最近、若い者の間で新しいライフスタイルとして人気の高いシェアハウス。
不動産の投資対象としても注目を集めていますが、シェアハウスの定義は明確には定まっておらず、戸建て住宅やアパートを活用した物件からシェアハウス専用に建てられた物件など様々です。
2018年1月には「かぼちゃの馬車」を運営するスマートデイズが、家賃保証ができなくなり破綻する問題がありました。
こういった問題を避けるためにもシェアハウスに投資する場合は物件選びが非常に重要。
シェアハウスの物件を探すにあたり、大手の不動産ポータルサイトやシェアハウス専門サイトなど、物件情報を掲載しているサイトは数多くありますが、良い情報を入手するためにはサイト選びは慎重に行う必要があります。
今回は、収益物件としてシェアハウスを購入する場合の物件を選ぶポイント・運営方法・出口戦略についてお話しいたします。
目次
1. シェアハウスの物件探しのおすすめサイト3選
人気の高まりを見せるシェアハウス投資ですが、不動産市場全体から見るとまだまだシェアは小さく、物件を取り扱っている不動産会社も少ないのが現状です。
そのためシェアハウス物件は、取扱の多い大手ポータルサイトやシェアハウス投資物件専門サイトを活用して探さないと良い物件を見つけるのは難しいでしょう。
シェアハウス投資物件を探す上で外せないおすすめサイトを3つご紹介いたします。
①SUUMO|不動産購入の大手
すまいに関する賃貸や売買物件の情報を日本全国取り扱う不動産ポータルサイトの最大手。
SUUMOはリクルートが運営会社ですが、リクルートは不動産情報を取り扱っているわけではなく、契約している不動産業者がサイトに情報を掲載するプラットホームとなっています。
最大手だけあり、他のポータルサイトと比較しても投資用シェアハウスの情報も多いです。
取扱い物件については、戸建て、中古マンション型シェアハウスが中心。
②シェアハウス市場|シェアハウス投資物件専門サイト
シェアハウス市場は、シェアハウス投資物件を専門的に取り扱うサイトです。
シェアハウスの物件検索はもちろん、会員登録すれば条件に合う物件の紹介や物件の査定から売却相談まで可能。
取扱いは、都内と神奈川県がメインで、戸建て・中古マンション・シェアハウス付き土地プランなどの物件が中心です。
空き家や自己所有の住宅をシェアハウスなどの収益物件化のお手伝いもしてくれます。
③不動産投資OWNER’S|限定物件が多数
株式会社アクティスコーポレーションが運営する不動産投資家向けサイト。
同社は、金融工学の理論を使った物件の評価や分析を使った資産設計のコンサルティングが得意で、シェアハウスも同様の収支分析でシミュレーションされています。
会員登録すれば、非開示物件などの会員限定物件の閲覧が可能に。
東京都内・埼玉県・神奈川県がメインで、数千万円~数億円の大型シェアハウス物件も取り扱っています。
2. シェアハウスの物件を購入するのに必要な費用とは?
シェアハウスへの投資を決めたらいよいよ物件の購入です。
物件を購入するのに必要な初期費用にはどういったものがあるのでしょうか。
初期費用は、シェアハウスを運営する為の物件を持っているか、持っていないかで変わります。
シェアハウスの物件を購入する為の初期費用には、物件の購入費用・家具の調達費用・リフォーム又はリノベーションをする為の費用が必要です。
すでに物件を持っている場合は、物件の購入費用は必要ありません。
シェアハウスは、物件の規模やグレードによって購入費用は大きく変わり、現金で用意するのが難しい場合は融資を利用する方法も。
2-1. 物件を購入する費用
シェアハウスの物件費用の調達には、金融機関を利用したり、コーディネート会社※を利用する方法があります。
現状シェアハウス投資へ融資をしてくれる金融機関は少ないですが、日本政策金融公庫などを利用すると低金利で10年~20年の長期間融資を組めます。
コンサルティング料を払う必要があるが、物件の選定・リフォーム会社 の斡旋・入居者の募集などのフォローはもちろん、ローンを利用する場合は金融機関の紹介もしてくれる。
購入以外にも方法がある
他には、住宅ローンを使って自宅兼シェアハウスを運用することも可能で、住居の割合が大手銀行では建物面積の半分以上、信用金庫などでは建物面積の30%以上必要。
又、購入せず賃貸物件をシェアハウスとして利用するケースもあり、物件を賃貸する為に敷金・礼金・前家賃が必要になります。
敷金や礼金は居住用で利用する場合は無いことも多いですが、シェアハウスなど特殊な使い方をする場合は敷金2か月、礼金1か月が相場。
契約時の前家賃は、当月の日割りと翌月分が必要なので、初期費用としては家賃の4~5か月分が必要ですね。
2-2. 家具を調達する費用
シェアハウス運営では通常の住居用とは違い、各部屋に家具を備え付ける必要があるので、家具の調達費用が必要になります。
設置する家具・家電としては、各個室にベッド・机・椅子
共用部分には、冷蔵庫、洗濯機、乾燥機、電子レンジなどあれば良いでしょう。
最近ではインターネット無料の物件も多く、Wi-Fi環境を整えておくと成約率がアップします。
2-3. シェアハウスをリフォーム・リノベーションする費用
物件を購入、賃貸して運営を始める準備が完了したらシェアハウス仕様に変更しないといけません。
簡単なリフォームから間取りを変更するような大きなリノベーションなど、シェアハウスの規模などによって費用は大きく異なります。
一般的には、坪20万~30万程度と言われており、6室だと500万程度必要になる計算です。
シェアハウスのリフォームをする場合は、あれもこれもすると費用が増える一方なので物件価格の2割程度が目安。
家賃に影響する部分、あまり影響しない部分を区分けし、影響する部分を優先的に行うようにしましょう。
3. 購入物件を選ぶポイントについて
シェアハウス投資で購入する物件を選ぶ際には、どういったポイントに気を付ければ良いでしょうか?
共同生活をシェアハウスでは、トイレ・洗面所・風呂は非常に重要。
又、シェアハウス運営を考えると多くの人に入居してもらう為には独立した部屋が多数必要です。
どれくらいの予算で、どの程度の収益を求めるかを含め総合的に考えて選びましょう。
3-1. トイレ・洗面所・風呂が独立していること
賃貸物件でもトイレ・洗面所・風呂が一緒になっているユニットバスは敬遠されますが、シェアハウスの場合は更にその傾向が顕著。
シェアハウス生活では、水回りは共同で使うので、「ユニットバスだと誰かが風呂に入っていると顔も洗えない」となると朝の忙しい時に非常に困ります。
物件選びの際は、トイレ・洗面所・風呂が別の物件を中心に選ぶようにし、もし、ユニットバスであれば分離工事を行うための費用の値引きが可能であれば検討しても良いでしょう。
3-2. 独立した個室が多数あること
シェアハウスでは、独立した個室の数が多ければそれだけ入居者を募集することができます。
戸建などを利用する場合は、個室の部屋の大きさが間取りによって違うので、「2人部屋で利用した方が良いのか」「リフォームして2部屋に分けるのか」など購入前にシミュレーションすることが重要。
いくらシェアハウスと言っても、隣の部屋に簡単入れたり、他の部屋を通らないと外に出れないようでは個室とは言えませんので注意が必要です。
4. シェアハウスを購入する前に必ず出口戦略を決めておこう
シェアハウス投資も不動産投資のひとつなので、出口戦略、いわゆる売却ができるかどうかが重要です。
戸建を改造してシェアハウス用にした場合は、戸建てとして販売することも可能。
しかし、アパートや大手不動産会社が販売している分譲シェアハウスの場合は売却が難しいケースも。
購入時に出口戦略を想定した物件選びが大切です。
4-1. 築古の鉄骨造アパートは売却できない
一般的に、金融機関は構造上の耐用年数を基準に融資期間を決めます。
鉄骨造の場合は、耐用年数34年。
そのため、築30年を超えるような鉄骨アパートは、購入して4年も経つと、売却しようにも融資が付かないことが多く買い手が付きません。
一部都市圏であれば、融資期間30年で融資してくれる金融機関も存在しますが、地方圏ではほとんどありません。
シェアハウス物件選びをする際には売却時期を想定し、築年数も検討材料のひとつとして考える必要があります。
4-2. 空室だらけのシェアハウスは売れない
シェアハウスは、新しい投資先として人気ですが、物件選びに失敗すると空室が多くなるケースも。
最近ではスマートデイズのかぼちゃの馬車がサブリース契約を行い、30年家賃保証を謳ってシェアハウスを販売していましたが、空室が多く家賃保証ができなくなり破綻しました。
サブリース契約においては、サブリース会社の倒産リスクがあり、家賃の減額や解約などサブリース会社に有利な契約になっていることも。
サブリース契約が切れた後で物件の入居状況を確認すると空室だらけということもあります。
空室だらけの物件は売却したくても売却できません。
物件を選ぶ際は、家賃保証してくれるサブリース契約も魅力的だと思いますが、自分で管理することになっても入居者付けができるような物件を選んでおくと安心です。
5. シェアハウスの募集は何でおこなうのか?
実際に物件を購入し、シェアハウスへのリフォームが終わればいよいよ入居者の募集です。
賃貸不動産であれば賃貸物件のポータルサイトなどで入居者の募集することができますが、シェアハウスの場合も可能なのでしょうか?
シェアハウスの募集や告知活動の方法についてご紹介します。
5-1. 募集や告知活動にはどんな方法があるのか?
ルームシェア物件とは違い、ひとつの物件で契約者が複数になるシェアハウスは一般の賃貸物件のポータルサイトでは登録ができません。
そのため、募集や告知活動を工夫する必要があり、
- 物件の周辺駅でチラシを配る
- 直接不動産会社に行って客付けを依頼する
- 専門学校や大学、サークルなどで告知する
といった方法があります。
他には、シェアハウスの募集を専門に行っているサイトを利用するのもひとつですね。
5-2. シェアハウスの募集をする場合はサイトの利用がおすすめ
入居者の募集にはシェアハウス専用の募集サイトが利用がおすすめ。
やはり、シェアハウスを探す入居者も情報量の多いシェアハウス専用サイトを利用しています。
サイトによって得意な物件やエリアがあり、自分の物件が合うのはどのサイトか、サイト内をよく見て決めると良いでしょう。
6. シェアハウス物件を購入する前に必ず出口戦略を考えた上で購入しよう!
シェアハウス投資も不動産投資なので出口戦略(売却できるかどうか)が重要です。
融資が付きにくい30年超の築古鉄骨アパートや場所が悪く空室が多い物件だと売却は難しいでしょう。
そのため購入する前には必ず売却が想定できる物件かどうかを自分でイメージし、イメージできない物件は購入しないという判断も必要。
シェアハウス物件の選ぶ際は、単純な利回りで選ぶのではなく、出口戦略を考えて築年数や客付けなど総合的に検討しましょう。
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