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アパートオーナーは地震保険に加入してリスクに備えよう|保険の選び方4つと注意ポイントを解説

2011年3月の東日本大震災はおよそ10年経った今でも多くの人の記憶に残る大地震です。

東日本大震災以降も、熊本や北海道など日本各地で大きな地震が起こりましたし、今後首都圏でも大震災が起こるだろうと指摘する専門家もいます。

地震大国である日本で不動産投資をするなら、地震保険への加入の検討は必須です。

この記事では、地震保険の仕組みや選ぶ際のポイント、地震リスクをいかに低く抑えるかなどをお伝えします。

これから不動産投資を始めようとしている方だけでなく、まだ地震保険に加入していない大家さんもぜひ目を通してみてください。

アパートオーナーにとって地震保険は入っておくべき保険

物件を購入する際に加入する保険として、まず挙げられるのは火災保険ではないでしょうか。

しかし、残念ながら「火災保険に入っておけば心配なし!」とはいえません。

少しでも安心するために、火災保険に加えて加入しておきたいのが地震保険です。

なぜ火災保険だけでなく地震保険にも加入すべきなのかを解説していきます。

日本は災害が発生しやすい国

日本は地震や台風をはじめとする自然災害が起こりやすい国です。

近年特に大きな災害が目立ち、台風や局地的豪雨による洪水・土砂崩れで多くの家屋が損害を受けた様子をニュースで見て、ショックを受けた方も少なくないはずです。

これまで比較的自然災害による被害が少ない場所でも、近年の災害で被害を被ったというケースもありました。

日本の中で絶対安全な場所を見つけるのは、いまや大変困難だといえるでしょう。

今後30年以内の巨大地震発生確率は80%程度に

大地震に関しては、2011年の東日本大震災を筆頭に、近年では2016年の熊本地震、大分県中部地震、2024年の大阪北部地震、北海道胆振東部地震が記憶に新しいかと思います。

NHKによると、南海トラフ・北海道根室沖で懸念される巨大地震の発生確率は2024年に見直され、これまでより高い確率となっています。

南海トラフの巨大地震が今後30年以内に起きる確率について政府の地震調査委員会は、これまでより高い「70%から80%」に見直し、新たに公表しました。北海道の根室沖の巨大地震についても「80%程度」に引き上げられ、専門家は「いずれも非常に高い確率で、地震への備えを進めてほしい」と話しています。

南海トラフと根室沖の巨大地震 発生確率80%に

地震保険に加入する最大の理由は節税対策とリスク軽減

火災保険に加えて地震保険に加入しておきたい理由は2つあります。

1つは地震の際のリスクが軽減できるから、そしてもう1つは節税ができるからです。

地震の際に火災や建物の損壊が起きることは少なくありませんが、たとえば地震が原因で起きた火災での被害は、火災保険では補償されません。

つまり地震に対するリスク対策としては、火災保険だけでは不十分なのです。

地震保険に加入しておけば、損害の程度によって保険金を受け取ることができます。

 

また、特約によっては地震に起因する火災の損害に限り、火災保険の特約と併せて最大100%の補償を受けられる場合もあるので、リスクを最小限にとどめたければしっかり検討しておきたいところです。

地震保険は経費として扱うことが可能で、所得税から最大50,000円、住民税から最大25,000円控除されるので、節税対策としても有効です。

アパートオーナーが加入する地震保険の仕組みについて解説

火災保険に併せて地震保険に加入すべき理由を確認したところで、地震保険の仕組みについても見ていきましょう。

地震保険に加入する人

地震保険には、アパートオーナーが加入するだけでなく、賃借人(入居者)にも話してできるだけ加入してもらうようにしましょう。

ここまででお伝えしたように、アパートオーナーは地震に起因する建物への損害に備えるために地震保険への加入が勧められています。

その一方で、賃借人が地震保険への加入を勧められるのは、地震で家財などが損害を受けたときに補償してもらうためです。

賃貸物件で賃借人が火災保険+地震保険に加入すると、30万円を超える貴金属・骨董品・芸術品を除く家財(テレビや冷蔵庫など)が補償されます。

地震保険で補償される項目

地震保険では、地震が直接的・間接的原因である火災、損壊などにより建物の主要構造部(基礎や外壁、屋根など)に損害が出た場合に保険金が支払われます。

注意したいのは、必ずしも保険金額の全額が支払われるわけではなく、保険対象となる建物・家財の損害程度によって支払われる保険金の額が判定されるということです。

後ほど詳しく解説しますが、損害程度は全損・大半損・小半損・一部損の4段階に分けられています。

地震保険では補償できない項目

地震保険の対象が建物である場合、建物の主要構造部ではない部分(エレベーターや塀など)の損害は補償されません。

どこまでが補償対象となっているのか、契約時にしっかりと確認する必要があります。

補償されない項目は特約でカバーする

「火災保険+地震保険で100%安心!」と思いたいところですが、地震保険の保険金は火災保険の契約額の30~50%となっており、残念ながら補償が十分だとはいえません。

そこでプラスしたいのが、補償を上乗せする特約です。

地震保険と同額の保険金が支払われる地震危険等上乗せ特約、地震保険金以外に火災保険金の最大50%が支払われる地震火災費用特約の2種類があり、近年注目を集めています。

特約の分の保険料がさらに必要になりますが、万が一のときにカバーされる額を考えたら加入を検討してもよいのではないでしょうか。

アパートオーナーが地震保険を選ぶ際のポイント4つ

所有する物件にかける地震保険はどういった点をみておいたらよいのでしょうか。選ぶ際にしっかり確認しておきたい4つのポイントをお伝えします。

①地震保険の補償対象と保険金額

ここまででお伝えしたように、地震保険は地震の直接の被害、または地震に起因する火災などで建物が損害を受けた際に保険金を受け取れるもので、居住用の建築物と建物内の家財が補償対象となります。

家財の中でも有価証券や印紙、一つあたり30万円を超える貴金属などは対象外となるのでご注意ください。

②地震保険金の支払われ方

地震保険金は建築物と家財がどのくらい損害を受けたかによって全損・大半損・小半損・一部損の4段階のいずれかに判定され、支払われる保険金が変わってきます。

詳しい基準などは、後ほど「地震保険で支払われる金額と支払われ方を確認しよう」で解説します。

③地震保険料の基準率

地震保険の加入料は、地震の発生率に基づいて各都道府県ごとに決められています。

また、鉄骨やコンクリート造といった耐火構造、木造などの非耐火構造のいずれかでも保険料が異なります。

ただし、地震保険の基準率は一律なのでどの保険会社で加入しても保険料は変わりません。

 

なお、地震保険には建築年割引、耐震等級割引、免震建築物割引、耐震診断割引という4つの割引制度があります。

この割引制度を利用すれば、10%から最大50%の割引が適用されます。

ただし、重複しての適用はされず、複数に該当する場合には最も割引率の高いものが適用されます。

 

割引制度について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

>>アパート経営者は地震保険に入るべき?!地震保険に関する全知識

④地震保険の税務上の取り扱い方法

地震保険に加入した場合、所得税・住民税が控除されます。

年間の保険料が5万円以下である場合は所得税全額、住民税半額が控除、5万円以上の場合は所得税最大5万円、住民税最大2万5,000円が控除となります。

火災保険のみ加入の場合、控除はされませんのでご注意ください。

なお、控除を受けるには確定申告が必要になるので、忘れずに行うようにしましょう。

不動産投資で発生しやすい地震のリスク分散方法


地震大国日本では、どの地域であっても地震によって物件が損害を受ける可能性があります。

そのリスクを少しでも分散させるには、どういった方法をとるべきなのでしょうか。

ここでは3つの方法を解説していきます。

新耐震基準の物件を選ぶ

物件には、1981年6月に施行された新耐震基準に基づいて建築されたものと、それ以前に建築された旧耐震基準のものとがあります。

旧耐震基準は建物が震度5程度の地震に耐えられることを基準としているのに対し、新耐震基準では震度6以上の大地震でも耐えられることを基準としています。

今後大地震が起きると予測されているエリアもありますし、新耐震基準で建築された物件であるかどうかはしっかりと確認しておきたいところです。

 

なお、新耐震基準を満たしているかどうかを確認するには、建物が完成した日ではなく、建築確認申請が受理された日を見ることが重要です。

投資エリアを分散する

管理面を考えて、同じマンション内や近い場所に複数の物件を持つ不動産投資家も多いですが、地震の際のリスクを考慮すると一極集中の投資はあまりおすすめできません。

資金や管理に余裕があれば、1軒は東京都内、もう1軒は横浜など、エリアを分散しての投資を行うとよいでしょう。

地震が起きにくいエリアを選ぶ

地震がまったく起きないというエリアを日本国内で見つけるのは難しいでしょう。

しかし、地震が起きにくいエリアや自然災害が少ないエリアは存在します。

そういった場所は人気が高い可能性もありますが、資金に余裕があれば検討してみてもよいのではないでしょうか。

 

ただし、地震や自然災害にとらわれすぎて、人気のないエリアの物件を選んでしまわないように注意しましょう。

地震保険で支払われる金額と支払われ方を確認しよう

では、実際に損害を受けた際に地震保険で支払われる金額などを一度みてみましょう。
まず、地震保険は保険に関する施行令が改正されたため、2024年を境に補償金額の分け方が少し異なっています。

2024年1月1日以前の保険契約

全損 保険金額の100%
半損 保険金額の50%
一部損 保険金額の5%

2024年1月1日以降の保険契約

全損 保険金額の100%
大半損 保険金額の60%
小半損 保険金額の30%
一部損 保険金額の5%

現行の損害区分を詳しくみてみると、以下の表のようになります。

※主要構造部分とは、建物の基礎部分や外壁、屋根を指します。

損害区分 詳しい状態 支払われる保険金額
全損
  • 主要構造部分の損壊が自家相当額の50%以上
  • 消失・流失床面積が延べ床面積の70%以上
  • 家財損害額が時価相当額の80%以上
100%
大半損
  • 主要構造部分の損壊が時価相当額の40%以上50%未満
  • 消失・流失床面積が延べ床面積の50%以上70%未満
  • 家財損害額が時価相当額の60%以上80%未満
60%
小半損
  • 主要構造部分の損壊が時価相当額の20%以上40%未満
  • 消失・流失床面積が延べ床面積の20%以上50%未満
  • 家財損害額が時価相当額の30%以上60%未満
30%
一部損
  • 主要構造部分の損壊が時価相当額の3%以上20%未満
  • 床上浸水または地盤面から45cm以上の浸水
  • 家財損害額が時価相当額の10%以上30%未満
5%

このように損害の状態によって判断されるため、「地震で被災したから必ず保険金が受け取れる」というわけではないことに注意しましょう。

アパートオーナーが地震保険に加入する際の注意ポイント

ここまででも地震保険で注意すべき点をいくつかお伝えしてきましたが、加入の際に注意しておきたいポイントをあらためて3つお伝えします。

①地震保険のみでは支払われる金額に限度がある

地震保険の保険金額は、火災保険金額の30~50%という範囲内で設定することになっていますが、建築物は5,000万円まで、家財は1,000万円までとそれぞれ上限が定められています。

また、建物の主要構造部以外の部分は補償されないため、「補償されない項目は特約でカバーする」でもお伝えしたように、補償を上乗せする特約をプラスするなども検討することをおすすめします。

②地震保険と火災保険はセットで加入する

地震保険は単独で加入することはできず、必ず火災保険とセットで加入する必要があります。

先に火災保険に加入しておけば、地震保険には後からでも加入することが可能です。

③負担を軽減するために長期契約で保険料を支払う

地震保険は、長期契約(最大5年)をすることによって最大8%割引されます。

2~5年分を一度に払うとなると、支払額は大きくなりますが、総支払額は1年分を2~5回その都度払うより安くおさえられます。

資金に余裕があれば長期契約も検討するといいでしょう。

地震保険と火災保険に加入することで万が一に備えることが可能に

地震はいつどこで起こるかわかりません。

でも、火災保険と地震保険の両方に加入しておけば、万が一の事態にも備えることができます。

損害を最小限におさえるためにも、ご自身の住まいだけでなく、投資物件でも火災保険・地震保険両方に加入しておくことをおすすめします。

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