなければなりません。
5. コンテナハウス経営のメリット・デメリットを比較しよう!立地の条件は要確認
投資効率を考えると、アパートをコンテナハウスにすることで、低コストや安全性、設置後の移転や用途変更などメリットがたくさんあります。
しかし、現地に運び込むための道路が確保された立地でなければならないというデメリットも忘れてはいけません。
不動産投資の物件としてコンテナハウスでアパートを経営するのは、初期費用や出口戦略から考えると面白い発想です。メリットとデメリットを比較して条件にあえば、実践の価値があるのではないでしょうか?
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